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西加奈子『きいろいゾウ』を読みました。

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今日、西加奈子の『きいろいゾウ』を読み終えました。
ストーリーは、以下の通りです。
 夫の名は武辜歩(むこあゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまりあいこ)。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会の若夫婦が、田舎にやってきたところから物語は始まる。背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。
 夏から始まった二人の話は、ゆっくりと進んでいくが、ある冬の日、ムコはツマを残して東京へと向かう。それは、背中の大きな鳥に纏わるある出来事に導かれてのものだった――。(ブックカバー裏表紙より)

【感想】
◆各章(全6章)の冒頭に〈きいろいゾウ〉と〈おんなのこ〉の童話。全30節のうち、1-18節は「ツマ」の語り+「ムコ」の日記、19節は「ツマ」の語り+「ムコ」の手紙、20-29節は「ツマ」の語り+「ムコ」の語り、30節は「ツマ」の語り+「ムコ」の日記、という構成になっています。「ツマ」の語りを「ムコ」の話が補完しているので、読み手は先へ先へと読み進んでしまう、そんな巧みな構成になっています。
◆「ムコ」の背中にはたくさんの色―黄色、緑、オレンジ、桃色、赤、朱―を使った刺青(いれずみ)があります。小説家の「ムコ」がなぜ刺青を? と興味をそそられますが、やがてその原因がこの物語を終結へと導いていきます。

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