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『やさしい仏像の見方』を購入しました。

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先日、西村公朝(文+カット)・(株)飛鳥園(撮影)の『やさしい仏像の見方』(1983/2003改訂)を購入しました。

◆写真がとても素晴らしい。仏像についての入門書ですが、まるで写真集のようです。
◆如来・菩薩・明王・天部について、主にQ&Aの形式で解説しています。また、如来等の仏像の着付けについて、モデルを使って説明しているところはユニークです。

◆◆先日東京国立博物館で、平成28年に国宝・重要文化財に指定された仏像をいくつか見ました。その中に、宝山寺(奈良県生駒市)の矜羯羅(こんがら)童子像と制吒迦(せいたか)童子像があり、いい仏像だと思っていました。
この本に、宝山寺の2童子像が不動明王とともに掲載されていました。偶然なのか、必然なのかわかりませんが、とても嬉しくなりました。
以下は、2童子についてのQ&Aです。(P78)
Q 不動明王はいつも、矜羯羅、制吒迦童子を連れてますね。どういう役目をする童子たちなのですか?
A 彼らは不動明王の手足となっています。誰かを救済するときに矜羯羅、制吒迦のどちらかを行かせるのです。矜羯羅が温厚な性格で、制吒迦は誠実でたくましいとされています。

ようこそ!

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庭の西洋シャクナゲが咲きました。(5月8日)

日々の仕事と生活に忙殺され、時間があっという間に過ぎていきます。いつも先のことばかり考えて「いま」を大切にしていないような気がします。日常の出来事を出会った人やモノの写真で記録し、一日一日に異なった意味をもたせていきたいと思います。(2006年5月22日)‥‥‥と言って始めたブログですが、最近は好きな音楽や小説、日々の感想などが中心になっています。

左のINDEXか、下の「最新の画像」から中にお入りください。

フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』

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先日、フィリップ・ロスの『素晴らしいアメリカ野球』(73、中野好夫・常盤新平訳)を購入しました。村上春樹と柴田元幸による《村上柴田翻訳堂》の5月配本2冊のうちの1冊です。
読み始めましたが、プロローグの訳のわからない文章と、これから読むであろう600ページに圧倒され、読み続ける気力をなくしてしまいました。

この作品について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説文を引用しておきます。
ギル・ガメシュはリーグ史上唯一審判を殺そうとした監督、一塁手ジョン・バールはアル中の凶状持ち、三塁手ウェイン・へケットは最年長52歳と、放浪球団マンディーズは厄介者だらけ! 珍記録を次々と樹立し、あげく反米スパイ事件の汚名まできせられて・・・。アメリカの夢と神話を痛快に笑い飛ばした、米文学史上最凶の大問題作が、《村上柴田翻訳堂》シリーズで38年ぶりに禁断の復刊!

『日本仏像史講義』を購入しました。

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先日、山本勉『日本仏像史講義』(2015)を購入しました。
一気に読むのではなく、必要に応じて読もうと思っています。以下、目次を引用しておきます。

第一講 仏像の黎明――飛鳥時代
 仏像の渡来と飛鳥時代の開幕/法隆寺の造像と飛鳥時代前期の金銅仏/飛鳥時代前期の木彫/飛鳥時代後期という時代/飛鳥時代後期の金銅仏と木彫/さまざまな新技法
第二講 古典の完成――奈良時代
 平城京の寺と仏像/法隆寺の塑像/薬師寺金堂薬師三尊像と大金銅仏の系譜/興福寺西金堂の諸像/法華堂の諸像と東大寺/唐招提寺と西大寺/木彫の成立と捻塑系の新技法/神仏習合の成立
第三講 転形と模索――平安時代1
 遷都と仏教の革新/転形の時代/承和様式の仏像/和様の萌芽/典型の模索/清凉寺釈迦如来像の請来
第四講 和様と耽美――平安時代2
 平安時代後期の盛期と定朝/平等院鳳凰堂/和様の継承と耽美への沈潜/新時代への胎動/地方造像の拡大/南都復興の開幕
第五講 再生と変奏――鎌倉時代1
 鎌倉時代の開始/運慶の御家人造像/康慶と南都復興/運慶と鎌倉彫刻の完成/運慶の周辺/運慶・快慶の二代目/鎌倉中期の京都・奈良・鎌倉/蓮華王院本堂の再興造像
第六講 伝統の命脈――鎌倉時代2・南北朝時代以後
 鎌倉時代後期/南北朝時代/室町時代/桃山時代/江戸時代

『タオ――ヒア・ナウ』を読みました。

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今日、加島祥造訳『タオ――ヒア・ナウ』(1992)を読み終えました。
 2500年前に中国で生まれた自由哲学『老子』。そのエッセンスを英語から最も平易な日本語に直しました。世界を一周して、なお新しい『老子』のダイナミズムに触れて下さい。(狢哭瓩謀困┐蕕譴進絃蓮

以下、気になった文章をいくつか引用します。

  まだ薄い氷だったら

  なぜ、難しくないかというと、
  「今」の流れのなかで、処理するからさ。
  今ここにあるものだったら、つかむのに楽だろう?
  ずっとさきのことなんか恐れなければ、
  今の様子が、ずっとはっきりと考えられるんだ。
  まだ薄い氷だったら、溶かしやすいし、
  手の中の粉だったら、吹けば飛んでしまう。

  ものごとが、大きくなる前に、
  すなわち、今ここでのこととして手をつけると、
  すっきり運ぶんじゃないかな?

  両手で抱えても余るような大木だって、
  もとは小指よりも細い芽だったのさ。
  高いビルを建てるのだって、
  低い土台から始めるんだ。
  その高いビルへ登るのだって、
  最初の一歩は、自分の軽々とした一歩なんだ。
  今、ここhere-nowでの行動。
  それだけなら、失敗しないんだ。

  将来を、いま握ろうとすると、
  「今」は手の指から逃げ去る。
  だから、タオの人は、
  先のことばかり考えた行動をしない。そんな
  期待が少ない分だけ、失敗というものがない。
  逃すこともない。
  世間の人は成功を目指して、努力し、
  やがて成功の少し前になって、
  失敗したり、破綻したりする。
  それは、成功という先のものを、目指すからだ。
  今のことを大事にやる、
  それだけでいいんじゃないか。
  そうすれば、成功する寸前でも、成功した時でも、
  最初の出発の時と同じように、大事にやってゆけるのさ。
  だから、タオの人は、
  先に執着しないで、常に、今を大切にする。
  利口になってあれこれ計画ばかりしないで、
  今の興味の中で生きる。



  頭とハート

  もし、あなたのハートが飢えているとすれば、
  それはあなたの「頭」が、
  ハートから容赦なく税をとりたてるからだ。
  頭があまりに物質や快楽に夢中になって、
  そのために、ハートからいろいろとりたてると、
  つらくなって、
  ハートはもう死んでも構わないと思うようになる。

  もう何を言っても、ハートの方は敏感に応じなくなる。
  だから、こうなってしまう前に、
  ハートを大事に養ってやらなければならないのだ。
  頭という領主の欲望から、
  ハートを防いでやらねばならないのだ。
  このことは、もちろん、
  現実の一国の政治でも当てはまることだ。



  花を咲かすべきものは

  生まれたときは、
  みずみずしく柔らかだ。
  死ぬときは、こわばって、
  つっぱってしまう。
  人ばかりか、あらゆる生き物や草や木も、
  生きているときはしなやかで、柔らかだ。
  死ぬと、しぼんで、乾き上がってしまう。
  だから、固くこわばったものは
  死の仲間と言っていいだろう。
  一方、みずみずしく、柔らかく、弱くて繊細なものは、
  まさに命の仲間なのだ。
  剣も、ただ固く鍛えたものは、折れやすい。
  木も、堅くつっ立ったものは、風で折れる。

  もともと、強くてこわばったものは、
  下にいて、根の役をすべきなんだ。
  しなやかで、柔らかで、
  弱くて繊細なものこそが、
  上の位置を占めて、
  花を咲かせるべきなんだ。

羽田美智子『私のみつけた京都あるき』を読みました。

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昨夜、羽田美智子の京都旅行ガイド『私のみつけた京都あるき』(09)を読みました。
「京都の人達との大切な出会いに感謝しつつ、15年以上かけて教えてもらった様々な場所や、自分で歩いて見つけたお店などを今回一冊の本にまとめてみました」(「はじめに」)というもので、写真がきれいだし、内容もバラエティに富んでいます。京都の仏像に関する章もあるので、僕の「見仏」の参考にしようと思います。

日曜の夜、急に思いたって数年ぶりに本棚の整理を始めました。お気に入りの本と、今後読む可能性のある本だけを残し、あとは廃棄するつもりです。で、この本が出てきました。羽田さんは僕の地元出身の女優なので、発売当時書店で見かけて購入したんだと思います。

◆目次
  第一章 パワースポット 鞍馬山
  第二章 ひとめぼれの仏像様
  第三章 芸妓の真箏さんと祇園ををあるく
  第四章 美味しい京都
  第五章 着物まわり
  第六章 裏千家お家元を訪ねて
  第七章 和スイーツ&カフェ
  第八章 法然院にてお悩み相談
  第九章 五山の送り火体験

◆第一章(パワースポット 鞍馬山)に鞍馬寺の仏像についての案内はありませんが、以下の仏像を見に行きたいと思います。
 ◇毘沙門天三尊立像(毘沙門天立像・吉祥天女立像・善膩師童子立像)
 ◇兜跋毘沙門天立像
 ◇聖観音立像

◆第二章(ひとめぼれの仏像様)では以下の仏像について案内しています。これらの中には最近見たり、近々見る予定のものもありますが、ぜひ見に行きたいと思います。
 ◇蓮華王院三十三間堂「千手観音坐像」「千手観音立像」
 ◇勝林院「阿弥陀如来坐像」
 ◇永観堂(禅林寺)「阿弥陀如来立像(みかえり阿弥陀)」
 ◇泉涌寺「楊貴妃観音像」
 ◇広隆寺「弥勒菩薩半跏思惟像」
 ◇東寺(教王護国寺)「薬師三尊像」
 ◇神護寺「薬師如来立像」

『酒場詩人・吉田類の旅と酒場俳句』を読みました。

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今日、吉田類の『酒場詩人・吉田類の旅と酒場俳句』(14)を読み終えました。
この本の内容については、帯の文章を引用するのが適切かと思います。
  酒場詩人・吉田類が
  旅の中で詠んだ酒場俳句と
  それにまつわるエピソード、
  オススメの酒場までを綴った
  初の酒場俳句エッセイ。

◆この本は、「はじめに」「吉田類の酒場グラビア」「吉田類の酒場俳句」「吉田類の酒場エッセイ」「吉田類も通う東京酒場」「あとがき」という構成になっています。以下、「吉田類の酒場俳句」「吉田類の酒場エッセイ」に登場する俳句を一覧にします。

【吉田類の酒場俳句】
 ひとひらの記憶剥離す白木蓮(はくもくれん)
 菜の花やガールボーイを抱きしめり
 徳利(とくり)よりしろ蝶ほろと舞ひ立ちぬ
 捨ておいて花のもとへと居を移し
 菜の花や昼酒臥(が)して髑髏(しゃれこうべ)

 ワンタン喰ふ春や乳房の舌触り
 辛くちの酔ひは景虎おぼろ月
 酔うて舞ふ桂をとこの旅うらら
 人魚曳くひとすじ青き夜光虫
 定説を蜥蜴(とかげ)くるつと翻(ひるがえ)す

 揚羽蝶(あげはちょう)ガラスのビルをぬけ去りし
 ハイボール弾ける初夏のブルージーン
 虹消えて泥の水牛動きだす
 天地(あめつち)はまだ混沌の炎暑かな
 笑ひ酒トマトころがるミニのひざ

 夫(つま)はいま磯に潜りて青の魚(うお)
 火酒(かしゅ)過ぎて亡者(もうじゃ)の船にゆられたる
 炎天や天使の羽の毟(むし)らるる
 酔ふきみの仕草や風に月見草
 立ち飲めば無頼の夏のよりどころ

 影絵めく二人の老女晩夏光(ばんかこう)
 美女酔うて色なき風に吐息のせ
 ひやおろし酌(く)まば妖精(ニンフ)の匂ひ立つ
 かろやかな祈りでありし鰯雲
 ローカル線どんぐり行つたきりという

 土手刈られ蟋蟀(こおろぎ)ももを露(あらわ)にす
 酔ふならば月の浮き舟黒運河
 酔ひ忘る路傍の闇の虫の音に
 またひとつ星の流るる馬の背に
 回廊の巫女の捧ぐや荒ばしり

 まどろみし酒樽ひとり言(ご)ちて秋
 朝夕に尼僧の通る葱畑
 酔ひそぞろ天には冬の月無言
 寒風やばん馬むねよりもり上がる
 獣うつ野に一瞬の冬もみじ

 神々の愛欲散りて波の華
 ポセイドンの二の腕ほどの鮪(まぐろ)喰ふ
 酒精火(しゅせいび)と成りて遊行の枯野かな

【吉田類の酒場エッセイ】
 蒼天を複眼に撮る秋茜
 ハイボール弾ける夏のブルージーン
 雲低く土筆震へし酒肆(しゅし)の庭
 枡酒に振子打つ音春燈火(しゅんとうか)
 屋台灯やあるじ不敵なしわの汗

 天地(あめつち)はまだ混沌の炎暑かな
 夕虹の消えて酔いどれ立ち上がる
 春の月はや爛熟の気(け)を孕(はら)み
 凍てし夜のドライ・マティーニ切れ消ゆ
 泥鰌子(どじょっこ)さぞ春泥の恋しけれ
 夕焼けの熾火(おきび)となりぬ赤鳥居


酔ひそぞろ天には冬の月無言
 お気に入りの一句です。この句にまつわるエピソードに「ま、誰でも別離の悲しい経験は後を引く。だから、酒と俳句があるじゃあないか…。」という一節があります。僕だったら、酒と俳句の部分に何と入れよう?

◆以下が「吉田類の酒場エッセイ」のタイトルです。どれを読んでもお酒が飲みたくなります。現在、病気治療中でお酒が飲めない僕にはつらい内容です。早く楽しいお酒が飲めるよう、頑張ろうと思います。
 健康飲みの秘訣大人の酒「ハイボール」の嗜み方上司との旨い酒の飲み方猯梗鬮瓩離好好焼き鳥は腕のいい主の店へビバッ!麦酒[ビア]下町で人気の酒ホッピーとは女性の味覚と日本酒の関係大人の酒場オーセンティック・バー僕たちは同じ舟に乗っている夜風が心地よい屋台酒

『明王像のすべて』を購入しました。

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先日、『明王像のすべて』(2014)を購入しました。
以下、この本(雑誌)の主な内容をまとめてみました。写真を眺めるだけでも楽しいけれど、新たに行くべき寺院や見るべき仏像が発見できたのが何よりです。
完全保存版 魅惑の明王像図鑑
 五大明王(不動明王・大威徳明王・降三世明王・軍荼利明王・金剛夜叉明王)/孔雀明王/愛染明王/天弓愛染明王/烏枢沙摩(うすさま)明王
成田山と歌舞伎と不動明王
もっと知りたい! 仏像の基本 明王像のルーツを辿る
みうらじゅんが語る魅惑の明王像 明王は怖くてピースな仏像
Q&Aでくわしく解説 不動明王入門
落語家 露の団姫が語る 落語と尼さんとお不動さん
愛染明王のひみつ
めったに見られない!? 日本の明王像
一度は訪ねてみたい 全国明王霊場巡り

行くべき寺院(見るべき仏像)
◆京都府・大覚寺(不動明王像・大威徳明王像・降三世明王像・軍荼利明王像・金剛夜叉明王像)
◆奈良県・正暦寺(孔雀明王像)
◆奈良県・西大寺(愛染明王坐像)
◆山梨県・放光寺(天弓愛染明王坐像)
◆静岡県・可睡斎(烏枢沙摩明王像)
※おそらく秘仏だったり、期間限定の特別公開だったりすると思うので、見仏には事前の調査が必要でしょう。

『天の仏像のすべて』を購入しました。

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先日、『天の仏像のすべて』(2013)を購入しました。
以下、この本(雑誌)の主なコンテンツ一覧です。またまた、行くべき寺院や見るべき仏像が増えました。
完全保存版 天の美仏図鑑
 梵天/深沙大将(じんじゃだいしょう)/四天王/八臂弁財天
もっと知りたい! 仏像の基本 天の仏像のすべて
みうらじゅんが語る 天の仏像の魅力 邪鬼は深くて面白い
仏像ソムリエ・小嶋一郎氏が教える 知る人ぞ知る! 京都 魅惑の天像
Essay 天の神々はユニークだ
All of the deva
 四天王/梵天/帝釈天/阿修羅/金剛力士/深沙大将/毘沙門天/吉祥天/弁才天/鬼子母神/大黒天/韋駄天/閻魔天/摩利支天/歓喜天

行くべき寺院(見るべき仏像)
◆愛知県・瀧山寺(梵天立像)
◆京都府・金剛院(深沙大将像・執金剛神立像)
◆京都府・鞍馬寺(毘沙門天立像)

『奈良の仏像さんぽ』を購入しました。

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今日、中島久美『カラー版 奈良の仏像さんぽ みほとけ尋ねてゆるゆる歩き』(2010)を購入しました。
この本の内容については、ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
 国宝仏の数は全国一。仏像のことを知るには、奈良を歩くのがいちばん! 有名寺院から小さな山寺まで、のんびり、ゆっくり、奈良の魅力にたっぷり浸りながら仏像に会いに行く、15のさんぽ道を紹介。優美な女神、笑顔の石仏、憤怒の大黒さま、三つ目の観音さま…。多種多彩な仏像と出会える、奈良歩き必携の一冊。

15のさんぽ道+興福寺
 最初に訪ねるべき仏像として、東大寺戒壇堂の「四天王立像」をあげています。戒壇堂周辺は大仏殿や南大門の賑わいに比べたら静寂そのもので、ゆっくり拝観することが可能だからです。
 以下のコース設定にも共感を覚えます。メジャーなところは僕が考えていたのと同じだし、プラスαの部分がとても参考になります。

裏道ルートの東大寺・天平仏巡り
 ◇戒壇堂「四天王立像」
 ◇法華堂(三月堂)「不空羂索漢音立像」ほか
 ◇四月堂「千手観音立像」

奈良町で珍しい仏さまに出会う
 ◇福智院「地蔵菩薩坐像」
 ◇十輪院「石仏龕」
 ◇元興寺「雨宝童子立像」

国宝仏の巨像を訪ねて西ノ京を歩く
 ◇薬師寺「薬師三尊像」
 ◇唐招提寺「廬舎那仏坐像」「千手観音立像」「薬師如来立像」

奈良の人おすすめの散歩コース・高畑で古仏に会う
 ◇新薬師寺「十二神将立像」「薬師如来坐像」
 ◇白毫寺「閻魔王坐像」

オーラに包まれた天平の観音さまのいる桜井へ
 ◇安倍文殊院「文殊菩薩騎獅像」
 ◇聖林寺「十一面観音立像」
 ◇音羽山観音寺「千手千眼十一面観世音菩薩立像」

平城宮の栄華と光明皇后ゆかりの十一面観音
 ◇法華寺「十一面観音立像」
 ◇海龍王寺「十一面観音立像」

西大寺駅近辺でのんびり仏像三昧
 ◇秋篠寺「伎芸天立像」
 ◇西大寺「釈迦如来立像」「文殊菩薩騎獅像」「十一面観音立像」「興正菩薩像」「愛染明王像」

奈良阪から佐保山を越えて、文殊さまから観音さまへ
 ◇般若寺「文殊菩薩騎獅像」
 ◇不退寺「聖観音菩薩立像」

剣豪も忍者も歩いた柳生街道から訪ねる大日如来
 ◇円成寺「大日如来坐像」「阿弥陀如来坐像」

野仏も国宝仏も、当尾の山里で
 ◇浄瑠璃寺「九体阿弥陀如来像」「薬師如来坐像」「吉祥天女像」
 ◇岩船寺「阿弥陀如来坐像」「普賢菩薩騎象像」

斑鳩から松尾山へ仏像の道
 ◇法起寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇法輪寺「伝虚空蔵菩薩立像」
 ◇松尾寺「大黒天立像」

龍が棲むという室生の室生の平安仏
 ◇室生寺「十一面観音菩薩立像」ほか
 ◇安産寺「地蔵菩薩立像(子安地蔵)」

山の辺の道ハーフコースでお参りする阿弥陀三尊
 ◇長岳寺「阿弥陀三尊像」

白鳳仏と花と伝説――歩くのが好きになる當麻の里
 ◇當麻寺「十一面観音菩薩立像」「中将姫二十九歳像」「弥勒仏坐像」「四天王立像」
 ◇當麻寺奥院「二十五菩薩来迎像」

菩提山の奥深く孔雀明王のいる真言の寺へ
 ◇正暦寺「孔雀明王像」「矜羯羅(こんがら)童子像」

阿修羅像――なぜ人の心をとらえ続けるのか
 ◇興福寺「阿修羅像」ほか

吉田類『酒場詩人の流儀』を読みました。

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先日、BS-TBSで「吉田類の酒場放浪記」(毎週月曜21:00-22:00)を見ました。とてもおもしろかったので、彼のエッセイ集『酒場詩人の流儀』(2014)を買ってみました。
この作品の内容については、ブックカバー(全面帯)裏表紙の解説文を引用します。
 春は新潟の酒蔵で桜の花を愛で、夏は秩父山系の尾根筋を踏破し、秋は青森に収穫も佳境のリンゴ園を訪れ、冬はオホーツクの海で流氷に眺め入る。――旅から旅への日々は、はや半世紀に及ぶ。酒と俳句はいつでも良き伴侶だった。大町桂月、種田山頭火、若山牧水らを酒飲み詩人の先達と仰ぐ著者は、日本各地をめぐり、出会った人たちと「酒縁」を結ぶ。大衆酒場ブームの火付け役が、独特の感性で綴った紀行エッセイ。

◆以下、「機ー鯏未陵傾圈廚粒謄┘奪札い僚わりに付された俳句を一覧にしました。各エッセイはそれぞれ2ページ程度の短文ですが、これらの俳句がその短さを補ってあまりある、なんて言ったら言い過ぎかもしれませんが、味わい深い句が多いと思います。

  酒精火(しゅせいび)となりて遊行の枯野かな
  獣撃つ野に一瞬の冬紅葉(ふゆもみじ)
  冬の罠一角獣の眠る街
  啓蟄や釈迦の足(あ)うらの渦文様(うずもんよう)
  痴に聖にきみほろ酔うてうららなり

  ハイテクの罠に堕ちたる不夜の街
  山菜は春妖精の爪手足
  イザナミの弥生じゅういち瞼開(まぶたあ)く
  ひとひらの記憶剥離す白木蓮
  蟻はこぶ中年男を布団ごと

  春の水ニンフ浴せしうすにごり
  若牛(わかべこ)の春泥ここぞと尾を振らん
  落とし角岬の風のおさまらず
  馴初めも神の采配白菖蒲
  僧に非ず俗とも成れず火酒(ひざけ)呑む

  故郷(ふるさと)は夕虹(ゆうにじ)のさき越後酒
  地酒酌む岩魚の日々を遡りつつ
  誰(た)が魂(たま)かポーと浮きたる昼の月
  火酒(かしゅ)過ぎて亡者の船に揺られたる
  でも空は真夏の青よ別れ道

  火垂(ほうた)るのながきうなじをのぼりたる
  生酒(きざけ)酌む切子グラスに架かる虹
  月は只こころに在りて変幻す
  天地(あめつち)はまだ混沌の炎暑かな


でも空は真夏の青よ別れ道
 お気に入りの一句です。
◆「供’の駆け込み酒場(エッセイ23編)」「掘ー魄濟躾佑侶鷲茵米23編)」「検ー鮴困寮弔炎(同23編)」については、期待を込めて読み続けましたが、なかなかシンパシーを感じる文章に出会えず、途中で読むのをやめてしまいました。機会があったら再度チャレンジしようと思います。

『奈良 仏像めぐり』『京都 仏像めぐり』を購入しました。

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今日、『たびカル 奈良 仏像めぐり』(JTBパブリッシング、2010)と、『たびカル 京都 仏像めぐり』(同、2009)を購入しました。
以下が、それぞれのコンテンツです。どちらも仏像の基礎知識と見るべき仏像がきちんと示されており、写真もきれいです。

『奈良 仏像めぐり』
プロローグ
◆どうしても会いたい! 奈良のスーパー美仏たち
 ◇興福寺「八部衆立像」
 ◇海龍王寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇薬師寺「日光菩薩像」「月光菩薩像」

第1章 見比べ スター仏像
◆プロポーションを比べてみよう~「十一面観音菩薩立像」
 ◇聖林寺 ◇法華寺
◆ネックレスを比べてみよう~「十一面観音菩薩立像」
 ◇海龍王寺 ◇大安寺
◆手の数を比べてみよう~「千手観音菩薩立像」
 ◇唐招提寺 ◇興福寺
◆表情を比べてみよう~「四天王立像」
 ◇東大寺戒壇堂 ◇法隆寺金堂
◆キャラ入り度を比べてみよう~「十二神将像」
 ◇秋篠寺 ◇室生寺 ◇新薬師寺
◆包容力を比べてみよう~「薬師如来坐像」
 ◇薬師寺 ◇新薬師寺
◆イケメン度を比べてみよう~「文殊菩薩騎獅像」
 ◇西大寺 ◇安倍文殊院
◆番外編 巨大仏像BEST3はこれ!
 ◇東大寺「盧舎那仏坐像」 ◇長谷寺「十一面観世音菩薩立像」 ◇岡寺「如意輪観音坐像」

第2章 エリア別のスター仏像に会いに行こう
◆奈良公園周辺
 ◇東大寺「盧舎那仏坐像」「不空羂索観音像」「日光・月光菩薩像」
 ◇興福寺「金剛力士立像」「天燈鬼立像」「龍燈鬼立像」
 ◇円成寺「大日如来坐像」
 ◇五劫院「五劫思惟阿弥陀仏坐像」
 ◇白毫寺「閻魔王坐像」
 ◇浄瑠璃寺「九体阿弥陀如来坐像」
◆西ノ京・佐保路・佐紀路
 ◇唐招提寺「鑑真和上坐像」「如来形立像」
 ◇薬師寺「聖観世音菩薩立像」
 ◇秋篠寺「伎芸天立像」
 ◇不退寺「聖観音菩薩立像」
 ◇西大寺「善財童子立像」
◆斑鳩・飛鳥
 ◇法隆寺「百済観音(観音菩薩立像)」
 ◇中宮寺「菩薩半跏像」
 ◇岡寺「如意輪観世音菩薩半跏思惟像」
 ◇飛鳥寺「釈迦如来坐像」
◆室生・長谷・吉野
 ◇室生寺「釈迦如来坐像」(弥勒堂)「釈迦如来立像」(金堂)
 ◇長谷寺「不動明王坐像」
 ◇金峯山寺「金剛蔵王権現像」

第3章 街道沿いの石仏巡り
◆柳生街道・柳生周辺 ◆春日山原始林 滝坂の道 ◆当尾(とうの) ◆山の辺の道

第4章 すぐわかる仏像の基礎知識
◆基礎知識1 仏像ってなぁに?
◆基礎知識2 仏像の特徴を知りたい!
 如来・菩薩・明王・天部
◆基礎知識3 仏像の必需品を知ろう!
 持物(じもつ)・光背・台座
◆基礎知識4 時代別仏像チェック

【コラム】もっと知りたい!
ー甓爐辰討匹鵑平諭
∧像界のチームメイトたち
0蠅琉嫐を知りたい
て猯匹鮑未詬名仏師


『京都 仏像めぐり』
プロローグ
◆狹貉瓩波靴な像にであう
◆阿弥陀如来の住む世界、猜薪´

第1章 仏像の見かた 基本の「き」
◆其の一 そもそも仏像ってなんですか?
◆其の二 仏像にはランキングがあるんです
◆其の三 仏像の特徴を知ろう!
 如来・菩薩・明王・天部
◆其の四 クローズアップしてみよう
 手・持物・台座と光背
◆其の五 仏像づくりの名人たち・仏像のつくり方

第2章 一目惚れ必至の美仏
 ◇大報恩寺(千本釈迦堂)「六観音像」(聖・千手・馬頭・十一面・准胝・如意輪の6体の観音菩薩像)
 ◇広隆寺「宝冠弥勒菩薩半跏思惟像」
 ◇醍醐寺「弥勒菩薩坐像」
 ◇般舟院「阿弥陀如来坐像」
 ◇宝菩提院 願徳寺「伝・如意輪観音菩薩半跏像」
 ◇観音寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇鞍馬寺「聖観音菩薩立像」
 ◇化野念仏寺「阿弥陀如来坐像」
 ◇勝林院「毘沙門天立像」

第3章 ドラマティックな仏像たち
 ◇三十三間堂(蓮華王院)「千体千手観音立像」
 ◇清涼寺 霊宝館「阿弥陀如来坐像」
 ◇泉涌寺「楊貴妃観音菩薩坐像」
 ◇勝林院「阿弥陀如来坐像」
 ◇六波羅蜜寺「地蔵菩薩立像」

第4章 癒しの石仏紀行
 ◇三千院(大原) ◇当尾(木津川市) ◇愛宕念仏寺(嵯峨) ◇石峰寺(伏見) ◇化野念仏寺(嵯峨) ◇白川大仏(子安観世音、北白川)

第5章 仏像の喜怒哀楽
◆「喜」
 ◇仁和寺「金剛華菩薩像」
 ◇醍醐寺 霊宝館「如意輪観音菩薩坐像」 
 ◇清水寺「濡れ手観音像」
 ◇清源寺「釈迦如来像」
◆「怒」
 ◇浄瑠璃寺「馬頭観音菩薩立像」
 ◇因幡薬師(平等寺)「大黒天坐像」
 ◇大覚寺「愛染明王像」
 ◇大覚寺「不動明王像」
◆「哀」
 ◇広隆寺「宝髻弥勒菩薩半跏思惟像」
 ◇神護寺「薬師如来立像」
 ◇因幡薬師(平等寺)「薬師如来立像」
 ◇随心院「如意輪観世音菩薩坐像」
◆「楽」
 ◇平等院「雲中供養菩薩像」
 ◇即成院「二十五菩薩像」

第6章 個性派仏像たち
 ◇西往寺「宝誌和尚立像」
 ◇三十三間堂(蓮華王院)「迦楼羅(かるら)王像」
 ◇二尊院「釈迦如来・阿弥陀如来立像」
 ◇正法寺「三面千手観音菩薩立像」
 ◇六波羅蜜寺「空也上人像」
 ◇千本閻魔堂(引接寺)「閻魔法王坐像」
 ◇戒光寺「丈六釈迦如来立像」
 ◇仁和寺「薬師如来坐像」
 ◇立本寺「子安鬼子母神像」

【コラム】仏像に会いにいってきました
その1 “愛しの仏像に出会えて感激”~千本釈迦堂(大報恩寺)
その2 “山の中の仏さま”~浄瑠璃寺、当尾の石仏
その3 “笑う仏に福来る”~清水寺・平等院

『拝んでしあわせ 奈良の仏像100』を購入しました。

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昨日、田中ひろみ『拝んでしあわせ 奈良の仏像100』(2009)を購入しました。
著者はイラストレーター&文筆家なので、仏像は写真ではなく、すべてイラストで表現されています。イラストは実物に忠実に描かれていますが、残念ながら写真のリアリティには勝てません。ただし、エリアごとの地図に仏像のイラストを入れたり、イラストならではの良さもあります。また、それぞれの仏像に付された解説文は簡潔で読みやすいと思います。

以下、著者が取り上げた100の仏像について一覧にしました。

奈良公園周辺

興福寺
 1 八部衆立像/阿修羅  2 八部衆立像/迦楼羅(かるら)  3 十大弟子立像/須菩提(すぼだい)  4 不空羂索(ふくうけんさく)観音菩薩坐像  5 無著(むちゃく)・世親像  6 天燈鬼・龍燈鬼像
東大寺
 7 金剛力士立像/吽(うん)形像  8 盧舎那仏坐像  9 四天王立像/広目天  10 不空羂索観音立像  11 執金剛神(しゅこんごうじん)立像
奈良国立博物館
 12 薬師如来立像  13 弥勒如来坐像  14 大黒天立像
五劫院
 15 五却思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来坐像
伝香寺
 16 裸形地蔵菩薩立像
元興寺極楽坊
 17 聖徳太子孝養(きょうよう)像
福智院
 18 地蔵菩薩坐像
十輪院
 19 石仏龕(せきぶつがん)
珹寺(れんじょうじ)
 20 阿弥陀如来立像
新薬師寺
 21 薬師如来坐像  22 十二神将立像/伐折羅(ばさら)大将  23 おたま地蔵
白毫寺(びゃくごうじ)
 24 閻魔王坐像
大安寺
 25 馬頭観音立像  26 楊柳(ようりゅう)観音立像

佐保・佐紀路

般若寺
 27 文殊菩薩騎獅(きし)像
不退寺
 28 聖(しょう)観音立像
海龍王寺
 29 十一面観音立像
法華寺
 30 維摩居士(ゆいまこじ)坐像  31 十一面観音立像
秋篠寺
 32 大元帥明王立像  33 伎芸天立像
西大寺
 34 興正菩薩叡尊(えいそん)坐像  35 愛染明王坐像  36 釈迦如来立像

西ノ京・富雄

唐招提寺
 37 千手観音立像  38 鑑真和上坐像  39 盧舎那仏坐像
薬師寺
 40 聖観音立像  41 日光・月光菩薩像  42 薬師如来像
喜光寺
 43 阿弥陀如来坐像
霊山寺(りょうせんじ)
 44 十一面観音立像

当尾・柳生周辺

浄瑠璃寺
 45 阿弥陀如来坐像9体  46 吉祥天女像  47 不動明王三尊像  48 四天王立像
岩船寺(がんせんじ)
 49 阿弥陀如来坐像
円成寺(えんじょうじ)
 50 大日如来坐像
南明寺(なんみょうじ)
 51 薬師如来坐像

斑鳩周辺

法隆寺
 52 釈迦三尊像  53 救世(ぐぜ)観音立像  54 四天王立像/広目天  55 百済観音立像  56夢違(ゆめたがい)観音立像  57 阿弥陀三尊像及び厨子
中宮寺
 58 菩薩半跏像
法輪寺
 59 薬師如来坐像  60 十一面観音菩薩立像
法起寺
 61 十一面観音立像
松尾寺(まつおでら)
 62 大黒天立像  63 役行者(えんのぎょうじゃ)坐像  64 千手観音立像
矢田寺(やたでら)
 65 地蔵菩薩立像
吉田寺(きちでんじ)
 66 阿弥陀如来坐像
達磨寺
 67 達磨坐像  68 千手観音坐像

山の辺の道

正暦寺(しょうりゃくじ)
 69 薬師如来倚(い)像
帯解寺(おびとけでら)
 70 地蔵菩薩半跏像
長岳寺
 71 阿弥陀如来坐像  72 普賢延命菩薩像
長谷寺
 73 十一面観世音菩薩立像  74 雨宝(うほう)童子立像

桜井・室生

安倍文殊院
 75 文殊菩薩騎獅像  76 善財童子像
聖林寺(しょうりんじ)
 77 子安延命地蔵  78 十一面観音立像
室生寺
 79 十一面観音立像  80 如意輪観音坐像  81 弥勒菩薩立像  82 釈迦如来坐像

飛鳥・當麻

飛鳥寺
 83 釈迦如来坐像
岡寺
 84 如意輪観音坐像
川原寺跡(かわはらでらあと)
 85 持国天立像  86 多聞天立像
橘寺
 87 如意輪観音半跏像  88 聖徳太子坐像
壺阪寺
 89 十一面千手観音坐像
當麻寺(たいまでら)
 90 弥勒仏坐像  91 四天王立像/持国天

吉野

金峯山寺(きんぷせんじ)
 92 蔵王権現立像  93 童子立像  94 釈迦如来立像
竹林院
 95 聖徳太子坐像
大日寺
 96 大日如来  97 五智如来坐像/阿しゅく如来
櫻本坊
 98 役行者倚像  99 釈迦如来坐像
如意輪寺
 100 蔵王権現立像

穂村弘『もうおうちへかえりましょう』を読みました。

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昨夜、穂村弘のエッセイ集『もうおうちへかえりましょう』(04)を読み終えました。
この本について、文庫本ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
 正義の味方はもういない。金利はまったくゼロに近い。高度成長期に育ち、バブル期に青春時代を過ごした40代独身男は、デフレとスタバとケータイに囲まれて、ぼろぼろの21世紀を生きている。永遠の女性は、きらきらした「今」は、いつ目の前に現れるのか? 故郷も、家族も、夢も、希望も、志も、野望も、立身出世も、革命も、維新も、なにもなくなってしまった「今」という時代。白馬に乗ったお姫様がいつか現れて、僕を幸せにしてくれるはず、なのに。衝撃的なダメっぷりで話題を呼んだエッセイ『世界音痴』に続く、人気歌人・穂村弘のエッセイ集第二弾。

◆収録エッセイ

曇天の午後四時からの脱出 /存在と時間(時をかける靴下、さかのぼり嫉妬、ひとりドミノ倒し、ボールペンで生まれ変わる) /煉獄、或いはツナサンド・イーター /反美人製造機 /北斗七星の男 /恐怖的瞬間 /マイナス星人 /ボウリング砂漠 /壊れた笑顔 /赤信号対策 /「未来」の奴隷 /龍馬のシャツ /かっこいい怒り、かっこ悪い怒り /キズナハカリ /朝 /林檎 /愛の暮らし /わかりあえるか /片想い

別世界より /夢の中の電話 /愛はいつも /「妖怪になりたい」 /春樹の呪縛 /八〇年代最大の衝撃 /言葉の戦後性 /言葉の金利 /したあとの朝日はだるい /「玲央」と「幸子」と「う」

文学と人生 /車内読書 /アシホたち /『一角獣・多角獣』狩り /就眠儀式 /タイトル /文体のこと /対談 /未収録という誘惑 /夜の部 /目に入る /高い本を買うとき /読み返す本 /本を覗き込む /いいところ /ラッキー嬢ちゃんのおそろしい仕事 /本当の本棚 /夜の合唱

◆「マイナス星人」に「私はボウリングでストライクを出すのが恐ろしい。ガッツポーズをしたり、Vサインを出したり、仲間と手と手を打ち合って喜んだりすることができないからだ。」という一節があります。また、「ボウリング砂漠」にも同様のことが書かれています。
 だったらボーリングなんてやらなければって思いますが、そうもいかないのでしょう。人って、いろんなことで悩むんだなと認識しました。

◆本書は『世界音痴』(02)に続く2冊目のエッセイ集だそうですが、前作ほどシンパシーを感じませんでした。巻末解説の冒頭、山崎ナオコーラは「名著である。センスほとばしる書き手による、珠玉のエッセイが並ぶ。」なんて書いています。確かに一つ一つのエッセイはよく書かれていると思いますが、著者の性格や考え方が前面に出すぎていて、読者(僕)は引いてしまいます。

『日本の美仏』『奈良 至宝の仏像めぐり』『京都の仏像』を購入しました。

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今日、見仏関係の本(雑誌)を3冊購入しました。どの本も写真がきれいで、眺めているだけで楽しい時間が過ごせそうです。
以下、それぞれの本の主なコンテンツを示します。

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『完全保存版 日本の美仏』(15)

◆仏像はなぜ美しいのか?(籔内佐斗司)
◆南山城美仏巡礼
 ◇岩船寺「阿弥陀如来坐像」
 ◇浄瑠璃寺「九体阿弥陀像」
 ◇海住山寺「十一面観音立像」、現光寺「十一面観音坐像」
 ◇神童寺「天弓愛染明王像」
 ◇蟹満寺「銅造釈迦如来坐像」
 ◇寿宝寺「千手千眼観音立像」
 ◇観音寺「十一面観音菩薩立像」
◆日本の美仏探訪
 ◇常喜院「地蔵菩薩像」  
 ◇橘寺「伝日羅立像」
◆仏像写真館「湖北の美観音」
 ◇石道寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇総持寺「千手観音菩薩立像」
 ◇向源寺「十一面観音菩薩立像」
◆すべての仏像は美仏である(みうらじゅん)
◆美人が心を奪われる魅惑の仏像(小林悠)
◆日本の美仏 当時はこんな色でした。(小林泰三)
◆美仏誕生物語「孔雀明王像」
◆美仏図鑑
【1】日本の美人像
 ◇泉涌寺「楊貴妃観音」
 ◇浄瑠璃寺「吉祥天立像」
 ◇鞍馬寺「吉祥天立像」「聖観音菩薩立像」
 ◇海龍王寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇石道寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇東慶寺「水月観音半跏像」
 ◇江島神社「妙音弁財天」
【2】日本の美男子像
 ◇清凉寺「阿弥陀如来坐像」
 ◇東寺「帝釈天騎象像」
 ◇大山寺「普賢延命菩薩像」
 ◇興福寺「阿修羅像」
 ◇新薬師寺「伐折羅大将像」
 ◇鞍馬寺「善膩師童子」
【3】色彩美仏
 ◇法界寺「阿弥陀如来坐像」
 ◇瀧山寺「聖観音菩薩立像」「梵天立像」「帝釈天立像」
 ◇額安寺「虚空像菩薩半跏像」
 ◇室生寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇西大寺「愛染明王坐像」
 ◇岡寺「如意輪観音坐像」
 ◇神護寺「五大虚空蔵菩薩坐像」
 ◇浄瑠璃寺「持国天立像」「増長天立像」
 ◇東慶寺「聖観音菩薩立像」
◆不思議発見!
◆仏師、長谷法寿が見た!「美しさを感じる仏像」
◆日本の美仏10選


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『仏像探訪第4号 奈良 至宝の仏像めぐり』(12)

◆奈良の至宝 仏像の顔
 ◇飛鳥寺「飛鳥大仏(釈迦如来坐像)」
 ◇法輪寺「薬師如来坐像」「伝虚空蔵菩薩立像」
 ◇向原寺「金銅観音菩薩立像」
 ◇興福寺「銅造仏頭」
 ◇薬師寺「薬師如来坐像」「日光菩薩像」「月光菩薩像」
 ◇岡寺「如意輪観音坐像」
 ◇大安寺「楊柳観音立像」「四天王立像」
 ◇新薬師寺「十二神将立像」「薬師如来坐像」
 ◇海龍王寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇法華寺「十一面観音立像」
 ◇橘寺「日羅上人像」
 ◇長谷寺「十一面観音菩薩立像」
◆白鳳・天平の至宝 名刹の国宝を訪ねる
 ◇薬師寺「薬師三尊像」「聖観音菩薩像」
 ◇新薬師寺「十二神将立像」「薬師如来坐像」
◆みうらじゅんが語る「阿修羅の魅力」
◆なら仏像館で仏像の歴史めぐり
◆古都・奈良の大仏めぐり
 ◇東大寺「銅造盧舎那仏坐像」
 ◇長谷寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇岡寺「如意輪観音坐像」
◆佐保路の美人観音
 ◇法華寺「十一面観音立像」
 ◇海龍王寺「十一面観音菩薩立像」
◆伝説の巨大寺院 仏像再発見
 ◇橘寺 ◇法輪寺 ◇大安寺
◆仏像のルーツを訪ねる「すべては奈良からはじまった!」
 ◇向原寺 ◇飛鳥寺 ◇法隆寺


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『完全保存版 絶対に訪ねたい! 京都の仏像』(14)

◆絶対に訪ねたい! 京都の国宝
 ◇千年の都「京都の国宝」を楽しむ法(籔内佐斗司)
 ◇清凉寺「釈迦如来立像」(秘仏)「阿弥陀三尊像」
 ◇浄瑠璃寺「九体阿弥陀如来像」「持国天立像」「増長天立像」
 ◇蟹満寺「釈迦如来坐像」
 ◇神護寺「薬師如来立像」「五大虚空蔵菩薩坐像」
 ◇仁和寺「阿弥陀如来及び両脇侍像」
 ◇観音寺「十一面観音菩薩立像」
 ◇法界寺「阿弥陀如来坐像」
 ◇鞍馬寺「毘沙門天三尊像」
 ◇三千院「阿弥陀三尊像」
◆あえて行く 京都のひなびたお寺(みうらじゅん)
◆仏教史に学ぶ「お寺の歴史と京都の仏像」
◆京都の仏像を楽しむ 7つのコツ
◆魅惑の美仏めぐり
 ◇泉涌寺「楊貴妃観音」
 ◇寂光院「六万体地蔵尊菩薩」
 ◇大善寺「地蔵菩薩立像」
 ◇大報恩寺「六観音像」
 ◇即成院「阿弥陀如来及び来迎二十五菩薩」
 ◇大覚寺「五大明王像」
◆京仏師に聞いた 仏像を造るという仕事 

『山頭火句集』を読みました。

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今日、種田山頭火の句集『山頭火句集』(村上護編、小侃画)を読み終えました。以前、春陽堂版(村上護編)を読みましたが、新たな気持ちで読みたいと思い、今回ちくま文庫版を購入しました。
この句集について、ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
 「最初の不幸は母の自殺。第二の不幸は酒癖。第三の不幸は結婚、そして父になった事」――家を捨て、妻子とも別れ、俗世の一切から放たれて、「行乞流転の旅」の日々を、一行の俳句に託すしかなかった山頭火。うしろすがたのしぐれる放浪の俳人の全容を伝える一巻選集! 自選句集「草木塔」を中心に、作者の境涯を象徴する随筆も精選収録する。

なお、この句集は以下のような構成になっています。
俳句
 ◇『草木塔』
  鉢の子/其中一人/行乞途上/山行水行/旅から旅へ/雑草風景/柿の葉/銃後/孤寒/旅心/鴉
 ◇『草木塔』以後
  四国遍路/一草庵
 ◇出家以前
随筆
 私を語る/『鉢の子』から『其中庵』まで/私の生活/寝床/漬物の味/水/歩々到着/故郷/独慎/道/草木塔/片隅の幸福/白い花/草と虫とそして…/述懐
山頭火年譜
さくいん
解説「山頭火の境涯と俳句」(村上護)

以下、気になった句を引用しようと思います。

  松はみな枝垂れて南無観世音
  松風に明け暮れの鐘撞いて
  ひさしぶりに掃く垣根の花が咲いてゐる
  分け入つても分け入つても青い山
  この旅、果もない旅のつくつくぼうし

  歩きつづける彼岸花咲きつづける
  まつすぐな道でさみしい
  しぐるるやしぐるる山へ歩み入る
  また見ることもない山が遠ざかる
  どうしようもないわたしが歩いてゐる

  すべつてころんで山がひつそり
  雨の山茶花の散るでもなく
  捨てきれない荷物のおもさまへうしろ
  年とれば故郷こひしいつくつくぼうし
  酔うてこほろぎと寝てゐたよ

  また逢へた山茶花も咲いてゐる
  物乞ふ家もなくなり山には雲
  うしろすがたのしぐれてゆくか
  笠へぽつとり椿だつた
  あれこれ食べるものはあつて風の一日

  誰か来さうな空が曇つてゐる枇杷の花
  やつぱり一人がよろしい雑草
  けふもいちにち風をあるいてきた
  うつむいて石ころばかり
  いそいでもどるかなかなかなかな

  旅の法衣がかわくまで雑草の風
  わがままきままな旅の雨にはぬれてゆく
  ひさびさもどれば筍によきによき
  ほととぎすあすはあの山こえて行かう
  夕立が洗つていつた茄子をもぐ

  ここにかうしてわたしおいてゐる冬夜
  椿のおちる水のながれる
  誰か来さうな雪がちらほら
  ふくろうはふくろうでわたしはわたしでねむれない
  病みて一人の朝がゆふべとなりゆく青葉

  柿の若葉のかがやく空を死なずにゐる
  うれしいこともかなしいことも草しげる
  蜘蛛は網張る私は私を肯定する
  ここにわたしがつくつくぼうしがいちにち
  昼寝さめてどちらを見ても山

  ここで寝るとする草の実のこぼれる
  さて、どちらへ行かう風がふく
  けふはここまでの草鞋をぬぐ
  燕とびかふ旅から旅へ草鞋を穿く
  山ふかく蕗のとうなら咲いてゐる

  あすはかへらうさくらちるちつてくる
  日かげいつか月かげとなり木のかげ
  悔いるこころに日が照り小鳥来て啼くか
  住みなれて藪椿いつまでも咲き
  何を求める風の中ゆく

  春風の扉ひらけば南無阿弥陀仏
  花が葉になる東京よさようなら
  今日の足音のいちはやく橋をわたりくる
  こころおちつけば水の音
  からむものがない蔓草の枯れてゐる

  山ふところの、ことしもここにりんだうの花
  風の中おのれを責めつつ歩く
  われをしみじみ風が出て来て考へさせる
  がちやがちやがちやがちや鳴くよりほかない
  窓あけて窓いつぱいの春

  朝焼夕焼食べるものがない
  飯のうまさが青い青い空
  ビルとビルとのすきまから見えて山の青さよ
  ひつそり蕗のとうここで休まう
  人に逢はなくなりてより山のてふてふ

  ふつとふるさとのことが山椒の芽
  どこでも死ねるからだで春風
  このみちをたどるほかない草のふかくも
  たまたまたづね来てその泰山木が咲いてゐて
  寝床まで月を入れ寝るとする

  まがると風が海ちかい豌豆畑
  石を枕に雲のゆくへを
  あすはおまつりのだんじり組みあげて、雲
  南無観世音おん手したたる水の一すぢ
  秋空ただよふ雲の一人となる

  のぼりつめてすこしくだれば秋の寺
  暮れると寝て明けるよりあるく山また山
  泊めてくれない折からの月が行手に
  月夜あかるい舟がありその中に寝る
  ふたたびはわたらない橋のながいながい風

  朝は晴れ夕べはくもる旅から旅へ
  お山のぼりくだり何かおとしたやうな
  しぐれてぬれて旅ごろもしぼつてはゆく
  泊るところがないどかりと暮れた
  旅で果てることもほんに秋空

  夜の長さ夜どほし犬にほえられて
  遠ざかるうしろ姿の夕焼けて
  こしかたゆくすえ雪あかりする
  をなごまちのどかなつきあたりは山門
  夕焼雲のうつくしければ人の恋しき

  朝湯こんこんあふるるまんなかのわたくし
  もりもりもりあがる雲へ歩む
  おもひでがそれからそれへ酒のこぼれて

『尾崎放哉句集』を読みました。

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今日、『尾崎放哉句集』(春陽堂書店、02)を読み終えました。尾崎放哉の句集はちくま文庫版と岩波文庫版を持っていますが、新たな気持ちで読もうと思い、今回春陽堂書店版を購入しました。
以下、一読して気になった句を引用します。


  あすは雨らしい青葉の中の堂を閉める
  なぎさふりかへる我が足跡もなく
  わかれを云ひて幌をろす白いゆびさき
  茄子もいできてぎしぎし洗ふ
  船乗りと山の温泉に来て雨をきいてる

  あらしの闇を見つめるわが眼が灯もる
  たばこが消えて居る淋しさをなげすてる
  蚊帳の釣手を高くして僧と二人寝る
  蟻を殺す殺すつぎから出てくる
  友の夏帽が新らしい海に行かうか

  人をそしる心をすて豆の皮むく
  傘さしかけて心寄りそへる
  障子しめきつて淋しさをみたす
  ぶつりと鼻緒が切れた闇の中なる
  マツチの棒で耳かいて暮れてる

  何か求むる心海へ放つ
  心をまとめる鉛筆とがらす
  仏にひまをもらつて洗濯してゐる
  わがからだ焚火にうらおもてあぶる
  こんなよい月を一人で見て寝る

  寂しいぞ一人五本のゆびを開いて見る
  わが顔ぶらさげてあやまりにゆく
  庭を掃いて行く庭の隅なるけいとう
  かへす傘又かりてかへる夕べの同じ道である
  笑へば泣くやうに見える顔よりほかなかつた

  両手をいれものにして木の実をもらふ
  ひげがのびた顔を火鉢の上にのつける
  にくい顔思ひ出し石ころをける
  人を待つ小さな座敷で海が見える
  考へ事をしてゐる田にしが歩いて居る

  するどい風の中で別れようとする
  ころりと横になる今日が終わつて居る
  一本のからかさを貸してしまつた
  海がまつ青な昼の床屋にはいる
  昼寝の足のうらが見えてゐる訪(おとな)ふ

  眼の前魚がとんで見せる島の夕陽に来て居る
  山の和尚の酒の友とし丸い月ある
  海が少し見える小さい窓一つもつ
  わが庵とし鶏頭がたくさん赤うなつて居る
  松かさも火にして豆が煮えた

  雨の椿に下駄辷(すべ)らしてたづねて来た
  あけがたとろりとした時の夢であつたよ
  夕立からりと晴れて大きな鯖をもらつた
  お遍路木槿の花をほめる杖つく
  都のはやりうたうたつて島のあめ売り

  障子あけて置く海も暮れきる
  あらしがすつかり青空にしてしまつた
  月夜風ある一人咳して
  火の気のない火鉢を寝床から見て居る
  来る船来る船に一つの島

  夜の木の肌に手を添へて待つ
  障子の穴から覗いて見ても留守である
  入れものが無い両手で受ける
  咳をしても一人
  菊枯れ尽したる海少し見ゆ

  恋心四十にして穂芒
  なんと丸い月が出たよ窓
  針の穴の青空に糸を通す
  今日も夕陽となり座つてゐる
  とつぷり暮れて足を洗つて居る

  あすは元日が来る仏とわたくし
  なにかこはれた音もしてたそがれ
  やせたからだを窓に置き船の汽笛
  すつかり病人になつて柳の糸が吹かれゐる
   

『ますの。枡野浩一短歌集』を読みました。

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見開き2ページに大きな活字で一首ずつ、全88首です。


今日、『ますの。枡野浩一短歌集』( 99)を読みました。
以下、気になった歌を引用します。

 好きだった雨、雨だったあのころの日々、あのころの日々だった君
 あの夏の数かぎりない君になら殺されたっていいと思った
 「ライターになる方法をおしえて」と訊くような子はなれないでしょう
 悪口は裏返された愛だけど愛そのものじゃないと思った
 馬鹿中の馬鹿に向かって馬鹿馬鹿と怒った俺は馬鹿以下の馬鹿

 こんなのはフルーツ味のノドあめのようにハンパな才能だから
 書くことで落ちこんだなら書くことで立ちなおるしかないんじゃないか?
 叶っても叶わなくても消えていく 叶えばただの現実になり
 この夢をあきらめるのに必要な「あと一年」を過ごし始める
 人間は忘れることができるから気も狂わずに、ほら生きている

 葬式は生きるわれらのためにやる きみを片づけ生きていくため
 「生まれる」は受動、「生きる」は能動と考えている誕生日イブ
 いちぬけた君を時々思いだすためだけにでもこちらにいよう
 どことなく微妙にちがうものだった なくしたものを取り戻しても
 ギクシャクと向こうから来るひょろひょろはショーウインドーにうつった自分

 無駄だからやらないんだね 無駄のない人生なんて必要あるの
 やめようと誓った行きとやめるのをやめようかなと思った帰り
 一人でも眠れるけれどデニーズで一人で明かす夜はひもじい
 しなくてはならないことの一覧をつくっただけで終わる休日
 街じゅうが朝なのだった 店を出てこれから眠る僕ら以外は


※すべてではありませんが、彼の歌には僕の思いや記憶が重なります。でも、「無駄だからやらないんだね 無駄のない人生なんて必要あるの」なんて歌を口実に、無駄な時間やお金の使い方を正当化しようとするのはいけませんね。

『現代俳句の鑑賞101』を読みました。

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昨夜、『現代俳句の鑑賞101』(01)を読み終えました。
以下、一読して気になった句を引用します。


◆五十嵐播水
  さいはての番屋にありし夏炉かな
  秋雨に出そびれゐしが意を決し
  蝶の黄を淡しと思ふ石蕗の花
  落葉みち一人遅れてゆくもよし
  花言葉殘して草の枯れにけり
◆永田耕衣
  老いてなお思い寝のあり薄桜
  人寂し優し怖ろし春の暮
  枯草の大孤独居士ここに居(お)る
◆平畑静塔
  もう何もするなと死出の薔薇持たす
  毛野にして霞める加波は偽筑波
  陶枕やのこる命の夢まくら
◆鈴木真砂女
  こほろぎや眼を見はれども闇は闇
  新涼や尾にも塩ふる焼肴
  死なうかと囁かれしは蛍の夜
  如月や身を切る風に身を切らせ
◆細見綾子
  そら豆はまことに青き味したり
  ふだん着でふだんの心桃の花
  古九谷の深むらさきも雁の頃
  吾亦紅ぽつんぽつんと気ままなる
  門を出て五十歩月に近づけり
◆能村登四
  月明に我立つ他は箒草
◆下村梅子
  炎天やただ行くといふ意志あるのみ
  誇などそんなものなき朝寝かな
  くちなしのまぬがれがたく黄ばみそむ
◆中村苑子
  膝抱いて影と居るなり十三夜
◆後藤比奈夫
  鬼灯の祭の色になつてゐし
  齢にも艶といふもの寒椿
  羅を着て祇王寺に用のあり
  首長ききりんの上の春の空
◆森 澄雄
  西国の畦曼珠沙華曼珠沙華
  若狭には佛多くて蒸鰈
  鳥帰るところどころに寺の塔
  億年のなかの今生実南天
  朧にて寝ることさへやなつかしき
◆安東次男
  結局は雀が似合ふ藪椿
◆澤木欣一
  町裏に白き瀬波や風の盆
◆石原八束
  冷酒を吉野秀雄の墓にかける
  黒猫がゐる高窓のからす瓜
  枯野ゆく人は枯野を見ざりけり
  目をすゑて涼しき別れかはしけり
  苦しき日を忘れむための秋昼寝
◆草間時彦
  お寺まで湖見えかくれ春の道
  曼珠沙華咲いても咲いても地は暗し
◆深見けん二
  とまりたる蝶のくらりと風を受け
  青林檎旅情慰むべくもなく
  離愁とは郭公が今鳴いてゐる
  父の魂失せ芍薬の上に蟻
  人はみななにかにはげみ初桜

  雨かしら雪かしらなど桜餅
  枯菊を焚きて焔に花の色
◆村越化石
  ものの情知れと朝寒夜寒かな
  ところ得ておのれを得たり蕗のたう
  生きてゐることに合掌柏餅
◆鷲谷七菜子
  野にて裂く封書一片曼珠沙華
  ほとけ恋ひゐて臘梅の一二りん
  風とほる道あらしめよ椿山
◆菖蒲あや
  蚊帳渡る風の青さに目覚めけり
  フランスパン袋はみ出し雲は夏
◆大橋敦子
  水仙は密に挿しても孤なる花
  生涯を風に随順して芒
◆田村奎三
  柿取りの竿ののけぞる日和かな
◆加藤三七子
  まなぶたは今萬華鏡日向ぼこ
  ひらきつつぶつかりあふや花辛夷
  瓜の馬たのしむごとくころがれる
◆池上樵人
  砂丘の上一紺締めて冬の海
◆岡井省二
  わが思ふはじまりいつも鳰くるよ
  呟くに人が応へて土用なり
  □(ながしめ)の夏の木賊となりにけり
  赤蕪の土を拂へば高野かな
◆藤田湘子
  愛されずして沖遠く泳ぐなり
  筍や雨粒ひとつふたつ百
  月明の一痕としてわが歩む
  冬蝶の夢見むとゐる伽藍かな
  あめんぼと雨とあめんぼと雨と
◆宇佐美魚目
  東大寺湯屋の空ゆく落花かな
◆飴山 實
  青竹に空ゆすらるゝ大暑かな
  どの山のさくらの匂ひ桜餅
◆川崎展宏
  うしろ手に一寸(ちょっと)紫式部の実
  鮎の腸(わた)口をちひさく開けて食ふ
  赤い根のところ南無妙菠薐草
福田甲子雄
  稲刈つて鳥入れかはる甲斐の空
◆神崎 忠
  空也忌と知らされて食ふかやく飯
  十一面觀音なれば蟲の夜
  吉野より電話の奥の蟬しぐれ
  束にせむ思ひの丈や草の花
◆岡本 眸
  喪主といふ妻の終の座秋袷
  犇きて椿が椿落しけり
  をみなにも着流しごころ夕永し
◆今井杏太郎
  早咲きの赤い椿が咲きにけり
  芋の葉の露が大きくなりにけり
  ことごとく赤くて軒の唐辛子
◆青柳志解樹
  蠟梅が咲くとろとろととろとろと
◆斎藤梅子
  燈明に離れて坐る朧かな
  遠山の本降りとなる桜鯛
◆廣瀬直人
  雨音を野の音として夏座敷
◆大峯あきら
  帰り來て吉野の雷に座りをり
  人は死に竹は皮脱ぐまひるかな
◆宮津昭彦
  夜の向日葵踊り果てたるごとく立つ
  葱をよく買ふ妻のゐて我家なり
◆河原枇杷男
  抱けば君のなかに菜の花灯りけり
  菫摘む阿修羅の眉間おもひつつ
◆有馬朗人
  草餅を燒く天平の色に燒く
  失ひしものを探しに冬帽子
◆鷹羽狩行
  落椿われならば急流へ落つ
  紅梅や枝々は空奪ひあひ
  村々のその寺々の秋の暮
  ひとすぢの流るる汗も言葉なり
  秋風や魚(うを)のかたちの骨のこり
◆稲畑汀子
  今日何も彼もなにもかも春らしく
  落椿とはとつぜんに華やげる
  空といふ自由鶴舞ひやまざるは
  海見えて風花光るものとなる
  一枚の障子明りに伎芸天
◆平井照敏
  うりなすびきびとうがんと病みにけり
  「はる」といふことばの春がきてをりぬ
◆山上樹実雄
  水に来て蜻蛉が翳となる日暮れ
  じだらくにゐて秋風が見ゆるとは
  葱抜くや人をはるかとおもひつつ
  少年の老いたるわれか桃の花
  残り生(よ)は忘らるるため龍の玉
◆吉田汀史
  夜泳ぐ砂に女を残し置き
◆大井雅人
  寒椿深く眠れば熱は去る
  人偲ぶとは語ること夏木立
◆鍵和田秞子
  未来図は直線多し早稲の花
  夢殿の夢のつづきの松朧
  曼珠沙華蕊のさきまで意志通す
  硝子戸を人の過ぎゆく古雛
  鶴啼くやわが身のこゑと思ふまで

  少年の瞳して阿修羅のしぐれをる
◆岡田日郎
  星光り雪嶺になほ夕日の斑
  山の湯に首立てひとり十二月
◆上田五千石
  万緑や死は一弾を以て足る
  渡り鳥みるみるわれの小さくなり
  山開きたる雲中にこころざす
  初蝶を見し目に何も加へざる
  寒椿いのち惜しむに歳足らず

  うたた寝のうたた冷え得し送り盆
◆友岡子郷
  死の十日あとの空より緋連雀
◆脇村禎徳
  ふんだんに瓜を食ひたる夏の逝く
◆伊藤通明
  なに色と問へば桜とこたへけり
  あひみての後のさくらの色なりし
  はづかしき男と女うめもどき
◆大串 章
  青嶺あり青嶺をめざす道があり
◆大石悦子
  十七となりぬ芽に出て黄水仙
◆大槻一郎
  喝采の形に西瓜切られけり
  雪舞うて新薬師寺の甍あり
  しばらくは春の渚にゐて飽かず
◆黒田杏子
  白葱のひかりの棒をいま刻む
◆茨木和生
  オーバーの胸雪まみれ逢ひに行く
◆棚山波朗
  泥鰌掘泥そのままに立ち去れり
  夜鷹鳴きいつも何かに急かれゐる
  人去りし後も身構へ菊人形
◆倉田紘文
  惜春のわが道をわが歩幅にて
◆岡本高明
  ぶつぶつと言うてをるやも蓮根掘
  月光にひとかたまりの椿の葉
  柚子のけて湯のまん中へ入りにけり
◆金子青銅
  月浴びて湯冷のごとき金閣寺
◆渡辺純枝
  逃げ水のあときれぎれに喪の家族
  石蕗咲くと縁側は髪編むところ
◆西村和子
  夜桜に歩きて誰も明日知らず
◆今井 聖
  グロウヴを頭に乗せて蟬時雨
  かのセーラー服二輛目の雪嶺側
◆大屋達治
  泳ぎつつ夢を見むとてうらがへる
  われもゐし妻の若き日桜貝
  法華寺の里に玉苗余りけり
  洛中の大寺にこそ永き日を
◆片山由美子
  子のあらばつけたき名あり花石榴
  くちびるをかすめてゆきし落花かな
  蟋蟀の闇鈴虫の籠の闇
  こころにも北窓のあり塞ぐべし
  待つ人のゐる明るさの春灯

  まだもののかたちに雪の積もりをり
◆小澤 實
  貧乏に匂ひありけり立葵
  京吉野けふ高遠の櫻人
◆中田 剛
  瀧みちのかたき椿の花を踏む
  あたらしき畳に実梅しづかなり
  凩やみづうみけふも草のいろ
  修学院村にやすらふ春霞
  睡蓮のまばらにとほき月夜かな

  めざめゐてあたり瓜の香のこりゐる
  雨ながら雀のこゑや帚草
◆上野一孝
  旅人のひとりの昼餉萩の花
  萩の花歩いてものを考ふる
  春霞菩薩は象に乗りたまひ
  まづ東寺見えて卯の花腐しかな
  龍の玉雌伏のいまとおもふべし
◆石田郷子
  背泳ぎの空のだんだんおそろしく
  大粒の涙のやうに木の実落つ
  夕映のはげしき雛をかざりけり
  剪定の枝踏んで海見ゆるなり
◆藺草慶子
  伊那谷の雨大粒に螢籠
  牛市や赤い椿が泥の上
  花火見しきのふの石に坐りけり
  するするとこの月明を蜘蛛上る
  洛中や大き椿にゆきどまる
◆田中裕明
  亀鳴くや男は無口なるべしと
  おのづから人は向きあひ夜の長し
◆高田正子
  くゝられて星のかたちやたうがらし
  遠くまで遊びに来しよ葭の花
  みづうみのむかうの寺の除夜の鐘
◆五島高資
  おこられて今夜はにんにくのかたち
  母の日や逆立ちをして崩れけり
  次に来るかみなりを待つ腕まくら
  全力で立つ空びんに薔薇の花
  わたしでも狐でもなく踊るなり

  大いなる迂回路と知る白椿
  山藤が山藤を吐きつづけおり
◆長谷川櫂
  いちじくの葉かげは青し昼寝覚


※昨年、句集『遊山』を読んだ上田五千石以外、知らない俳人ばかりでした。しかし、気になる句がたくさんあったので、今後は彼らの句集を手に入れて読んでみようと思います。

ロードバイクを買いました。

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木曜日、注文しておいたブリヂストンのロードバイク《CYLVA・シルヴァ》が届きました。
病気のリハビリにと思い購入しました。今は僕の部屋に置いて眺めているだけですが、天気のいい日に車に積んで出かけ、ゆったり乗ろうと思っています。

【参考】《CYLVA・シルヴァ》については、こちらを参照してください。
http://www.bscycle.co.jp/products/brands/CYLVA/D185462016/index.html
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