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石坂洋次郎『青い山脈』を読みました。

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今日、石坂洋次郎の『青い山脈』(1947)を読み終えました。
4月にNHK・BSプレミアムで映画「青い山脈」(1949、原節子主演)を見ました。途中からでしたが、寺沢新子役の杉葉子さんが素敵だったので最後まで見ました。しかし、この映画には続編があり(續青い山脈、1949)、物語は途中で終わってしまいました。続編の放送予定はないようなので、原作を読んでみることにしました。
この作品の内容について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
 昭和22年、新聞に発表されるや、混乱した世相に健康で明朗な新風をもたらしてベスト・セラーの先がけをなし、くりかえし映画化されて戦後風俗誌の一ページを飾ることとなった傑作。作者の独壇場である学校を舞台に、寺沢新子、島崎先生、沼田医師などがくりひろげる明るい青春譜は、暗くじめじめした封建性を打破し、人間的で民主的な社会の建設をめざす姿として万人の共感をよぶ。

【感想等】
◆この作品について、作者は『石坂洋次郎作品集1』の「あとがき」で次のように記しています。
「『青い山脈』は昭和22年6月から10月まで、朝日新聞に連載された小説である。私は、この小説で地方の高等女学校に起った新旧思想の対立を主題にして、これから日本国民が築き上げていかねばならない民主的な生活の在り方を描いてみようと思ったのである。」(平松幹夫(文芸評論家)による解説より引用)
※偽ラブレター事件に関し、保護者の理事会が開かれます。そこで、「恋しい」を「変しい」、「悩ましい」を「脳ましい」と間違えた偽ラブレターが読み上げられます。有名なシーンなので、この作品を通俗的なコメディと思いがちですが、作者が上に述べているように、古い考え方への批判と新しい時代への理想を描いた社会的な作品になっています。

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