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my 見仏記3~東京国立博物館

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本館(日本ギャラリー)

今日、上野公園内にある東京国立博物館に行ってきました。本館(日本ギャラリー)1階がジャンル別展示となっており、第11室に彫刻(仏像等)が展示されています。
現在、平成28年に新たに国宝、重要文化財に指定された彫刻9件を見ることが出来ます。(5月8日まで)
限られたスペースなので多くの仏像は展示されていませんが、優れた仏像を優れた展示で見ることが出来、博物館で見る仏像もいいなと思いました。特に、今回の国宝・重要文化財指定とは関係ありませんが、三十三間堂の千手観音菩薩立像3体の展示が素晴らしかったと思います。

◆いいなと思った仏像
十一面観音立像(岡田文化財団)※重要文化財
不動明王坐像(天野社護摩所旧本尊)(法住寺)※ 〃
隆三世明王立像(尊延寺)※ 〃
軍荼利明王立像(尊延寺)※ 〃
矜羯羅童子像(宝山寺)※ 〃
制吒迦童子像(宝山寺)※ 〃
叡尊坐像(西大寺)※国宝
千手観音菩薩立像(三十三間堂)

グッズ・土産について
・布施英利『「美術的に正しい」仏像の見方 30歳からの仏像鑑賞入門』

【参考】
 東京国立博物館HP http://www.tnm.jp/


◆今日は不動明王と降三世明王、軍荼利明王を見たので、それぞれがどんな明王なのか、石井亜矢子『仏像の見方ハンドブック』の解説文を引用したいと思います。
不動明王
 大日如来の教令(命令)を受けて行動する、もっとも威力があり、功徳も大きい明王。修行する者を護る仏で、単独で祀られるほか、五大明王像の中央に安置されます。単独の場合は立像で、脇侍として矜羯羅(こんがら)、制吒迦(せいたか)の2童子、あるいは八大童子を従えることがあります。
 特徴的な髪型と顔は、平安時代中期まではおさげ髪(弁髪)を左側に垂らし、両目を大きく見開き、唇の両端に牙を出すものです。以降は莎髻(しゃけい)とよぶ巻き髪に、右目を見開き、左目を半眼に閉じる天地眼で、下歯で上唇の端を噛む例が多くなります。右手に剣、左手に羂索(縄)を持ち、燃えさかる火焔光背を背負うのが通常の形。瑟瑟(しつしつ)座に坐るか、岩座に立ちます。

降三世(ごうざんぜ)明王
 インドのシヴァ神が起源とされる仏。不動明王に次いで格の高い明王で、過去、現在、未来の三世と、貪(とん・むさぼり)、瞋(じん・怒り)、痴(ち・無知)の三毒(煩悩)を降伏(ごうぶく)する(抑え鎮める)仏なので、降三世の名があります。
 3つの顔と8本の腕をもつ、四面八臂が普通の形。正面の顔には目が3つあります。手を胸の前で交差させ、左右の小指を絡ませる「降三世印」という特徴的な印を結びます。この印と、左足で大自在天(シヴァ神)、右足でその妃烏摩(うま)を踏んでいるところが、他の明王と見分けるポイント。起源の神を踏むことで、さらに強力な仏であることを示しているのです。
 体には、虎皮裙(こひくん)という虎の革製の裙を着け、印を結ばない手には金剛杵(こんごうしょ)や剣、弓、箭(や・矢)、戟(げき)、索などの武器を持ちます。ほとんどは五大明王像のうちの1体として東方に祀られますが、まれに脇侍として安置されることもあります。

軍荼利(ぐんだり)明王
 サンスクリット語で「とぐろを巻くもの」という意味の名をもつ明王。蛇と密接な関係にあることから、手首や足首に蛇を巻きつける気味の悪い姿をしていますが、諸事を解決し、さまざまな障害を取り除いてくれる仏です。一方、不死の妙薬である甘露信仰と結びつき、拝まれることがあります。
 彫像では、顔に目が3つあり、腕が8本の一面三目八臂像が多く、中心の2本の腕は交差し、人指し指、中指、薬指を伸ばし、親指で小指の頭を押す印を結びます。この「大瞋印(だいしんいん)」という軍荼利明王独特の印相と、体にまとわりつく蛇が特徴です。
 持物(じもつ)は、三鈷杵(さんこしょ)、戟、金剛鉤(こんごうこう)など。多くは片足を上げて白蓮華の上に立つ、動きのあるポーズをとっています。
 ほとんどは五大明王像の1体として南方に祀られますが、単独例も何例か知られています。

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