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村上春樹『バースデイ・ガール』を読みました。

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 今日、村上春樹『バースデイ・ガール』(17.11)を読みました。
 この本は、《村上春樹の短編小説》+《カット・メンシックのイラストレーション》というシリーズの第4作目です。第1~3作は、,佑爐蝓10.11)▲僖鷁阿鮟韻Α13.2)図書館奇譚(14.11)です。
カット・メンシック
 1968年、東ドイツ・ルッケンヴァルデ生まれのイラストレーター。ベルリン芸術大学、パリ国立美術大学で学び、雑誌「A.O.C.」を創刊。以後「フランクフルター・アルゲマイネ」日曜版などにイラストを寄稿しながら書籍などの挿画をてがける。2007年、トロースドルフ絵本賞受賞、2014年『黄金の三本鍬』が「最も美しいドイツの本の一冊」に選ばれる。(『バースデイ・ガール』帯より)

 なお「バースデイ・ガール」は、誕生日にまつわる話を集めたアンソロジー『バースデイ・ストーリー』(02)を編集・翻訳するにあたり、作品数の不足を補うために書いたそうです。

【感想等】
◆彼女の20歳の誕生日は、イタリア料理店でのアルバイトのうちに過ぎようとしていました。その店では、マネージャーが毎晩8時にオーナーの住む604号室にチキン料理を届けることになっていました。その日、マネージャーが急病となり、その仕事は彼女がすることになりました。オーナーは痩せた小柄な老人で、その日が彼女の誕生日だと知ると、彼女に「ひとつだけ、君の望むことをかなえてあげたい」と奇妙な申し出をします。
 この作品は『バースデイ・ストーリーズ』と短編集『めくらやなぎと眠る女』(09)で読んでいましたが、謎めいたオーナーを、『ダンス・ダンス・ダンス』(88)に登場する「いるかホテル」(正式名称はドルフィン・ホテル)の羊男と重ね合わせてイメージしていたように思います。今回読んでみて、オーナーは彼女の人生の「狂言回し」を演じたのかなと思いました。彼女が20歳の誕生日をきっかけに、人生について考えるチャンスを与えたのかなと。
◆彼女の話を聞く「僕」=村上春樹ということでしょうか。P40のイラストに村上春樹が描かれています。
◆イラストの女性が美しい。

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