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ジャック・ロンドン『世界が若かったころ』を読みました。

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 今日、ジャック・ロンドン(1876-1916)の短編集『世界が若かったころ』(千葉茂樹訳、2017)を読み終えました。
 この短編集について、「訳者あとがき」から一部引用します。

 作家としては、1903年に発表した「野性の呼び声」で一躍人気を得て、40年の短い生涯のあいだに50冊以上の著作を残しました。日本では「野性の呼び声」と「白い牙」が圧倒的に有名ですが、長編小説、ノンフィクション作品以外に200以上の短編があり、その内容の多彩さには目がくらむばかりです。
 本書にも収めた「たき火」「命の掟」に代表される〈極北もの〉、日本を舞台にした作品もある〈多人種もの〉、〈社会派もの〉に〈SF・空想もの〉、人気作家になったのちに帆船での世界一周旅行をめざした旅(結局途中で挫折するのですが)が反映された〈南海もの〉があるかと思えば〈ボクシングもの〉まで。
 本書ではそうした多彩な作品群のごく一端を垣間見るにとどまっているのですが、ジャック・ロンドンの多面的なおもしろさは十分に伝わる選定になったのではないかと思っている。なかでも、調べた限り、日本では60年近く
前に一度紹介されただけの「荒野の旅人」と「キーシュの物語」を収録できたことはとてもうれしく思っています。

【収録作品】
 先月、柴田元幸編訳『火を熾(おこ)す』を読んだばかりなので、重複する作品は未読としました。
荒野の旅人
 カナダ・クロンダイクのどこかの酒場。そこには金鉱掘りや金鉱探しが集まり、酒とおしゃべりでクリスマスの夜を過ごしていました。真夜中、そこへ犬ぞりに乗った一人の若者がかなり疲れた様子で立ち寄ります。

世界が若かったころ(未読)
 『火を熾す』では「世界が若かったとき」のタイトル

キーシュの物語
 イヌイットの村の長(おさ)キーシュの物語は、村人たちに伝説として語り継がれます。
 
たき火(未読)
 『火を熾す』では「火を熾す」のタイトル

王に捧げる鼻
 とんでもない大うそつきのイ・チンホの話。

マーカス・オブライエンの行方
 アラスカなのかカナダなのか、どちらに属するかわからないレッドカウでは、アメリカの法律もカナダの法律も適用されません。そこでは金鉱掘りや金鉱探しに従事している40人の男たちから選ばれた裁判官が法の執行者です。マーカス・オブライエンは裁判官として、つい最近、アリゾナ・ジャックを殺人罪で、増水し激流となったユーコン河にボートに乗せて放り出したばかりでした。

命の掟(未読)
 『火を熾す』では「生の掟」のタイトル

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