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村上春樹「木野」を読みました。

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今日、『文藝春秋』二月特大号(870円)を買い、村上春樹の短編小説「女のいない男たち3 木野」を読みました。

◆まさに村上春樹的作品で、これまで彼の作品に登場した様々な要素が盛り込まれています。洒落たバー、古い時代のジャズのレコード、スコッチ・ウィスキー、妻の不倫と離婚、謎めいた客、セックス、猫の失踪、謎めいた指示、東京→高松→熊本という移動、等々。(俗な表現ですが)彦摩呂的な言い方を借りれば「村上春樹のてんこ盛りや!」って感じです。これは、この作品を読むためだけに870円を払ったファンへの作家の心遣いってことでしょう。彼もかなり楽しんで書いているように感じました。

◆この作品には謎めいた客や指示が出てきますが、それらは解決されます。「人間が抱く感情のうちで、おそらく嫉妬心とプライドくらいたちの悪いものはない」と主人公は自覚し、他人から嫉妬されたり、他人のプライドを傷つけないように気をつけています。やがて、彼は自身の嫉妬心やプライドに気づきます。

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