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村上春樹「イエスタデイ」を読みました。

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今日、コンビニで『文藝春秋』新年特別号を見つけ、即購入しました。村上春樹の新作短編小説が載っていたからです。12月号の「女のいない男たち ドライブ・マイ・カー」を読み、必ず続きがあると思っていましたから、やっぱりという感じです。『文藝春秋』のやり方を「あざとい」と思いつつレジに向かってしまうのは村上ファンの性(さが)ってやつです。

◆「女のいない男たち2 イエスタデイ」というのが今回のタイトルです。登場人物は僕(谷村)と友人の木樽明義、その彼女の栗谷えりかです。最初、木樽とえりかの関係は「ノルウェイの森」のキズキと直子のような深刻なものになるのかと思いましたが、そうでありませんでした。庄司薫の薫くんシリーズの薫と由美の関係のような感じですかね。
 僕と木樽、えりかが20歳の時とその16年後が描かれますが、16年後のシーンは村上春樹の別の短編に似たようなシーンがあったように思いました。久々に彼の短編集『象の消滅 短篇選集1980-1991』(05)あたりを読んでみようかなって気になりました。

◆「ドライブ・マイ・カー」にはビートルズの‘Drive My Car’は登場しませんが、この作品には‘Yesterday’が登場します。それも、関西弁で。変な歌詞ですが、なかなか味わいのある訳だなって思うので、全文引用します。村上春樹って、こういうのを作るの巧いんですよね。
    昨日は
    あしたのおとといで
    おとといのあしたや
    それはまあ
    しゃあないよなあ

    昨日は
    あさってのさきおとといで
    さきおとといのあさってや
    それはまあ
    しゃあないよなあ

    あの子はどこかに
    消えてしもた
    さきおとといのあさってには
    ちゃんとおったのにな

    昨日は
    しあさっての四日前で
    四日前のしあさってや
    それはまあ
    しゃあないよなあ

◆オリジナルの‘Yesterday’(作詞作曲:John Lennon & Paul McCartney)はこちらです。

    Yesterday
    all my troubles seemed so far away
    Now it looks as though they're here to stay
    Oh I believe in yesterday
    Suddenly
    I'm not half the man I used to be
    There's a shadow hanging over me
    Oh yesterday came suddenly
    Why she had to go
    I don't know she wouldn't say
    I said Something wrong now I long for yesterday
    Yesterday
    love was such an easy game to play
    Now I need a place to hide away
    Oh I believe in yesterday
    Why she had to go
    I don't know she wouldn't say
    I said something wrong now I long for yesterday
    Yesterday
    love was such an easy game to play
    Now I need a place to hide away
    Oh I believe in yesterday


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