庭のヒメコブシが満開だったので、時期を逃してはいけないと思い、撮影してみました。でも曇っているときに撮ったので、写真にツヤがありません。(富士フイルムX-E1/35mmf1.4で撮影)
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庭のヒメコブシが満開です。
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今日からウォーキング
ウォーキングは近くの公園で。そこに赤い椿が咲いていました。(キャノンパワーショットG9Xで撮影)
自宅療養20日目。
◆身体全体の筋力低下が心配です。いつになったら、元に戻り始めるのか?
現在、「階段登りがきつい」「一度しゃがむとなかなか立ち上がれない」という状況です。階段登りに必要な筋肉は何なのか調べてみたら、臀筋(お尻の筋肉)と大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)、下腿三筋(ふくらはぎの筋肉)だということがわかりました。いずれも僕が一番無くなったと感じていた筋肉でした。
◆身体全体の筋力低下が心配です。いつになったら、元に戻り始めるのか?
現在、「階段登りがきつい」「一度しゃがむとなかなか立ち上がれない」という状況です。階段登りに必要な筋肉は何なのか調べてみたら、臀筋(お尻の筋肉)と大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)、下腿三筋(ふくらはぎの筋肉)だということがわかりました。いずれも僕が一番無くなったと感じていた筋肉でした。
◆ステロイド剤(プレドニン)の副作用として、感染症リスクや血糖値上昇、不眠など、医師や薬剤師から説明を受けました。しかし、医師からしたら重要度が低いのでしょうか? 筋力の低下については、特に説明がありませんでした。
◆ウォーキング等を始めて、少しでも筋肉を回復した方がいいのか? それとも、薬の量が減れば筋肉も回復するだろうから、今は何もしなくていいのだろうか?
迷いましたが、今日、3/18(金)からウォーキングを始めようと思います。
先日、Yahoo! 知恵袋で次のような回答を見つけ、背中を押されたからです。
迷いましたが、今日、3/18(金)からウォーキングを始めようと思います。
先日、Yahoo! 知恵袋で次のような回答を見つけ、背中を押されたからです。
◆長年ステロイドを服用している者です。わたくしも階段の上り程度で足が重くなります。また一度しゃがんで立ち上がる時も凄く辛い状態です。これら全てはステロイド筋症(ミオパチー)が現れている結果だと思います。
◆この副作用は腰や脚の筋肉に脱力が起こるようになり、階段の上りがつらくなるといった症状が現れます。 ステロイド筋症は薬の服用量が減ると消失していきますので、薬が体から抜けていけば徐々に筋肉の回復も期待できます。
◆また同時にステロイド薬を大量に服用している場合には、 20代や30代の若い人でも骨量が減っていきますので、ケガや転倒などにも注意が必要です。
◆◆ささやかな抵抗ではありますが、わたくしも毎朝ウォーキングと筋トレを欠かさず行っています。何もせず副作用に悩まされるより、多少の抵抗(筋肉up)はやって損はないと考え実行しています。
◆この副作用は腰や脚の筋肉に脱力が起こるようになり、階段の上りがつらくなるといった症状が現れます。 ステロイド筋症は薬の服用量が減ると消失していきますので、薬が体から抜けていけば徐々に筋肉の回復も期待できます。
◆また同時にステロイド薬を大量に服用している場合には、 20代や30代の若い人でも骨量が減っていきますので、ケガや転倒などにも注意が必要です。
◆◆ささやかな抵抗ではありますが、わたくしも毎朝ウォーキングと筋トレを欠かさず行っています。何もせず副作用に悩まされるより、多少の抵抗(筋肉up)はやって損はないと考え実行しています。
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※以下、3/18(金)以降のウォーキングの記録です。場所は近くの公園。
※以下、3/18(金)以降のウォーキングの記録です。場所は近くの公園。
【コース一覧】
◇右回りコース(下り中心)/約1.2km
◇右回り+αコース(下り中心)/約1.5km
◇右回り+βコース(下り中心)/約1.3km
◇右回りコース(下り中心)/約1.2km
◇右回り+αコース(下り中心)/約1.5km
◇右回り+βコース(下り中心)/約1.3km
◆3/18(金):右回りコース1回/23分
※追記(3/19)
「薬」による不眠症が続いているが、昨夜は寝つきが良かったし、熟睡出来たと思う。4時に目覚めて少し起きていたが、その後二度寝した。たった1km余のウォーキングがそれほど身体への負荷になったのか?!
◆3/19(土):右回りコース1回/16分
◆3/20(日):右回り+αコース1回/24分
※足の裏がしびれたときのようにジンジンしている。そして、冷たい。足裏の神経が少し麻痺しているからだ。医師の説明だと、こちらはなかなか治らないそうだ。
※ちょっとした坂がきつい。「薬」の意図に反したことをしているのだろうか?
◆3/21(月):右回り+αコース1回/22分
◆3/22(火):右回りコース2回/33分
※天気が良かったし、体調も良かったので、2周歩いた。まだたったの2.4kmだけど、焦らず頑張ろう。
◆3/23(水):右回り+βコース1回/18分
◇3/24(木)休み
◇3/25(金)休み
※明日は公園ではなく、近所を歩いてみようと思います。
※追記(3/19)
「薬」による不眠症が続いているが、昨夜は寝つきが良かったし、熟睡出来たと思う。4時に目覚めて少し起きていたが、その後二度寝した。たった1km余のウォーキングがそれほど身体への負荷になったのか?!
◆3/19(土):右回りコース1回/16分
◆3/20(日):右回り+αコース1回/24分
※足の裏がしびれたときのようにジンジンしている。そして、冷たい。足裏の神経が少し麻痺しているからだ。医師の説明だと、こちらはなかなか治らないそうだ。
※ちょっとした坂がきつい。「薬」の意図に反したことをしているのだろうか?
◆3/21(月):右回り+αコース1回/22分
◆3/22(火):右回りコース2回/33分
※天気が良かったし、体調も良かったので、2周歩いた。まだたったの2.4kmだけど、焦らず頑張ろう。
◆3/23(水):右回り+βコース1回/18分
◇3/24(木)休み
◇3/25(金)休み
※明日は公園ではなく、近所を歩いてみようと思います。
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《ウォーキングの記録》(更新中)
鬼怒川河畔にハクモクレンが咲いていました。(キャノンパワーショットG9Xで撮影)
自宅療養28日目。
間もなく職場復帰です。退院当初に比べたら体力はついたと思いますが、薬の副作用による筋力低下には変化がありません。
間もなく職場復帰です。退院当初に比べたら体力はついたと思いますが、薬の副作用による筋力低下には変化がありません。
◆木曜、金曜と2日間、ウォーキングをサボってしまいました。少し歩いたくらいでその効果を期待するのは間違っていますが、あまり効果を感じないのもやる気をなくします。また、公園のウォーキングコースが単調過ぎるのもやる気をなくす原因の一つだと思いました。
◆水曜日、循環器内科の医師から心臓の状態はとても良いと言われました。それに、現在問題なのは「糖尿病リスク」と「筋力低下」だけだと思ったので、冒険してみようと思いました。
◆今日、以前ウォーキングや犬の散歩をしていた5kmコースにチャレンジしてみました。
歩ききれるか、とても不安でした。退院後は5kmの半分も歩いたことがありませんでしたから。途中、風景を眺めたり、コンデジで写真を撮ったりして、ゆっくり歩きました。時間はかかりましたが、歩ききることが出来ました。
歩ききれるか、とても不安でした。退院後は5kmの半分も歩いたことがありませんでしたから。途中、風景を眺めたり、コンデジで写真を撮ったりして、ゆっくり歩きました。時間はかかりましたが、歩ききることが出来ました。
◆今後、自宅周辺にいくつかコースを設定し、ウォーキングを続けたいと思います。その後、ある程度体力が戻ったら、水中ウォーキング→水泳へと進みたいと思います。
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※以下、3/26(土)以降のウォーキング記録です。場所は自宅周辺。
※以下、3/26(土)以降のウォーキング記録です。場所は自宅周辺。
【コース】
◇豊水橋~水海道大橋コース/約5.2km
◇弘経寺~豊岡小コース/約 km
◇土手コース/約1.3km
◇豊水橋~水海道大橋コース/約5.2km
◇弘経寺~豊岡小コース/約 km
◇土手コース/約1.3km
◆3/26(土):豊水橋~水海道大橋コース/76分
◆3/27(日):土手コース/17分
◆3/28(月):土手コース/19分
◆3/27(日):土手コース/17分
◆3/28(月):土手コース/19分
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みうらじゅん『ぐっとくる! 仏像』を購入しました。
先日購入した『ぐっとくる! 仏像』(構成・編:みうらじゅん、写真:帆足てるたか)を眺めています。
この本について、みうらじゅん氏による巻頭の口上(「はじめに」)を引用します。この本の内容がよく理解できます。
この本について、みうらじゅん氏による巻頭の口上(「はじめに」)を引用します。この本の内容がよく理解できます。
全て、仏像をぐっと感じるため
幼い頃から仏像を見続けてきて、感想は何も変わらない。ぐっとくるのである。
「どこが?」とか、「何が?」とか、聞かれても明確な答はない。ただ、ぐっとくるとしか言い様がないのだ。
仏像と大きく言ってもその中には古代インドの神様や日本の神様(本地垂迹)も含まれる。要するに仏教の真理を貫き、それを守護するために集合したスーパーヒーロー戦隊なのである。ぐっとこないわけがない。
敵は誰か? それは人間が生み出す三大怪獣(貧とん・瞋じん・痴ち)だ。奴らを総して猗冉梱瓩函呼ぶ。そんな三大怪獣を心の中に宿しながら人は苦しみ、悩み、生きているのである。
真理は決して理想などではない。誰しも、犁ど佞瓩あれば必ずや三大怪獣を退治出来ると説く。
優しい顔の仏像、険しい顔の仏像、もう手が付けられないほどアラブってらっしゃる仏像もおられるが、それは三大怪獣の強弱に合わせ変化されているお姿と解釈していいだろう。
この本はぐっとくる仏像を、さらにぐっと撮れるカメラマン・帆足てるたか氏によるものである。
僕はエラソーに写真セレクトと、構成レイアウトまでやらせて頂いた。
予てより、仏像写真にはぐっとくるものと、こないものが存在した。これはみなさんも感じておられたことと思う。何も文化財の資料写真を見たいわけじゃない。その仏像の背景にある世界観(教義)まで感じ取れる写真が見たかったんだ。
たとえ堂内でなくても、より爛螢▲覘瓩亡兇犬蕕譴詈像を。そのためには当然、カメラマンは苦心と努力、そしてセンスが要求されるだろう。
でも、帆足さんは苦労話が苦手のようで、一度もお聞きしたことがない。だから、爛灰譟∩蠹聞發気竜嗄で寄ってるよ瓩箸、爛灰貉るの何時間くらいかかってんだろ?瓩箸、想像するしかない。
それも全て、仏像をぐっと感じるため。
人生、一度は拝観したいと写真を見た人が強く思うため。そこは間違いないだろう。
どうです? 国宝や重要文化財など、仏像にレッテルなど貼らず、
素の心でぐっとこられては如何でしょうか?
幼い頃から仏像を見続けてきて、感想は何も変わらない。ぐっとくるのである。
「どこが?」とか、「何が?」とか、聞かれても明確な答はない。ただ、ぐっとくるとしか言い様がないのだ。
仏像と大きく言ってもその中には古代インドの神様や日本の神様(本地垂迹)も含まれる。要するに仏教の真理を貫き、それを守護するために集合したスーパーヒーロー戦隊なのである。ぐっとこないわけがない。
敵は誰か? それは人間が生み出す三大怪獣(貧とん・瞋じん・痴ち)だ。奴らを総して猗冉梱瓩函呼ぶ。そんな三大怪獣を心の中に宿しながら人は苦しみ、悩み、生きているのである。
真理は決して理想などではない。誰しも、犁ど佞瓩あれば必ずや三大怪獣を退治出来ると説く。
優しい顔の仏像、険しい顔の仏像、もう手が付けられないほどアラブってらっしゃる仏像もおられるが、それは三大怪獣の強弱に合わせ変化されているお姿と解釈していいだろう。
この本はぐっとくる仏像を、さらにぐっと撮れるカメラマン・帆足てるたか氏によるものである。
僕はエラソーに写真セレクトと、構成レイアウトまでやらせて頂いた。
予てより、仏像写真にはぐっとくるものと、こないものが存在した。これはみなさんも感じておられたことと思う。何も文化財の資料写真を見たいわけじゃない。その仏像の背景にある世界観(教義)まで感じ取れる写真が見たかったんだ。
たとえ堂内でなくても、より爛螢▲覘瓩亡兇犬蕕譴詈像を。そのためには当然、カメラマンは苦心と努力、そしてセンスが要求されるだろう。
でも、帆足さんは苦労話が苦手のようで、一度もお聞きしたことがない。だから、爛灰譟∩蠹聞發気竜嗄で寄ってるよ瓩箸、爛灰貉るの何時間くらいかかってんだろ?瓩箸、想像するしかない。
それも全て、仏像をぐっと感じるため。
人生、一度は拝観したいと写真を見た人が強く思うため。そこは間違いないだろう。
どうです? 国宝や重要文化財など、仏像にレッテルなど貼らず、
素の心でぐっとこられては如何でしょうか?
◆ほんとに「ぐっとくる」写真集です。どの仏像も美しく、気高く撮られています。僕自身の目を通しても、実際の仏像がこのように見られたらいいなと思います。見仏の旅に出る思いが募ります。
※三毒(さんどく、Wikipediaより)
仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩。「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」を指す。貪とは、むさぼり(必要以上に)求める心。瞋とは、怒りの心。痴とは、真理に対する無知の心。
仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩。「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」を指す。貪とは、むさぼり(必要以上に)求める心。瞋とは、怒りの心。痴とは、真理に対する無知の心。
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新潮文庫の新シリーズ《村上柴田翻訳堂》の刊行始まる。
昨日、カーソン・マッカラーズの『結婚式のメンバー』(村上春樹訳)を購入したら、以下のようなことがわかったのでまとめておきます。
◆新潮文庫の新シリーズ《村上柴田翻訳堂》の刊行が始まった。それは、村上春樹と柴田元幸の記憶にあたたかく、そして鮮やかに刻まれた「もう一度読みたい!」という10の作品を選び、新訳・復刊するというもの。
◆村上春樹・柴田元幸による「ごあいさつ」(新潮社HPより)
世の中には実にたくさんの文庫本が溢れておりますが、それでも書店の棚のスペースには限りがあり、毎月押し寄せる新刊に追われるようにして、古い文庫本が静かにひっそりと退場していきます。そのように姿を消していった作品の中には、「この名作が手に入らないというのは間違っているぞ」と苦情を呈したくなるものもあれば、「個人的にはけっこう好きだったんだけど、やはり生き残れなかったか」と淋しく感じてしまうものもあります。そういういくつかの作品を拾い上げ、もう一度何らかのかたちで新刊として復活させることはできないものかと、常々考えていたのですが、同じような思いを抱いていた柴田元幸さんと組んで、今回このようなシリーズを立ち上げることができました。あくまでささやかな企画ではありますが、ぼくら二人が面白く読んだ本を選びました。楽しんでいただければと思います。(村上春樹)
これまで二十七年くらい、主として現代アメリカ小説を訳してきました。古典や準古典のすぐれた作品は文庫棚にちゃんとあるのだから、僕は「新しい」ものを訳そう、「まだ知られていない」作家を紹介しよう、という思いで自分でも大いに楽しみつつ仕事をしてきたし、これからもしようと思っています。ただ、気がつくと、文庫棚に並ぶ古典や準古典の顔ぶれは、だいぶ寂しくなってきているみたいです。少し前だったら、みんなが何となく聞いたことくらいはあった作家や作品が、「もう知られていない」になってきている。ならば、そういう本も、現代作家と同じくらい、いまや「新しい」のかもしれない。そう考えて、このシリーズを村上さんと始めます。新しい小説を世に送り出すときと同じことですけど、「こういうのが読みたかったんだ」と思ってくださる方が大勢いらっしゃいますように。(柴田元幸)
これまで二十七年くらい、主として現代アメリカ小説を訳してきました。古典や準古典のすぐれた作品は文庫棚にちゃんとあるのだから、僕は「新しい」ものを訳そう、「まだ知られていない」作家を紹介しよう、という思いで自分でも大いに楽しみつつ仕事をしてきたし、これからもしようと思っています。ただ、気がつくと、文庫棚に並ぶ古典や準古典の顔ぶれは、だいぶ寂しくなってきているみたいです。少し前だったら、みんなが何となく聞いたことくらいはあった作家や作品が、「もう知られていない」になってきている。ならば、そういう本も、現代作家と同じくらい、いまや「新しい」のかもしれない。そう考えて、このシリーズを村上さんと始めます。新しい小説を世に送り出すときと同じことですけど、「こういうのが読みたかったんだ」と思ってくださる方が大勢いらっしゃいますように。(柴田元幸)
◆刊行予定
【4月】
◇カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』[訳]村上春樹 ※新訳
◇ウィリアム・サローヤン『僕の名はアラム』[訳]柴田元幸訳 ※新訳
【5月】
◇フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』[訳]中野好夫・常盤新平 ※復刊
◇トマス・ハーディ『呪われた腕 ハーディ傑作選』[訳]河野一郎 ※復刊
【7月】
◇コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』[訳]中村保男 ※復刊
◇マキシーン・ホン・キングストン『アメリカの中国人』[訳]藤本和子 ※復刊
【9月】
◇ジェイムズ・ディキー『わが心の川』[訳]酒本雅之 ※復刊
◇リング・ラードナー『アリバイ・アイク ラードナー傑作選』[訳]加島祥造 ※復刊
【11月】
◇『 』[訳]村上春樹 ※新訳
◇『 』[訳]柴田元幸 ※新訳
◇カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』[訳]村上春樹 ※新訳
◇ウィリアム・サローヤン『僕の名はアラム』[訳]柴田元幸訳 ※新訳
【5月】
◇フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』[訳]中野好夫・常盤新平 ※復刊
◇トマス・ハーディ『呪われた腕 ハーディ傑作選』[訳]河野一郎 ※復刊
【7月】
◇コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』[訳]中村保男 ※復刊
◇マキシーン・ホン・キングストン『アメリカの中国人』[訳]藤本和子 ※復刊
【9月】
◇ジェイムズ・ディキー『わが心の川』[訳]酒本雅之 ※復刊
◇リング・ラードナー『アリバイ・アイク ラードナー傑作選』[訳]加島祥造 ※復刊
【11月】
◇『 』[訳]村上春樹 ※新訳
◇『 』[訳]柴田元幸 ※新訳
◆◆このシリーズは、村上春樹と柴田元幸の翻訳でアメリカ現代小説が読めるというのが魅力です。また、両者が復刊作品の中に加島祥造訳を選んでくれたことも、このシリーズへの期待を大きくしてくれました。
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加島祥造については、書庫「加島祥造」をご参照ください。
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加島祥造については、書庫「加島祥造」をご参照ください。
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『仏像の基本』『仏像の見方』を購入しました。
仏像について基本的なことを知りたいと思い、写真の2冊を購入しました。
◆『開運! 知っておきたい仏像の基本』(2011)
巻頭の「あっという間にわかる仏像のたしなみ方9の基本」と「まるわかり‼ ステージ別仏像図鑑」は、仏像についての基本的なことを要領よくまとめており、とてもわかりやすいと思います。イラストが親しみやすく、写真もきれいです。
巻頭の「あっという間にわかる仏像のたしなみ方9の基本」と「まるわかり‼ ステージ別仏像図鑑」は、仏像についての基本的なことを要領よくまとめており、とてもわかりやすいと思います。イラストが親しみやすく、写真もきれいです。
◆『仏像の見方ハンドブック』(2015)
手のひらサイズで持ち運びに便利なので、実際に仏像を見に行く時に持っていこうと思います。
「如来」「菩薩」「明王」「天(部)」といったステージごとの仏像を例示するとき、教科書に載っているような、初心者にもわかりやすいものをピックアップしているのがいいです。例えば、釈迦如来は法隆寺金堂の「釈迦三尊像」、阿弥陀如来は平等院鳳凰堂の「阿弥陀如来坐像」が使われています。
なお、この本は「仏像の種類と役割」「一目でわかる仏像の各部名称と見分け方」「制作時期がわかる仏像の時代別特徴」という項目立てになっています。
手のひらサイズで持ち運びに便利なので、実際に仏像を見に行く時に持っていこうと思います。
「如来」「菩薩」「明王」「天(部)」といったステージごとの仏像を例示するとき、教科書に載っているような、初心者にもわかりやすいものをピックアップしているのがいいです。例えば、釈迦如来は法隆寺金堂の「釈迦三尊像」、阿弥陀如来は平等院鳳凰堂の「阿弥陀如来坐像」が使われています。
なお、この本は「仏像の種類と役割」「一目でわかる仏像の各部名称と見分け方」「制作時期がわかる仏像の時代別特徴」という項目立てになっています。
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庭のオトメツバキがきれいに咲きました。
庭のオトメツバキがきれいに咲きました。(キャノンパワーショットG9Xで撮影)
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ウィリアム・サローヤン『僕の名はアラム』を読みました。
今日、ウィリアム・サローヤンの短編集『僕の名はアラム』(1940、柴田元幸訳)を読み終えました。
この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
僕の名はアラム、九歳。世界は想像しうるあらゆるたぐいの壮麗さに満ちていた――。アルメニア移民の子として生まれたサローヤンが、故郷の町を舞台に描いた代表作を新訳。貧しくもあたたかな大家族に囲まれ、何もかもが冒険だったあの頃。いとこがどこかから連れてきた馬。町にやってきたサーカス……。素朴なユーモアで彩られた愛すべき世界。 《村上柴田翻訳堂》シリーズ開始。
【収録作品】
この作品の時代背景は、巻頭の「序」によれば、1915年から25年となっています。つまり、1929年の世界大恐慌以前ということです。この時代のアメリカやそこで暮らす貧しい移民の生活についてはよくわかりませんが、この作品からは人々は貧しくても家族が寄り添って慎ましく暮らしていたことがわかります。いわゆる「古きよき時代」だったのでしょう。
この作品を読み、心温まる思いはしましたが、少し物足りない気持ちも残りました。また、この作品の登場人物達に大恐慌が訪れた時のことを想像し、暗い気持ちになりました。
この作品の時代背景は、巻頭の「序」によれば、1915年から25年となっています。つまり、1929年の世界大恐慌以前ということです。この時代のアメリカやそこで暮らす貧しい移民の生活についてはよくわかりませんが、この作品からは人々は貧しくても家族が寄り添って慎ましく暮らしていたことがわかります。いわゆる「古きよき時代」だったのでしょう。
この作品を読み、心温まる思いはしましたが、少し物足りない気持ちも残りました。また、この作品の登場人物達に大恐慌が訪れた時のことを想像し、暗い気持ちになりました。
◆美しい白い馬の夏
僕(アラム・ガログラニアン)以外のみんなから頭がおかしいと思われていた、いとこのムーラッドの話。僕が9歳だったある夏の午前4時、ムーラッドが美しい白い馬に乗って僕の部屋の窓の外に現れます。
◆ハンフォード行き
僕の情けないおじさんジョルギの話。彼は祖父の命令でハンフォードにスイカ獲りの仕事を探しに行くことになります。そして、僕も祖父の命令で彼の食事の世話をするためについて行きます。アルメニア人の家族は家長である祖父の権力絶大で、それによって家族の秩序が保たれている。そんなこともわかる作品です。
◆ザクロの木
史上ほぼ最低の農場主だった、僕のおじさんメリクの話。僕はおじさんの果樹園を手伝いますが、そこの土は砂漠の土で、木は育ちませんでした。
◆私たちの未来の詩人の一人、と言ってもいい
◆五十ヤード走
◆愛の詩から何からすべて揃った素敵な昔ふうロマンス
僕の1歳半年下のいとこアラクが黒板に書いた詩の話。
◆僕のいとこ、雄弁家ディクラン
ガログラニアン家唯一の学者兼雄弁家、僕の年下のいとこディクランの話。
◆長老派教会聖歌隊の歌い手たち
人生の11年目、僕がどうして長老派教会の聖歌隊の歌い手になったか、という話。
◆サーカス
サーカスが町にやって来るたび、僕と僕の長年の友だちジョーイは学校をサボってサーカス小屋に駆けつけました。もちろん、その代償として校長から鞭打ちの罰が与えられるのは覚悟の上でした。
◆三人の泳ぎ手
僕といとこのムーラッド、彼の友だちのジョーがトンプソン水路に泳ぎに行った話。
◆オジブウェー族、機関車38号
14歳の時、僕は若いオジブウェー族のインディアン「機関車(ロコモーティヴ)38号」と知り合います。
◆アメリカを旅する者への旧世界流アドバイス
ある年、僕のおじさんメリクがカリフォルニア州フレズノからニューヨークまで旅行に出かけました。汽車に乗る前、メリクおじさんのおじさんガルロがやってきて、旅の危険についていろいろ講釈します。
◆哀れな、燃えるアラブ人
僕のおじさんホスローヴが連れてきたアラブ人の話。
◆あざ笑う者たちに一言
僕はジコおじさんからこんな小さな町にいないでニューヨークへ行けと言われ、バスに乗ります。
僕(アラム・ガログラニアン)以外のみんなから頭がおかしいと思われていた、いとこのムーラッドの話。僕が9歳だったある夏の午前4時、ムーラッドが美しい白い馬に乗って僕の部屋の窓の外に現れます。
◆ハンフォード行き
僕の情けないおじさんジョルギの話。彼は祖父の命令でハンフォードにスイカ獲りの仕事を探しに行くことになります。そして、僕も祖父の命令で彼の食事の世話をするためについて行きます。アルメニア人の家族は家長である祖父の権力絶大で、それによって家族の秩序が保たれている。そんなこともわかる作品です。
◆ザクロの木
史上ほぼ最低の農場主だった、僕のおじさんメリクの話。僕はおじさんの果樹園を手伝いますが、そこの土は砂漠の土で、木は育ちませんでした。
◆私たちの未来の詩人の一人、と言ってもいい
◆五十ヤード走
◆愛の詩から何からすべて揃った素敵な昔ふうロマンス
僕の1歳半年下のいとこアラクが黒板に書いた詩の話。
◆僕のいとこ、雄弁家ディクラン
ガログラニアン家唯一の学者兼雄弁家、僕の年下のいとこディクランの話。
◆長老派教会聖歌隊の歌い手たち
人生の11年目、僕がどうして長老派教会の聖歌隊の歌い手になったか、という話。
◆サーカス
サーカスが町にやって来るたび、僕と僕の長年の友だちジョーイは学校をサボってサーカス小屋に駆けつけました。もちろん、その代償として校長から鞭打ちの罰が与えられるのは覚悟の上でした。
◆三人の泳ぎ手
僕といとこのムーラッド、彼の友だちのジョーがトンプソン水路に泳ぎに行った話。
◆オジブウェー族、機関車38号
14歳の時、僕は若いオジブウェー族のインディアン「機関車(ロコモーティヴ)38号」と知り合います。
◆アメリカを旅する者への旧世界流アドバイス
ある年、僕のおじさんメリクがカリフォルニア州フレズノからニューヨークまで旅行に出かけました。汽車に乗る前、メリクおじさんのおじさんガルロがやってきて、旅の危険についていろいろ講釈します。
◆哀れな、燃えるアラブ人
僕のおじさんホスローヴが連れてきたアラブ人の話。
◆あざ笑う者たちに一言
僕はジコおじさんからこんな小さな町にいないでニューヨークへ行けと言われ、バスに乗ります。
ウィリアム・サローヤン(1908-1981)
アメリカの小説家、劇作家。アルメニア系移民の子として米カリフォルニア州フレズノに生れる。高校卒業後は電報配達などをして生計を立てていたが、やがて小説を書き始め、人の善性を清澄に描く作品を数多く残した。日本では「第三の新人」の作家らに愛読されたことでも知られる。代表作に『僕の名はアラム』『人間喜劇』『パパ・ユーアクレイジー』『ママ・アイラブユー』などがある。(文庫本ブックカバーより)
アメリカの小説家、劇作家。アルメニア系移民の子として米カリフォルニア州フレズノに生れる。高校卒業後は電報配達などをして生計を立てていたが、やがて小説を書き始め、人の善性を清澄に描く作品を数多く残した。日本では「第三の新人」の作家らに愛読されたことでも知られる。代表作に『僕の名はアラム』『人間喜劇』『パパ・ユーアクレイジー』『ママ・アイラブユー』などがある。(文庫本ブックカバーより)
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いとうせいこう/みうらじゅん『見仏記』を読みました。(再)
今日、いとうせいこう(文章)/みうらじゅん(イラスト)の猜像鑑賞エッセイ瓠惴仏記』(93)を読み終えました。
この本の内容については、文庫本裏表紙の解説を引用します。
この本の内容については、文庫本裏表紙の解説を引用します。
小学生時代から、詳細なスクラップブックを作ってしまうほど、仏像に魅せられてしまったみうらじゅんが、仏友・いとうせいこうを巻きこんで、2人の“見仏”珍道中が始まった!
セクシーな如意輪観音に心を奪われ、千手観音のパフォーマンスに驚愕し、十二神将像の逆立った髪型を考察する。さらに、みやげ物にまで、目配りを怠らないという、充実ぶり。
抱腹絶倒の見仏珍道中記、待望の文庫化!
セクシーな如意輪観音に心を奪われ、千手観音のパフォーマンスに驚愕し、十二神将像の逆立った髪型を考察する。さらに、みやげ物にまで、目配りを怠らないという、充実ぶり。
抱腹絶倒の見仏珍道中記、待望の文庫化!
【2人が訪れた寺院等~目次より】
◆奈良 興福寺・東大寺
◆奈良 法隆寺・中宮寺・法輪寺・発起寺・松尾寺
◆京都 六波羅蜜寺・三十三間堂・東寺
◆東北 慈恩寺・立石寺
◆東北 立花毘沙門堂・万蔵寺・成島毘沙門堂
◆東北 毛越寺・中尊寺・黒石寺
◆奈良 新薬師寺・五劫院・東大寺戒壇院・浄瑠璃寺
◆奈良 室生寺・当麻寺・聖林寺
◆奈良 薬師寺・唐招提寺・西大寺
◆九州 東長寺・太宰府・観世音寺・天満宮・大興善寺
◆九州 龍岩寺・真木大堂・富貴寺・神宮寺
◆京都 神護寺・清凉寺・広隆寺
◆京都 大報恩寺・泉涌寺・平等院鳳凰堂
◆奈良 興福寺・東大寺
◆奈良 法隆寺・中宮寺・法輪寺・発起寺・松尾寺
◆京都 六波羅蜜寺・三十三間堂・東寺
◆東北 慈恩寺・立石寺
◆東北 立花毘沙門堂・万蔵寺・成島毘沙門堂
◆東北 毛越寺・中尊寺・黒石寺
◆奈良 新薬師寺・五劫院・東大寺戒壇院・浄瑠璃寺
◆奈良 室生寺・当麻寺・聖林寺
◆奈良 薬師寺・唐招提寺・西大寺
◆九州 東長寺・太宰府・観世音寺・天満宮・大興善寺
◆九州 龍岩寺・真木大堂・富貴寺・神宮寺
◆京都 神護寺・清凉寺・広隆寺
◆京都 大報恩寺・泉涌寺・平等院鳳凰堂
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以下、『見仏記』に登場した仏像のうち、気になったものを列挙します。いつの日か、その仏像を訪ね、このブログで紹介したいと思います。
◆秋頃、奈良に行く予定です。まず興福寺と東大寺、新薬師寺を訪ね、以下の仏像を見ようと思います。
興福寺「阿修羅像」、東大寺「金剛力士立像(仁王像)」「盧舎那仏坐像(大仏)」「不空羂索観音立像」「四天王立像」、新薬師寺「十二神将立像」
◆法隆寺(1,500円)
「釈迦三尊像」「百済観音像」
「救世観音像」※非公開。毎年春秋に特別開扉。春は4/11~5/18、秋は10/22~11/23
◆浄瑠璃寺(300円)
「吉祥天立像」※非公開。1/1~15、3/21~5/20、10/1~11/30に開扉。
◆西大寺(本堂400円)
「文殊菩薩騎獅像」
◆広隆寺(700円)
「弥勒菩薩半跏像」
興福寺「阿修羅像」、東大寺「金剛力士立像(仁王像)」「盧舎那仏坐像(大仏)」「不空羂索観音立像」「四天王立像」、新薬師寺「十二神将立像」
◆法隆寺(1,500円)
「釈迦三尊像」「百済観音像」
「救世観音像」※非公開。毎年春秋に特別開扉。春は4/11~5/18、秋は10/22~11/23
◆浄瑠璃寺(300円)
「吉祥天立像」※非公開。1/1~15、3/21~5/20、10/1~11/30に開扉。
◆西大寺(本堂400円)
「文殊菩薩騎獅像」
◆広隆寺(700円)
「弥勒菩薩半跏像」
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『奈良・京都の古寺めぐり 仏像の見かた』を購入しました。
今日、水野敬三郎『奈良・京都の古寺めぐり 仏像の見かた』を購入しました。奈良や京都の寺院ごとの仏像を紹介した本を探していたら、この本に出会いました。「見仏」初心者にはちょうどよさそうです。
以下、この本のブックカバー裏面の解説文を引用します。
奈良・京都の寺はまさに仏像の宝庫。この本では、法隆寺、東大寺、東寺、平等院などの数々の古寺をめぐり、飛鳥時代から鎌倉時代におよぶ代表的な仏像の前に立ちます。仏像の表情や意匠、技法などを、写真や図版でていねいに解説。時間をさかのぼり、昔に思いをはせながら仏像を見るたのしさを伝えます。
以下、この本のブックカバー裏面の解説文を引用します。
奈良・京都の寺はまさに仏像の宝庫。この本では、法隆寺、東大寺、東寺、平等院などの数々の古寺をめぐり、飛鳥時代から鎌倉時代におよぶ代表的な仏像の前に立ちます。仏像の表情や意匠、技法などを、写真や図版でていねいに解説。時間をさかのぼり、昔に思いをはせながら仏像を見るたのしさを伝えます。
【目次】
1 法隆寺金堂釈迦三尊像――日本の仏像のはじまり
2 救世観音像と百済観音像――発散する霊気
3 中宮寺の半跏思惟像――瞑想とほほえみ
4 興福寺仏頭と薬師寺金堂薬師三尊像――白鳳から天平へ
5 法隆寺五重塔塑像群――人間をこえた清らかさ
6 興福寺十大弟子・八部衆像――情念と祈り
7 東大寺法華堂の諸像――天平の理想像
8 唐招提寺の諸像――鑑真和上のもたらしたもの
9 神護寺薬師如来像と新薬師寺薬師如来像――異相の根源
10 東寺講堂の諸像――密教彫刻の開花
11 神護寺五大虚空像菩薩と広隆寺講堂阿弥陀如来像――豊満の美
12 室生寺金堂本尊像――流麗な衣文
13 平等院鳳凰堂阿弥陀如来像――円満な相好
14 東大寺南大門金剛力士像――運慶と快慶
15 興福寺北円堂の諸像――充実した彫刻空間
※ジュニア新書ですが、目次を見るとなかなかの内容です。仏像を見に行く時はこの本をチェックしてから行こうと思います。1 法隆寺金堂釈迦三尊像――日本の仏像のはじまり
2 救世観音像と百済観音像――発散する霊気
3 中宮寺の半跏思惟像――瞑想とほほえみ
4 興福寺仏頭と薬師寺金堂薬師三尊像――白鳳から天平へ
5 法隆寺五重塔塑像群――人間をこえた清らかさ
6 興福寺十大弟子・八部衆像――情念と祈り
7 東大寺法華堂の諸像――天平の理想像
8 唐招提寺の諸像――鑑真和上のもたらしたもの
9 神護寺薬師如来像と新薬師寺薬師如来像――異相の根源
10 東寺講堂の諸像――密教彫刻の開花
11 神護寺五大虚空像菩薩と広隆寺講堂阿弥陀如来像――豊満の美
12 室生寺金堂本尊像――流麗な衣文
13 平等院鳳凰堂阿弥陀如来像――円満な相好
14 東大寺南大門金剛力士像――運慶と快慶
15 興福寺北円堂の諸像――充実した彫刻空間
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司馬遼太郎『風神の門』を読みました。
昨夜、司馬遼太郎の『風神の門』(1962)を読み終えました。
この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
◆関ヶ原の合戦によって豊臣家が大坂城にとじこめられてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人ちがいで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第にまき込まれてゆく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。(上巻)
◆大坂冬の陣に西上してくる徳川家康の首をねらうため、霧隠才蔵らは駿府城下に潜入し、徳川の忍者、風魔獅子王院たちと血闘をくりひろげる。そして、駿府城内にしのび込んだ才蔵は、家康の寝所の天井裏に立つのだが……。人間性を抹殺された忍者たちの中で、いかなる組織にも属さず、ただひとり人間らしく生きようとした才蔵の悲哀を通して、倏Δ哭瓩寮こΔ鮓渋紊隆磴蚤えた長編小説。(下巻)
◆大坂冬の陣に西上してくる徳川家康の首をねらうため、霧隠才蔵らは駿府城下に潜入し、徳川の忍者、風魔獅子王院たちと血闘をくりひろげる。そして、駿府城内にしのび込んだ才蔵は、家康の寝所の天井裏に立つのだが……。人間性を抹殺された忍者たちの中で、いかなる組織にも属さず、ただひとり人間らしく生きようとした才蔵の悲哀を通して、倏Δ哭瓩寮こΔ鮓渋紊隆磴蚤えた長編小説。(下巻)
【感想等】
◆主人公の伊賀忍者・霧隠才蔵はめっぽう強いし、女性にモテモテだし、お気楽だし、ひまつぶしに読むにはちょうどいい作品だと思います。でも、司馬遼太郎ってこの程度の作家だったっけ?
◆主人公の伊賀忍者・霧隠才蔵はめっぽう強いし、女性にモテモテだし、お気楽だし、ひまつぶしに読むにはちょうどいい作品だと思います。でも、司馬遼太郎ってこの程度の作家だったっけ?
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カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』を読みました。
今日、カーソン・マッカラーズの『結婚式のメンバー』(1946、村上春樹訳)を読み終えました。
この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
この街を出て、永遠にどこかへ行ってしまいたい――むせかえるような緑色の夏、12歳の少女フランキーは兄の結婚式で人生が変わることを夢見た。南部の田舎町に暮らし、父や従弟、女料理人ベレニスとの日常に倦み、奇矯な行動に出るフランキー。狂おしいまでに多感で孤独な少女の心理を、繊細な文体で描き上げた女性作家の最高傑作を村上春樹が新訳。《村上柴田翻訳堂》シリーズ開始。
【感想等】
◆この作品の主要な舞台はアダムズ家の台所であり、そこでの会話から主人公フランキーの心理や行動が浮かび上がってきます。構成としてはよく出来ていると思いますが、、フランキーの心理や行動は理解不能です。
◆この作品の主要な舞台はアダムズ家の台所であり、そこでの会話から主人公フランキーの心理や行動が浮かび上がってきます。構成としてはよく出来ていると思いますが、、フランキーの心理や行動は理解不能です。
カーソン・マッカラーズ(1917-1967)
ジョージア州コロンブス生れ。アメリカの女性作家。南部の風土を舞台に社会に順応できない人々の孤独や少女の心理を精緻に描き、独自の小説世界をつくり出した。デビュー小説『心は孤独な狩人』(1940)や『結婚式のメンバー』(1946)は20世紀米文学の傑作と評される。中産階級出身で音楽的才能にも恵まれていた。長編・中編小説のほか、多くのエッセイ・戯曲を残している。(文庫本ブックカバーより)
ジョージア州コロンブス生れ。アメリカの女性作家。南部の風土を舞台に社会に順応できない人々の孤独や少女の心理を精緻に描き、独自の小説世界をつくり出した。デビュー小説『心は孤独な狩人』(1940)や『結婚式のメンバー』(1946)は20世紀米文学の傑作と評される。中産階級出身で音楽的才能にも恵まれていた。長編・中編小説のほか、多くのエッセイ・戯曲を残している。(文庫本ブックカバーより)
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『密教の仏像入門』を購入しました。
先日、『完全保存版 知っておきたい! 密教の仏像入門』を購入しました。
以下、密教や密教の仏像について、いくつか基本的なことを引用します。
以下、密教や密教の仏像について、いくつか基本的なことを引用します。
◆密教とは「秘密の仏教」(P2)
密教とは秘密の仏教の略です。この秘密は隠し事をいうのではなく、万物の奥に人知では計り知れない不思議な力が働いているということを意味しています。
考えてみれば、例えばお米にも、たくさんの不思議があります。お米は、農家の人の働きだけでなく、田んぼの土の中の無数の生き物、水や日光、適度な気温など、全体がうまく働かなくては稔りません。そして、日が昇り、水が川を流れることにも、いまだ科学では解き明かせない神秘があります。それが万物の奥にある秘密ですが、真言密教の開祖、空海は2つの秘密があるといいます。1つは如来の秘密。もう1つは衆生(しゅじょう、人びと)の秘密です。
如来の秘密は、万物の奥にある神秘。何事もその働きなくしては成り立ちません。いっぽう衆生の秘密は、人の心は目先の利害や思い込みなどの迷い(煩悩)におおわれていて、万物の神秘を見ようとしないことです。しかし、隠された如来の秘密は、三密加持によって、誰にでも公開されているのだと空海はいいます。
仏教には「身口意の三業(しんくいのさんごう)」という言葉があります。業は行いを意味し、「身業」は身体の行動、「口業」は言葉を発すること、「意業」は意識の動きです。それを密教では三密といいます。稲の稔りにも働いている様々なことは、如来の三密の不思議な働きだと考えられます。また、人の三業も如来の三密と一体のものとして人の身口意も三密といます。
三密加持の加持という言葉は、一般に祈祷と同じ意味で使われますが、空海は『即身成仏義』で、「加持とは如来の大悲(だいひ、仏の大きな慈悲)と衆生の信心を表す。仏日の影(仏の光)が衆生の心水に現ずるを加といい、行者の心水よく仏日を感ずるを持となづく」といいます。
仏が人の心に映ることが加持だということですが、具体的には手で印を結んで、口で真言を唱え、意識を仏に向けて念ずることです。
そして即身成仏とは、人が生身の肉体のままで仏になることですが、何か特別な能力を得たり、ミイラになったりすることではありません。仏と人が融けあって、一体の境地になることをいいます。
この即身成仏が、空海の密教の究極の目標ですが、実際には仏の加護を願って様々な祈祷が行われ、それを修法(しゅほう)といいます。
密教とは秘密の仏教の略です。この秘密は隠し事をいうのではなく、万物の奥に人知では計り知れない不思議な力が働いているということを意味しています。
考えてみれば、例えばお米にも、たくさんの不思議があります。お米は、農家の人の働きだけでなく、田んぼの土の中の無数の生き物、水や日光、適度な気温など、全体がうまく働かなくては稔りません。そして、日が昇り、水が川を流れることにも、いまだ科学では解き明かせない神秘があります。それが万物の奥にある秘密ですが、真言密教の開祖、空海は2つの秘密があるといいます。1つは如来の秘密。もう1つは衆生(しゅじょう、人びと)の秘密です。
如来の秘密は、万物の奥にある神秘。何事もその働きなくしては成り立ちません。いっぽう衆生の秘密は、人の心は目先の利害や思い込みなどの迷い(煩悩)におおわれていて、万物の神秘を見ようとしないことです。しかし、隠された如来の秘密は、三密加持によって、誰にでも公開されているのだと空海はいいます。
仏教には「身口意の三業(しんくいのさんごう)」という言葉があります。業は行いを意味し、「身業」は身体の行動、「口業」は言葉を発すること、「意業」は意識の動きです。それを密教では三密といいます。稲の稔りにも働いている様々なことは、如来の三密の不思議な働きだと考えられます。また、人の三業も如来の三密と一体のものとして人の身口意も三密といます。
三密加持の加持という言葉は、一般に祈祷と同じ意味で使われますが、空海は『即身成仏義』で、「加持とは如来の大悲(だいひ、仏の大きな慈悲)と衆生の信心を表す。仏日の影(仏の光)が衆生の心水に現ずるを加といい、行者の心水よく仏日を感ずるを持となづく」といいます。
仏が人の心に映ることが加持だということですが、具体的には手で印を結んで、口で真言を唱え、意識を仏に向けて念ずることです。
そして即身成仏とは、人が生身の肉体のままで仏になることですが、何か特別な能力を得たり、ミイラになったりすることではありません。仏と人が融けあって、一体の境地になることをいいます。
この即身成仏が、空海の密教の究極の目標ですが、実際には仏の加護を願って様々な祈祷が行われ、それを修法(しゅほう)といいます。
◆密教の仏像に見られる4つの大きな特徴(P33、P46-47)
”従
四天王像など、ちょっと怖い顔をした仏像はありましたが、牙を剥くような怖い顔の仏像が登場したのは密教からです。いわゆる忿怒相といわれるものです。
四天王像など、ちょっと怖い顔をした仏像はありましたが、牙を剥くような怖い顔の仏像が登場したのは密教からです。いわゆる忿怒相といわれるものです。
∋僉淵檗璽此
インド的(ヒンドゥー的)な表現をするところに密教の特徴があります。したがって手の数が増えてきました(多臂化)。
インド的(ヒンドゥー的)な表現をするところに密教の特徴があります。したがって手の数が増えてきました(多臂化)。
0畫
おおむねインド的な服装をしています。いわゆる条帛という薄いたすき掛けの衣と腰衣ぐらいで、あまり厚着はしません。
おおむねインド的な服装をしています。いわゆる条帛という薄いたすき掛けの衣と腰衣ぐらいで、あまり厚着はしません。
ぐ篁
密教以前にも、印相はありましたが、密教以後は一つひとつの仏像の印相に細かく意味づけがされるようになりました。また持物も、帝釈天なら独鈷杵(とっこしょ)というように、その仏様を表す標識(シンボル)になっていったのです。
密教以前にも、印相はありましたが、密教以後は一つひとつの仏像の印相に細かく意味づけがされるようになりました。また持物も、帝釈天なら独鈷杵(とっこしょ)というように、その仏様を表す標識(シンボル)になっていったのです。
※その他
仏像が乗る台座も、多様化しました。密教以前の多くは蓮華座でしたが、密教以後は動物を表した獣座などが増えたのです。
密教の仏は、呪文である真言を必ず持っています。真言とは、サンスクリット語の「マントラ」を漢訳した言葉で、密語または陀羅尼と呼ばれています。例えば、金剛界大日如来に呼びかけ、祈る時には「オン・バザラダトバン」という真言を唱えます。
密教の仏は曼荼羅の中に登場します。
仏像が乗る台座も、多様化しました。密教以前の多くは蓮華座でしたが、密教以後は動物を表した獣座などが増えたのです。
密教の仏は、呪文である真言を必ず持っています。真言とは、サンスクリット語の「マントラ」を漢訳した言葉で、密語または陀羅尼と呼ばれています。例えば、金剛界大日如来に呼びかけ、祈る時には「オン・バザラダトバン」という真言を唱えます。
密教の仏は曼荼羅の中に登場します。
◆不動明王などの明王像は、密教オリジナルの尊格(P46)
現在、仏像は大きく分けて「如来・菩薩・明王・天部」の4つのカテゴリーがあります。その中で、まず明王像はすべて密教オリジナルの尊格なので、顕教の明王像は存在しません。つまり、それ以外の如来・菩薩・天部の仏像の中に、密教像と顕教像があるわけです。
現在、仏像は大きく分けて「如来・菩薩・明王・天部」の4つのカテゴリーがあります。その中で、まず明王像はすべて密教オリジナルの尊格なので、顕教の明王像は存在しません。つまり、それ以外の如来・菩薩・天部の仏像の中に、密教像と顕教像があるわけです。
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『見仏記ガイドブック』を購入しました。
今日、いとうせいこう/みうらじゅんの『見仏記ガイドブック』を購入しました。
この本には彼らが訪れた169の寺院等が紹介されています。地域別にすると、奈良44、京都33、東北15、中部24、関東15、近畿20、四国9、九州9となります。
僕としては、まず奈良・京都の主な仏像を見たいと思うので、以下に奈良・京都で紹介された寺院等を列挙します。
【奈良】
興福寺、東大寺、壺阪寺、安倍文殊院、新薬師寺、十輪院、金峯山寺、室生寺、なら仏像館、海龍王寺、松尾寺、五劫院、當麻寺、聖林寺、薬師寺、法隆寺、如意輪寺、竹林院、桜本坊、大野寺、法華寺、唐招提寺、不退寺、久米寺、飛鳥寺、岡寺、橘寺、長谷寺、円成寺、般若寺、秋篠寺、白毫寺、長岳寺、元興寺、不空院、じょう寺、談山神社、帯解寺、春日大社、史跡頭塔、中宮寺、法輪寺、法起寺、西大寺
【京都】
東寺、三十三間堂、大報恩寺、長講堂、清涼寺、六波羅蜜寺、神護寺、広隆寺、泉涌寺、平等院鳳凰堂、仁和寺、法金剛院、鞍馬寺、清水寺、法界寺、醍醐寺、随心院、蟹満寺、海住山寺、観音寺、禅定寺、橋寺、知恩院、長楽寺、誓願寺、石像寺、福田寺、西光寺、禅林寺、金戒光明寺、鹿王院、浄瑠璃寺、岩船寺
この本には彼らが訪れた169の寺院等が紹介されています。地域別にすると、奈良44、京都33、東北15、中部24、関東15、近畿20、四国9、九州9となります。
僕としては、まず奈良・京都の主な仏像を見たいと思うので、以下に奈良・京都で紹介された寺院等を列挙します。
【奈良】
興福寺、東大寺、壺阪寺、安倍文殊院、新薬師寺、十輪院、金峯山寺、室生寺、なら仏像館、海龍王寺、松尾寺、五劫院、當麻寺、聖林寺、薬師寺、法隆寺、如意輪寺、竹林院、桜本坊、大野寺、法華寺、唐招提寺、不退寺、久米寺、飛鳥寺、岡寺、橘寺、長谷寺、円成寺、般若寺、秋篠寺、白毫寺、長岳寺、元興寺、不空院、じょう寺、談山神社、帯解寺、春日大社、史跡頭塔、中宮寺、法輪寺、法起寺、西大寺
【京都】
東寺、三十三間堂、大報恩寺、長講堂、清涼寺、六波羅蜜寺、神護寺、広隆寺、泉涌寺、平等院鳳凰堂、仁和寺、法金剛院、鞍馬寺、清水寺、法界寺、醍醐寺、随心院、蟹満寺、海住山寺、観音寺、禅定寺、橋寺、知恩院、長楽寺、誓願寺、石像寺、福田寺、西光寺、禅林寺、金戒光明寺、鹿王院、浄瑠璃寺、岩船寺
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『仏像礼讃』を購入しました。
今日、籔内佐斗司『仏像礼讃』(2015.5)を購入しました。
コンパクト(文庫本)で持ち運びに便利だし、時系列に従って記述しているので、日本の仏像史を理解する上でとても便利だと思います。
コンパクト(文庫本)で持ち運びに便利だし、時系列に従って記述しているので、日本の仏像史を理解する上でとても便利だと思います。
【参考】時代区分
第1章 飛鳥白鳳時代
第2章 奈良時代
第3章 平安時代前期
第4章 平安時代中期(10~11世紀)
第5章 平安時代後期
第6章 鎌倉時代
第7章 室町時代~江戸時代
第8章 明治時代~現代
第1章 飛鳥白鳳時代
第2章 奈良時代
第3章 平安時代前期
第4章 平安時代中期(10~11世紀)
第5章 平安時代後期
第6章 鎌倉時代
第7章 室町時代~江戸時代
第8章 明治時代~現代
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うちの庭にキジがやって来ました。
先日、自宅の庭にキジのつがいがやって来ました。今日、自宅前の畑でトラクターに乗っていたら、またつがいで姿を見せました。で、久々にデジタル一眼で撮影しました。
キジを正面から見ると、こんな顔だったんですね。初めて見ました。
警戒してないと思っていたら、あっという間に飛びたってしまいました。
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トマス・ハーディ『呪われた腕』を読みました。
昨日、トマス・ハーディ『呪われた腕―ハーディ傑作選―』(河野一郎訳)を読みました。
村上春樹と柴田元幸による《村上柴田翻訳堂》の5月配本2冊のうちの1冊で、1968年の河野一郎訳を復刊したものです。
この作品の内容については、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
村上春樹と柴田元幸による《村上柴田翻訳堂》の5月配本2冊のうちの1冊で、1968年の河野一郎訳を復刊したものです。
この作品の内容については、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
19世紀末の英国ヴィクトリア時代。風が渡る荒野(ヒース)とハリエニシダの茂る情景の中で、運命に翻弄される主人公たち……美しい若妻ガートルードの腕に残された痣をめぐる悲劇的な人生を描いた傑作「呪われた腕」、妹の婚約者との密やかな愛を綴る「アリシアの日記」ほか、「妻ゆえに」「幻想を追う女」など珠玉の八編を収録。「ハーディ短編集」を復刊・改題。《村上柴田翻訳堂》シリーズ
【収録作品】
◆妻ゆえに
登場人物中、ジョアンナだけが嫉妬深く、見栄っ張りな人物に描かれており、その報いを受けます。
◆幻想を追う女
もし彼女にもう少し思慮深さがあれば、夫は重大な誤解をせずに済んだと思います。
◆わが子ゆえに
女性が自由に生きられなかった時代の話です。
◆憂鬱な軽騎兵
これも女性が主人公の話。ヨーク軽騎兵の悲惨な結末は彼女ゆえだと思います。
◆良心ゆえに
覆水盆に返らず、という諺を思い出します。一度壊れたものはもとに戻すことは出来ません。
◆呪われた腕
「妻ゆえに」から順に読んできました。時代や状況は違っても、何がしか現代の我々に通づるものがあれば、古典もいいと思います。しかし、この短編集は out of date 過ぎます。
「呪われた腕」は表題作なので、少しは期待していましたが、やはり残念な作品でした。迷信だとか、因縁めいた話がまことしやかに描かれていて、もはや完全な out of date! ここでこの短編集を読むのをやめます。
◆羊飼の見た事件
◆アリシアの日記
◆妻ゆえに
登場人物中、ジョアンナだけが嫉妬深く、見栄っ張りな人物に描かれており、その報いを受けます。
◆幻想を追う女
もし彼女にもう少し思慮深さがあれば、夫は重大な誤解をせずに済んだと思います。
◆わが子ゆえに
女性が自由に生きられなかった時代の話です。
◆憂鬱な軽騎兵
これも女性が主人公の話。ヨーク軽騎兵の悲惨な結末は彼女ゆえだと思います。
◆良心ゆえに
覆水盆に返らず、という諺を思い出します。一度壊れたものはもとに戻すことは出来ません。
◆呪われた腕
「妻ゆえに」から順に読んできました。時代や状況は違っても、何がしか現代の我々に通づるものがあれば、古典もいいと思います。しかし、この短編集は out of date 過ぎます。
「呪われた腕」は表題作なので、少しは期待していましたが、やはり残念な作品でした。迷信だとか、因縁めいた話がまことしやかに描かれていて、もはや完全な out of date! ここでこの短編集を読むのをやめます。
◆羊飼の見た事件
◆アリシアの日記
トマス・ハーディ(1840-1928)
英国南部ドーセット州生れ。19世紀ヴィクトリア朝後期の英国文学を代表する作家の一人。同州のあるウェセックス地方を舞台に、『帰郷』『カスターブリッジの市長』『テス』『日陰者ジュード』など14冊の長編小説、4冊の短編集ほか、多くの詩歌を残した。日本では明治期から作品が読まれ、英語の教科書にも数多く採録されている。(文庫本ブックカバーより)
英国南部ドーセット州生れ。19世紀ヴィクトリア朝後期の英国文学を代表する作家の一人。同州のあるウェセックス地方を舞台に、『帰郷』『カスターブリッジの市長』『テス』『日陰者ジュード』など14冊の長編小説、4冊の短編集ほか、多くの詩歌を残した。日本では明治期から作品が読まれ、英語の教科書にも数多く採録されている。(文庫本ブックカバーより)
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my 見仏記3~東京国立博物館
本館(日本ギャラリー)
今日、上野公園内にある東京国立博物館に行ってきました。本館(日本ギャラリー)1階がジャンル別展示となっており、第11室に彫刻(仏像等)が展示されています。
現在、平成28年に新たに国宝、重要文化財に指定された彫刻9件を見ることが出来ます。(5月8日まで)
限られたスペースなので多くの仏像は展示されていませんが、優れた仏像を優れた展示で見ることが出来、博物館で見る仏像もいいなと思いました。特に、今回の国宝・重要文化財指定とは関係ありませんが、三十三間堂の千手観音菩薩立像3体の展示が素晴らしかったと思います。
現在、平成28年に新たに国宝、重要文化財に指定された彫刻9件を見ることが出来ます。(5月8日まで)
限られたスペースなので多くの仏像は展示されていませんが、優れた仏像を優れた展示で見ることが出来、博物館で見る仏像もいいなと思いました。特に、今回の国宝・重要文化財指定とは関係ありませんが、三十三間堂の千手観音菩薩立像3体の展示が素晴らしかったと思います。
◆いいなと思った仏像
・十一面観音立像(岡田文化財団)※重要文化財
・不動明王坐像(天野社護摩所旧本尊)(法住寺)※ 〃
・隆三世明王立像(尊延寺)※ 〃
・軍荼利明王立像(尊延寺)※ 〃
・矜羯羅童子像(宝山寺)※ 〃
・制吒迦童子像(宝山寺)※ 〃
・叡尊坐像(西大寺)※国宝
・千手観音菩薩立像(三十三間堂)
・十一面観音立像(岡田文化財団)※重要文化財
・不動明王坐像(天野社護摩所旧本尊)(法住寺)※ 〃
・隆三世明王立像(尊延寺)※ 〃
・軍荼利明王立像(尊延寺)※ 〃
・矜羯羅童子像(宝山寺)※ 〃
・制吒迦童子像(宝山寺)※ 〃
・叡尊坐像(西大寺)※国宝
・千手観音菩薩立像(三十三間堂)
◆グッズ・土産について
・布施英利『「美術的に正しい」仏像の見方 30歳からの仏像鑑賞入門』
・布施英利『「美術的に正しい」仏像の見方 30歳からの仏像鑑賞入門』
◆今日は不動明王と降三世明王、軍荼利明王を見たので、それぞれがどんな明王なのか、石井亜矢子『仏像の見方ハンドブック』の解説文を引用したいと思います。
不動明王
大日如来の教令(命令)を受けて行動する、もっとも威力があり、功徳も大きい明王。修行する者を護る仏で、単独で祀られるほか、五大明王像の中央に安置されます。単独の場合は立像で、脇侍として矜羯羅(こんがら)、制吒迦(せいたか)の2童子、あるいは八大童子を従えることがあります。
特徴的な髪型と顔は、平安時代中期まではおさげ髪(弁髪)を左側に垂らし、両目を大きく見開き、唇の両端に牙を出すものです。以降は莎髻(しゃけい)とよぶ巻き髪に、右目を見開き、左目を半眼に閉じる天地眼で、下歯で上唇の端を噛む例が多くなります。右手に剣、左手に羂索(縄)を持ち、燃えさかる火焔光背を背負うのが通常の形。瑟瑟(しつしつ)座に坐るか、岩座に立ちます。
大日如来の教令(命令)を受けて行動する、もっとも威力があり、功徳も大きい明王。修行する者を護る仏で、単独で祀られるほか、五大明王像の中央に安置されます。単独の場合は立像で、脇侍として矜羯羅(こんがら)、制吒迦(せいたか)の2童子、あるいは八大童子を従えることがあります。
特徴的な髪型と顔は、平安時代中期まではおさげ髪(弁髪)を左側に垂らし、両目を大きく見開き、唇の両端に牙を出すものです。以降は莎髻(しゃけい)とよぶ巻き髪に、右目を見開き、左目を半眼に閉じる天地眼で、下歯で上唇の端を噛む例が多くなります。右手に剣、左手に羂索(縄)を持ち、燃えさかる火焔光背を背負うのが通常の形。瑟瑟(しつしつ)座に坐るか、岩座に立ちます。
降三世(ごうざんぜ)明王
インドのシヴァ神が起源とされる仏。不動明王に次いで格の高い明王で、過去、現在、未来の三世と、貪(とん・むさぼり)、瞋(じん・怒り)、痴(ち・無知)の三毒(煩悩)を降伏(ごうぶく)する(抑え鎮める)仏なので、降三世の名があります。
3つの顔と8本の腕をもつ、四面八臂が普通の形。正面の顔には目が3つあります。手を胸の前で交差させ、左右の小指を絡ませる「降三世印」という特徴的な印を結びます。この印と、左足で大自在天(シヴァ神)、右足でその妃烏摩(うま)を踏んでいるところが、他の明王と見分けるポイント。起源の神を踏むことで、さらに強力な仏であることを示しているのです。
体には、虎皮裙(こひくん)という虎の革製の裙を着け、印を結ばない手には金剛杵(こんごうしょ)や剣、弓、箭(や・矢)、戟(げき)、索などの武器を持ちます。ほとんどは五大明王像のうちの1体として東方に祀られますが、まれに脇侍として安置されることもあります。
インドのシヴァ神が起源とされる仏。不動明王に次いで格の高い明王で、過去、現在、未来の三世と、貪(とん・むさぼり)、瞋(じん・怒り)、痴(ち・無知)の三毒(煩悩)を降伏(ごうぶく)する(抑え鎮める)仏なので、降三世の名があります。
3つの顔と8本の腕をもつ、四面八臂が普通の形。正面の顔には目が3つあります。手を胸の前で交差させ、左右の小指を絡ませる「降三世印」という特徴的な印を結びます。この印と、左足で大自在天(シヴァ神)、右足でその妃烏摩(うま)を踏んでいるところが、他の明王と見分けるポイント。起源の神を踏むことで、さらに強力な仏であることを示しているのです。
体には、虎皮裙(こひくん)という虎の革製の裙を着け、印を結ばない手には金剛杵(こんごうしょ)や剣、弓、箭(や・矢)、戟(げき)、索などの武器を持ちます。ほとんどは五大明王像のうちの1体として東方に祀られますが、まれに脇侍として安置されることもあります。
軍荼利(ぐんだり)明王
サンスクリット語で「とぐろを巻くもの」という意味の名をもつ明王。蛇と密接な関係にあることから、手首や足首に蛇を巻きつける気味の悪い姿をしていますが、諸事を解決し、さまざまな障害を取り除いてくれる仏です。一方、不死の妙薬である甘露信仰と結びつき、拝まれることがあります。
彫像では、顔に目が3つあり、腕が8本の一面三目八臂像が多く、中心の2本の腕は交差し、人指し指、中指、薬指を伸ばし、親指で小指の頭を押す印を結びます。この「大瞋印(だいしんいん)」という軍荼利明王独特の印相と、体にまとわりつく蛇が特徴です。
持物(じもつ)は、三鈷杵(さんこしょ)、戟、金剛鉤(こんごうこう)など。多くは片足を上げて白蓮華の上に立つ、動きのあるポーズをとっています。
ほとんどは五大明王像の1体として南方に祀られますが、単独例も何例か知られています。
サンスクリット語で「とぐろを巻くもの」という意味の名をもつ明王。蛇と密接な関係にあることから、手首や足首に蛇を巻きつける気味の悪い姿をしていますが、諸事を解決し、さまざまな障害を取り除いてくれる仏です。一方、不死の妙薬である甘露信仰と結びつき、拝まれることがあります。
彫像では、顔に目が3つあり、腕が8本の一面三目八臂像が多く、中心の2本の腕は交差し、人指し指、中指、薬指を伸ばし、親指で小指の頭を押す印を結びます。この「大瞋印(だいしんいん)」という軍荼利明王独特の印相と、体にまとわりつく蛇が特徴です。
持物(じもつ)は、三鈷杵(さんこしょ)、戟、金剛鉤(こんごうこう)など。多くは片足を上げて白蓮華の上に立つ、動きのあるポーズをとっています。
ほとんどは五大明王像の1体として南方に祀られますが、単独例も何例か知られています。
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『「美術的に正しい」仏像の見方』を読みました。
今日、布施英利『「美術的に正しい」仏像の見方』(15.4)を読みました。昨日、東京国立博物館のミュージアムショップで見つけた本で、帯の「人はなぜ、30歳を過ぎると仏像が好きになるのか?」というコピーに惹かれて購入しました。
◆独自の視点
インドから、中国、朝鮮半島を経て、日本へと仏像が伝来してくる過程で、インドで発明された仏像は、その性格を変質させていきます。日本において、二つの「自然」が、仏像に新たな息吹として吹き込まれたのです。一つは「子どもの身体」という自然です。そして、もう一つは「森の樹木」という自然です。
仏像に限りませんが、文化は伝播していく中で、形骸化して、その本来の意味を失っていくものです。それは文化が伝わる、長い時間が流れるということにともなう必然で、それを風化というのでしょう。しかし仏像は、日本で形骸化して風化して消えていくことなく、新たな生命を吹き込まれ、何度も甦ったのです。
あるときは、身近にいる子どもに、人生の価値と、人の心をつかむ何かを感じ、それを仏像に取り込み、仏像の隠し味としました。またあるときは、森の樹木に世界の根源に通じる何かを感じ、それをまた仏像の命として吹き込みました。そんなふうにして、仏像は、インドで誕生して五百年、千年が過ぎても、その意味と生き生きした存在感を失うことなく生き延びたのです。日本ならではの仏像となったのです。
仏像に、子どもの面影を見る、森の空気を感じる。そのとき、私たちは仏像というメディアを介して、世界の本質であるかもしれない何かを感じ、救われ、癒され、悦びが自分の体と心の中に湧き上がってくるのを感じます。
子どもの体と、森の樹木。
この二つの自然であるアニミズムの神たちは、日本の仏像となったのです。(P193-94)
※ブックカバー裏表紙のプロフィールによると、著者は「古今東西の様々な美術を対象に、とくに美術における人体像を解剖学の視点から研究している」とのこと。仏像を解剖学の視点から解説したり、この引用文のように仏像の姿・形を独自の観点から述べています。仏像に限りませんが、文化は伝播していく中で、形骸化して、その本来の意味を失っていくものです。それは文化が伝わる、長い時間が流れるということにともなう必然で、それを風化というのでしょう。しかし仏像は、日本で形骸化して風化して消えていくことなく、新たな生命を吹き込まれ、何度も甦ったのです。
あるときは、身近にいる子どもに、人生の価値と、人の心をつかむ何かを感じ、それを仏像に取り込み、仏像の隠し味としました。またあるときは、森の樹木に世界の根源に通じる何かを感じ、それをまた仏像の命として吹き込みました。そんなふうにして、仏像は、インドで誕生して五百年、千年が過ぎても、その意味と生き生きした存在感を失うことなく生き延びたのです。日本ならではの仏像となったのです。
仏像に、子どもの面影を見る、森の空気を感じる。そのとき、私たちは仏像というメディアを介して、世界の本質であるかもしれない何かを感じ、救われ、癒され、悦びが自分の体と心の中に湧き上がってくるのを感じます。
子どもの体と、森の樹木。
この二つの自然であるアニミズムの神たちは、日本の仏像となったのです。(P193-94)
◆仏像と向かい合う
この『弥勒菩薩半跏思惟像』は、いま説明した「こころ」を造形したものだというのです。そして、忘れてはならないのは、人間は体を持っている限り、誰の中にも、その「こころ」がある、ということです。仏像を鏡のようにして、そこに自分の中にある「こころ」を映し出す。普段は忘れてしまって、気がつかないでいるかもしれない自分の中の「こころ」を、仏像と向かい合うことで再発見し、引き出すことができる、というわけです。
祈りとは、何でしょう? 家内安全、合格祈願、恋愛成就、そういう現実的な願いはもちろん誰もが持つものでしょう。しかし仏像が私たちに与えてくれるのは、それ以上にもっと大切なもの(=揺るがないもの)は、「こころ」に気づくことなのでしょう。中宮寺の『弥勒菩薩半跏思惟像』は、そういう「こころ」を映し出すことのできる仏像なのです。(P85)
※仏像と向かい合うこと。それは自分自身と向かい合うことでもあります。祈りとは、何でしょう? 家内安全、合格祈願、恋愛成就、そういう現実的な願いはもちろん誰もが持つものでしょう。しかし仏像が私たちに与えてくれるのは、それ以上にもっと大切なもの(=揺るがないもの)は、「こころ」に気づくことなのでしょう。中宮寺の『弥勒菩薩半跏思惟像』は、そういう「こころ」を映し出すことのできる仏像なのです。(P85)
◆(著者がすすめる)仏像をめぐる旅
(1)まずは、奈良公園
・興福寺、東大寺、奈良国立博物館、新薬師寺
(2)次に、西ノ京と斑鳩あたり
・唐招提寺、薬師寺、法隆寺、中宮寺、法輪寺
(3)そして、奈良県の南部・山間の寺
・聖林寺、室生寺
(4)さらに、京都府と京都市
・観音寺、蟹満寺、浄瑠璃寺
・東寺、三十三間堂、千本釈迦堂(大報恩寺)
(1)まずは、奈良公園
・興福寺、東大寺、奈良国立博物館、新薬師寺
(2)次に、西ノ京と斑鳩あたり
・唐招提寺、薬師寺、法隆寺、中宮寺、法輪寺
(3)そして、奈良県の南部・山間の寺
・聖林寺、室生寺
(4)さらに、京都府と京都市
・観音寺、蟹満寺、浄瑠璃寺
・東寺、三十三間堂、千本釈迦堂(大報恩寺)
※近いうちに、三十三間堂と千本釈迦堂(大報恩寺)には行く予定です。奈良には秋に行こうと思っていましたが、夏にクルマで行こうかなって思い始めました。
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『写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!』を購入しました。
先日、薬師寺君子『写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!』(2016)を購入しました。
◆日本の仏像について、基本的なことを理解する上で、とてもよく整理された本だと思います。また、巻末の「歴史4 仏教の世界観」はたった2ページですが、仏教の教義を理解するのに大いに役立つと思います。
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