Quantcast
Channel: my photo diary
Viewing all 681 articles
Browse latest View live

近くの公園でシャクナゲが咲いていました。

$
0
0
今年はなぜか、ツツジの花がとても目につきます。街中に赤やピンク、白、紫などの花が溢れています。これは、マイ・ブーム「シャクナゲ」のせいだと思います。ツツジもシャクナゲも同じツツジ科ですから。
昨日、近くの公園へ散歩に行ったら、シャクナゲが咲いていました。で、今日は写真を撮りに、母を連れて行ってきました。やっぱり、《X-E1》用のマクロレンズが欲しくなりました。(富士フイルムX-E1で撮影)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6
シャクナゲの裏側の日陰にツルニチニチソウが咲いていました。

イメージ 7

俵万智『サラダ記念日』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

今日、俵万智の第1歌集『サラダ記念日』(1987.5.8)を読みました。この歌集は280万部を売る大ベストセラーとなりましたが、歌集としてはかなり異例なことだったと思います。この歌集により現代短歌が一般に広がるきっかけとなったことは大変意義深いことです。僕もブームに乗ってこの歌集を買いましたが、写真の本は8月11日発行で、すでに167版になっていました。
作者はこの歌集を「原作・脚色・主演・演出=俵万智、の一人芝居」と表現していますが(「あとがき」)、まさに一首一首から物語が浮かんでくるようです。恋愛をテーマにした歌が多く、ベストセラーとなったのは多くの女性の支持を得たからだと思います。
以下、一読して気に入った歌を引用しました。

    
「八月の朝」(第32回角川短歌賞、1986)
  この曲と決めて海岸沿いの道とばす君なり「ホテルカリフォルニア」
  砂浜のランチついに手つかずの卵サンドが気になっている
  捨てるかもしれぬ写真を何枚も真面目に撮っている九十九里
  寄せ返す波のしぐさの優しさにいつ言われてもいいさようなら
  大きければいよいよ豊かなる気分東急ハンズの買物袋
  
  あいみてののちの心の夕まぐれ君だけがいる風景である
  我がカープのピンチも何か幸せな気分で見おり君にもたれて
  落ちてきた雨を見上げてそのままの形でふいに、唇が欲し
  「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
  同じもの見つめていしに吾と君の何かが終ってゆく昼下がり
  
  吾をさらいエンジンかけた八月の朝をあなたは覚えているか
  君を待つことなくなりて快晴の土曜も雨の火曜も同じ

「野球ゲーム」(第31回角川短歌賞次席、1985)
  愛持たぬ一つの言葉 愛を告げる幾十の言葉より気にかかる
  君と食む三百円のあなごずしそのおいしさを恋とこそ知れ
  どうしても海が見たくて十二月ロマンスカーに乗る我と君
  フリスビーキャッチする手の確かさをこの恋に見ず悲しめよ君
  まちちゃんと我を呼ぶとき青年のその一瞬のためらいが好き
  
  「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの
  春を待つ心を持たぬ三月に遅咲きの梅君と見ている
  上り下りのエスカレーターすれ違う一瞬君に会えてよかった

「朝のネクタイ」
  やさしさをうまく表現できぬこと許されており父の世代は

「風になる」
  梅雨晴れのちりがみ交換 思い出もポケットティシュに換えてくれんか
  愛ひとつ受けとめられず茹ですぎのカリフラワーをぐずぐずと噛む

「夏の船」
  長江を見ていたときのTシャツで東京の町を歩き始める

「モーニングコール」
  「人生はドラマチックなほうがいい」ドラマチックな脇役となる
  唐突に君のジョークを思い出しにんまりとする人ごみの中
  いつもより一分早く駅に着く 一分君のこと考える
  君と見し「青い帽子の女」の絵彫刻の森に今もうつむく
  一週間会わざりければ煮返して味しみすぎた大根となる

「橋本高校」
  万智ちゃんを先生と呼ぶ子らがいて神奈川県立橋本高校
  黒板に文字を書く手を休めればほろりと君を思う数秒
  出席簿、紺のブレザー空に投げ週末はかわいい女になろう
  「路地裏の少年」という曲のため少しまがりし君の十代
  トロウという字を尋ねれば「セイトのト、クロウのロウ」とわけなく言えり

「待ち人ごっこ」
  陽の中に君と分けあうはつなつのトマト確かな薄皮を持つ
  吾と君のうしろの正面どこにある顔あげられぬままの満月
  ため息をどうするわけでもないけれど少し厚めにハムを切ってみる
  思い出はミックスベジタブルのよう けれど解凍してはいけない
  約束のない一日を過ごすため一人で遊ぶ「待ち人ごっこ」
  
  恋をした’85年が暮れてゆく部屋には我とデヘンバギアと

「サラダ記念日」
  サ行音ふるわすように降る雨の中遠ざかりゆく君の傘
  誰を待つ何を吾は待つ〈待つ〉という言葉すっくと自動詞になる
  そら豆が音符のように散らばって慰められている台所
  君の愛あきらめているはつなつの麻のスカート、アイスコーヒー
  物語始まっている途中下車前途無効の切符を持って
  
  改札に君の姿が見えるまで時間(とき)の積木を組み立てていん
  「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
  トーストの焼きあがりよく我が部屋の空気ようよう夏になりゆく
  ワイシャツをぱぱんと伸ばし干しおれば心ま白く陽に透けてゆく

「たそがれ横丁」
  白菜が赤帯しめて店先にうっふんうっふん肩を並べる
  缶詰のグリンピースが真夜中にあけろあけろと囁いている

「左右対称の我」
  迷いつつ時は過ぎゆく悔みつつまた過ぎてゆくえび茶色して
  選択肢二つ抱えて大の字になれば左右対称の我
  買い物に出かけるように「それじゃあ」と母を残してきた福井駅
  この町の住人となる我のため菜の花色のスリッパを買おう
  なんでもない会話なんでもない笑顔なんでもないからふるさとがすき

「元気でね」
  白よりもオレンジ色のブラウスを買いたくなっている恋である
  エビフライ 君のしっぽと吾のしっぽ並べて出でて来し洋食屋
  「平凡な女でいろよ」激辛のスナック菓子を食べながら聞く
  この坂を越えれば海へ続く道 黄色の信号するりと抜ける

「ジャズコンサート・IMA」
  昨晩のジャズのうねりの埋み火の耳のまん中むずがゆき朝

「路地裏の猫」
  自転車のカゴからわんとはみ出してなにか嬉しいセロリの葉っぱ
  立ったままはふはふ言って食べているおでんのゆげの向こうのあなた

「いつもアメリカン」
  忘れたいことばっかりの春だからひねもすサザンオールスターズ
  沿道にマラソン選手見る人の群れの二人となる日曜日
  注文はいつも二つのアメリカン 相思相殺かもしれないね
  広島のことばで愛をちゃかしてるあるいはちゃかされようとしている

俵万智『オレがマリオ』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

今日、俵万智の第5歌集『オレがマリオだ』(2013.11)を読みました。
この歌集には、第4歌集『プーさんの鼻』(2005)以降、現在(2013)に至る、足かけ9年間の作品341首が収録されています。この間、東日本大震災があり、当時仙台に住んでいた彼女は息子を連れて石垣島に移り住みました。震災発生当時、福島第一原発事故による放射能被害を恐れて避難した人は多くいましたが、遙か彼方の南の島に逃げるという彼女のとった行動はどうだったのか? 彼女の行動に批判的だった人もいたと思いますが、その辺の事情を彼女は「あとがき」で以下のように述べています。
 2011年3月11日、私は東京の新聞社の会議室にいた。冒頭の「ゆでたまご」は、そこから始まっている。両親と息子のいる仙台に帰ることができたのは、四日後だった。余震と原発事故が落ち着くまでと思い、翌朝、息子の手をひいて西へ向かった。紆余曲折ののち、縁あって今は、沖縄の石垣島に住んでいる。豊かな自然のなかで遊びほうけている息子を見ると、私は何かを失ったのではない、大切な場所を一つ増やしたのだ、と思えてくる。
俵万智=「恋の歌」という印象でしたが、母親になり「子どもの歌」を詠むようになりました。そして、石垣島に移ってからは「日常のなかに自然が入ってきたぶん」(「あとがき」)「自然詠」が増えたといいます。彼女の歌人としての幅を広げた分、石垣島移住はよかったのだと思います。
なお、この歌集は東日本大震災の後(機砲帆亜吻供砲2部構成になっています。一読し、心に残った歌を引用します。
 機Э椋劼ら現在に至るまでの作品
 供第4歌集『プーさんの鼻』以降から震災前までの作品


【機
「ゆでたまご」
  「震度7!」「号外出ます!」新聞社あらがいがたく活気づくなり
  「電信柱抜けそうなほど揺れていた」震度7とはそういうことか
  ありふれた心が後ろめたくなる花をきれいと思うことさえ
  ゆきずりの人に貰いしゆでたまご子よ忘れるなそのゆでたまご
  簡単に安心させてくれぬゆえ水野解説委員信じる
  子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え

「島に来て」
  島に来てひと月たてば男の子アカショウビンの声聞きわける
  のらくじゃくナオーンナオーンと鳴く夜をぎゅっと何かに抱かれて眠る
  オオカミのごとき台風襲いきて子豚マンションのドアをたたけり
  子を守る小さき虫の親あれば今の私はこれだと思う
  梅雨明けて吹く南風ひたすらな海に逆白波の立つ見ゆ

「オレがマリオ」
  旅人の目のあるうちに見ておかん朝ごと変わる海の青あお
  「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ
  島バナナねっとり甘き香を放ちそわそわと蟻が蟻を呼ぶなり
  子は眠るカンムリワシを見たことを今日一日の勲章として
  買ってきたものなき今日の夕飯にミジュン唐揚げパパイヤサラダ
  ブローチのようにヤモリの留まりいてまたかと思うだけの八月
  同い年の女に四人の孫がいて島の泡盛飲みながら聞く
  冷蔵庫にオリオンビールある日々を悪くないさと過ぎる四十代
  晴れた日は「きいやま商店」聞きながらシャツを干すなり海に向かって
  沖縄のヒーロー琉神マブヤーは敵を倒さず「許す」と言えり

「モズクの森」
  助けられてここまで来たよ島ぞうりの鼻緒のかたち人という文字
  空の青たりぬ寂しさ 地に落ちたデイゴの花の赤を踏みゆく
  三月の海の青さよ十日でも十一日でも十二日でも
  わけのわからぬ虫に刺されてせめて名を知りたいと思う心のうごき
  人の子を呼び捨てにして可愛がる島の緑に注ぐスコール
  みとれるは見惚れると書く 上腕筋ふるわせながら鳴る島太鼓
  オヒルギの花ぼとぼとと落ちる午後 無言の川をカヤックで行く
  また海にモズクを探す季節きて一年たったか、そうか一年
  子の心はかりかねたる日曜日オオタニワタリ天ぷらにする

「海上の鳥」
  海上を巨大な鳥の這うごとし風に流れてゆく雲の影
  窓を開ければ野にさらされているような風吹き抜ける島の七月
  台風はひゅうびゅうと来てマンションを小さな笛のごとく鳴らせり
  ベランダから君が写真を撮りし海その日の青に染まる心は
  島人の早店じまい台風は来るものであり去るものだから

「見せたい虹」
  虹が出れば君に見せたい虹となる「お元気ですか」と送る写メール
  聞きたくて聞けないことはそのままにシシトウ天ぷら追加で頼む
  垂直の雨を水平に押してゆく風あり遙かな水のカーテン

「弓張り月」
  玉子かけごはん食べつつ不発弾の記事を読みおり霜月の朝
  海鳴りのように歌えり子を五人畑で産みし宮古のおばあ

「風と遊ぶ」
  人生はあとどれくらい 横風に耐えて飛行機着陸態勢
  入り海にウロコのごとき波立ちて風やや強き今朝と知るなり

「パパイヤの種」
  ストローがざくざく落ちてくるようだ島を濡らしてゆく通り雨
  風求め窓を開ければ入りくるクジャクの声やヒキガエルの声

【供
「蝉のいた夏」
  抱っことは抱きあうことか子の肩に顔うずめ子の匂いかぐとき
  割れながら命を闇へ押しだせり蝉の抜け殻は蝉の母親
  「おかあさんきょうはぼーるがつめたいね」小さいおまえの手が触る秋
  クレヨンの線どこまでも伸びておりこの放埒を忘れて久し
  「きらい」とか「すきくない」とか「にがて」とかピーマンが子の語彙を増やせり
  初めてのおんぶするなりクリスマス「背中で抱っこして」と言われて
  訃報欄に父より若き人の死を見ること多し冬の朝刊
  記憶にはなき父の顔 シャボン玉吹き続けおり孫と競いて

「東京タワー」
  佃煮の由来となりしこの島に朝は醤油の匂いたなびく
  さようなら我に景色をくれた窓 桜と船と永代橋と
  山上に立つテレビ塔かがやけば東京タワーと子は喜べり

「さざやかな風」
  「さざやかな風」と言い張るおさなごと甲板にいる、さざやかな風

「夢の木の実」
  ドラえもんのいないのび太と思うとき贈りたし君に夢の木の実を
  連休に来る遊園地 子を持てば典型を生きることの増えゆく
  写真にはおまえ一人が写りおり五月の空から生まれたように
  園バスに流行りの言葉満ちる秋「おっぱっぴー」と子が降りてくる
  振り向かぬ子を見送れり振り向いたときに振る手を用意しながら

「百合の食卓」
  ともに見しワールドカップは四年いや八年前のオーキッドバー
  死を悼む文章をさえ推敲し百合の花匂いすぎる食卓
  いのちとは心が感じるものだからいつでも会えるあなたに会える

「愛よりも」
  「逡巡」とは10のマイナス14乗 窓辺に君が見せる逡巡
  愛よりもいくぶん確かなものとしてカモメに投げるかっぱえびせん
  湯あがりのビールのように抱きあえり女男(めお)なれば他にありようもなく
  金華山の炙りしめ鯖とり分けて旅の終わりの浦霞かな
  かすれゆく君の横顔「逢いたい」は逢えないという意味しか持たず

「叔父叔父」
  「父の日の参観日には行くから」と言ってくれたじゃないの、おじおじ
  自らが選びし遺影まだ何か言いたそうなり青いシャツ着て

「監視カメラ」
  遊園地 どこにも行けぬ乗り物を乗り継いでゆく春の一日
  川べりの道を散歩に選ぶ午後 風が笑えば水面も笑う
  エレベーター八階ぶんの口づけを監視カメラに残す新宿

「星のクイズ」
  落書きがアートしている秋の午後 工事現場の時間を止めて

俵万智『チョコレート革命』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

昨日、俵万智の第3歌集『チョコレート革命』(1997.5.8)を読みました。
この歌集には、第2歌集『かぜのてのひら』(1991)以降の6年間、作者の年齢でいうと28歳から34歳までの作品が収録されています。

  男ではなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす

この歌集のタイトルはこの一首からとっていますが、「恋には、大人の返事など、いらない。君に向かってひるがえした、甘く苦い反旗。チョコレート革命とは、そんな気分をとらえた言葉だった。」(「あとがき」)そうです。
以下、一読して気に入った歌を引用します。


「だあれもいない」
  明治屋に初めて二人で行きし日の苺のジャムの一瓶終わる
  眠りつつ髪をまさぐる指やさし夢の中でも私を抱くの
  屋上にねころんで手をつないでみた無力な二枚の木の葉のように
  ユリの花の雌蘂かすかに汗ばんで運ばれてゆく午後の地下鉄
  カラスミのパスタ淫らにブルネロディモンタルチーノで口説かれている
  なくてもいいものにこだわる週末を探してやまぬホースラディッシュ
  「勝ち負けの問題じゃない」と諭されぬ問題じゃないなら勝たせてほしい
  死というは日用品の中にありコンビニで買う香典袋
  地ビールの泡(バブル)やさしき秋の夜ひゃくねんたったらだあれもいない

「湿原の時間」
  鶴の名を呼ぶとき鶴のまなざしをしており水辺に暮らせる人は
  ゆうらりと浮かべよカヌー一枚の木の葉のように釧路を下る
  蛇行する川には蛇行の理由あり急げばいいってもんじゃないよと

「資本主義の街角」
  アラスカの氷はじける地下のバーに熱帯魚のごと夜を憩えり

「ぬるきミルク」
  水蜜桃(すいみつ)の汁吸うごとく愛されて前世も我は女と思う
  三四郎その名すずしき若者に会うまでの我、逢いみての我

「ロダンの手より」
  雨だれと海の音とが溶け合いてそのように君を抱く伊豆の宿
  やさしすぎるキスなんかしてくれるからあなたの嘘に気づいてしまう

「トースト」
  トーストを二枚焼こうとして気づく今日から一人ぶんの朝食
  風邪の日は少し無理して「無理をしちゃダメよ」と母に言われてみたい

「晴れ女」
  やさしさを持てあましいる夜の電話ウルトラマンなら星に帰って
  「泣くなよ」と言われて気づく今我が泣いているのは「わたし」のためと
  白和えを作ってあげる約束のこと思い出す分かれたあとで

「スモーキーマウンテン」
  クラクションの音に未明の意識冴えてむくむくとマニラの朝が始まる
  文明とはすなわちゴミの異称にてコーラの缶を投げる青空

「記憶のカーブ」
  冬空の視界にひとつ現れて思考に消えゆく飛行船
  「恋」は「孤悲」だから返事はいらないと思う夜更けのバーボンソーダ
  「幸せになれよ」で終わる懐かしい声を聞きおり留守番電話

「天の鋏」
  椰子の木に風をやらんと葉を切りし天の鋏を見るプーケット

「ラ・マンチャの空」
  オレオという石の倉あり石が木のように老いゆく時間を帯びて
  さようなら(アディオース)不思議の国のラ・マンチャ なんにもなくてなにもかもある

「十七歳――山田かまちへ捧ぐ」
  どうせなら絵になるバカをめざそうぜドンキホーテと水牛が好き
  幻を射止めるために矢を放つ青く乾いている秋の空
  ただ鳥が空を飛ぶようにただぼくは十七歳であることを飛ぶ

「水に書く文字」
  映画ならフラッシュバックで映される君と我とのシーンいくつか
  別れたるのちに覚えしカクテルを選んでおりぬ再会の夜
  花札の絵柄のような春よ来い なんてことない日も悪くない

「カルカッタ」
  カルカッタの闇深かりき匂いたつチューベローズに首くぐらせて
  ガンジスは動詞の川ぞ歯を磨く体を洗う洗濯をする

「溶ける虹」
  この恋を海の青さのせいにして開かれてゆく扉いくつか
  思いきり見つめることの言い訳の小道具となる日もあるカメラ
  椰子の木の影絵を天に映しだし陽はうっとりと落ちてゆくなり
  やがて来るピリオド思い背泳ぎで見送っている夜の飛行機
  くちびるという名の果実 ドリアンを味わうように確かめている
  懐かしい人の名前も陽に灼けてビーチサイドで書いた絵葉書

「チョコレート革命」
  君が手の記憶に残るという肌を一人ハーブの湯に浸しおり
  卓上のすずらんの鉢に水をやれば見せる人なき寂しさ育つ
  この冬はともに眺める人ありて少し大きめのシクラメン買う

「もどり橋まで」
  はじまりも終わりも見えぬ千曲川どこまで続いてゆくかこの恋
  雲厚き小諸の空や捨てきれぬ思い抱えて「もどり橋」まで
  一枚の手漉きの和紙にしたためる藤村のことあなたへのこと
  にごり酒きゃしゃなグラスに満たされて小諸の夜は更けやすき夜
  ひき返すことのできない心もて仰ぐ浅間は決意のかたち

「不倫はアート」
  くもりのち時々晴れの日常にシンビジウムの鉢植え届く
  イタリアンパセリの匂いの口づけを白きワインで洗い流せり
  この部屋に君が確かにいたことのジャイアントコーン食べてしまえり
  もう一歩踏みこめないかという午後に辛きトマトのソース煮詰める

「ファミリーランド」
  あかねさす昼は缶のまま飲むビール一人暮らしは旅にも似るか

「シャネルの泡」
  焼き肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き
  赦されて人は幸せになるものと思わず恋は終身の刑

「ポン・ヌフに風」
  二十代の君を知らねばとりかえすごとく聞きおり留学の日々
  シャンプーを選ぶ横顔見ておればさしこむように「好き」と思えり
  君と見るモローの神話の風景に閉じこめられてしまいたき午後
  「今」だけをたずさえて行く夜の果てにブランクーシの鳥が羽ばたく

きいやま商店のベストアルバムを買いました。

$
0
0
イメージ 1


  晴れた日は「きいやま商店」聞きながらシャツを干すなり海に向かって

これは俵万智の第5歌集『オレがマリオ』(2013)に収められている歌です。沖縄の風景と沖縄の音楽。「きいやま商店」の音楽が聴きたくて、ベストアルバム“きいやま商店”(2013.5.29)を買いました。
“きいやま商店”の収録曲は以下の通りです。
  1 GO HOME
  2 頑張れ!スミオおじぃ
  3 沖縄ロックンロール
  4 バッペータ!!
  5 土曜日のそば
  6 じんがねーらん
  7 ゆーしったい(2012 Live ver.)
  8 さよならの夏
  9 メイキング of 頑張れ!スミオおじぃ(ボーナストラック)

【きいやま商店】(きいやま商店OFFICIAL WEB SITEより、一部改編)
◆石垣島出身の従兄弟・兄弟で結成されたエンタメユニット
◆ユニット名は、3人のおばあちゃんが石垣島で営むお店の名前から命名。
◆2011年7月から3ヵ月に亘り実施した沖縄本島合宿が話題となり、只今人気急上昇!
◆沖縄を中心に全国を飛び回り精力的にライブをこなす傍ら、レコーディングを敢行し、これまでにアルバム4枚を全国リリース。
◆個々が作詞作曲もこなし、生み出される楽曲は、身内ネタ満載の愉快なコミックソングを始め、バラードからアッパーチューンまでバラエティに富み、老若男女問わず幅広い世代に支持され多くのファンを魅了。
◆3人のパワー溢れるステージパフォーマンスと爆笑トークは必見!!目指すはドリフターズ、夢は紅白歌合戦出場!
◆現在オンエア中の県内大手企業CMでは、本人たちも登場し強いインパクトを与え大きな反響を呼んでいる。
◆今年3月には沖縄県警より万引き防止PR大使に任命されるなど次々と大役に抜擢。また新石垣空港開港PRプロジェクトでは、石垣島の大先輩BEGINとコラボしPRソング「おかえり南(ぱい)ぬ島」を完成。
◆沖縄から全国へ向けて、きいやま商店の奇跡の快進撃はまだまだ続く!!

庭の西洋シャクナゲが満開です。

$
0
0
庭の西洋シャクナゲが満開です。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

今日のドライブミュージック~“きいやま商店”

$
0
0
イメージ 1

石垣島出身の従兄弟・兄弟3人のユニット《きいやま商店》を聴くきっかけは、俵万智の第5歌集『オレがマリオ』(2013)収録の次の歌でした。
   晴れた日は「きいやま商店」聞きながらシャツを干すなり海に向かって

《きいやま商店》は沖縄音楽をベースに、レゲエやフォーク、ロック、ソウル等、様々なジャンルの音楽の要素を取り入れています。その多様性が好きですが、沖縄方言や家族のきずなが感じられる歌詞はもっと魅力的だと思います。
昨日、今日とベストアルバム“きいやま商店”(2013)を聴いて思ったのは、「8曲じゃ、足りない」ってことです。
8曲全部いいと思いますが、特に‘GO HOME’‘土曜日のそば’‘じんがねーらん’は大好きです。‘土曜日のそば’の「大きな街でくじけてばかり 僕らは何処へ行きたかったんだろう」なんてフレーズを聴くと、泣きそうになります。
もっと聴いてみようと思い、3rdアルバム“ドゥマンギテ”(2012)と4thアルバム“ダックァーセ”(2013)を注文しました。
ところで、『オレがマリオ』の中に‘じんがねーらん’からとった歌があったことに気づきました。
   楽しげに鈴鳴るごとき響きかな「じんがねーらん」は銭がないこと

“きいやま商店”収録曲
 1 GO HOME/ 2 頑張れ!スミオおじぃ/ 3 沖縄ロックンロール/ 4 バッペータ!!/ 5 土曜日のそば/ 6 じんがねーらん/ 7 ゆーしったい(2012 Live ver.)/ 8 さよならの夏/ 9 メイキング of 頑張れ!スミオおじぃ(ボーナストラック)

穂村弘『ラインマーカーズ The Best of Homura Hiroshi』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

穂村弘の、音楽でいうとベスト盤のような歌集『ラインマーカーズ The Best of Homura Hiroshi』(2003)を読みました。以下、いいなと思った歌(=くり返し読んでみたいと思った歌)を引用します。


  「酔ってるの?あたしが誰かわかってる?」「ブーフーウーのウーじゃないかな」
  許せない自分に気づく手に受けたリキッドソープのうすみどりみて
  ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は
  ハーブティーにハーブ煮えつつ春の夜の嘘つきはどらえもんのはじまり
  「前世は鹿です」なんて嘘をためらわぬおまえと踊ってみたい

  愚かなかみなりみたいに愛してやるよジンジャエールに痺れた舌で
  「さかさまに電池を入れられた玩具(おもちゃ)の汽車みたいにおとなしいのね」
  春を病み笛で呼びだすマグマ大使に「葛湯つくって」
  人はこんなに途方に暮れてよいものだろうか シャンパン色の熊
  「自転車のサドルを高く上げるのが夏をむかえる準備のすべて」

  罪の定義は任せるよセメダインの香に包まれし模型帆船
  積乱と呼ばれし雲よ 錆色のくさり離してブランコに立つ
  真夜中の大観覧車にめざめればいましも月にせまる頂点
  秋になれば秋が好きよと爪先でしずかにト音記号を描く
  くちうつしのホールズ光る地下鉄の十色使いの路線図の前

  雨の中でシーソーに乗ろう把手まであおく塗られたあのシーソーに
  「許さない」と瞳(め)が笑ってるその前にゆれながら運ばれてくるゼリー
  「鮫はオルガンの音が好きなの知っていた?」五時間泣いた後におまえは
  査定0の車に乗って海へゆく誘拐犯と少女のように
  抱きたいといえば笑うかはつなつの光に洗われるラムネ玉

  ガードレール跨いだままのくちづけは星が瞬くすきを狙って
  キスに眼を閉じないなんてまさかおまえ天使に魂を売ったのか?
  夜のあちこちでTAXIがドア開く飛び発つかぶと虫の真似して
  水銀灯ひとつひとつに一羽づつ鳥が眠っている夜明け前
  風の交叉点すれ違うとき心臓に全治二秒の手傷を負えり

  「フレミングの左手の法則憶えてる?」「キスする前にまず手を握れ」
  「人類の恋愛史上かつてないほどダーティーな反則じゃない?」
  飛ばされて帽子は海へ 今朝はもうおまえの心などみたくない
  忘れたいことを忘れろアルファベットクッキー池のアヒルに投げて
  眩しいと云ってめざめる者の眼を掌で覆うときはじまる今日よ

  惑星別重力一覧眺めつつ「このごろあなたのゆめばかりみる」
  文字盤に輝く WATER RESISTANT SHOCK RESISTANT LOVE RESISTANT
  超長期天気予報によれば我が一億年後の誕生日 曇り
  このあろはしゃつきれいねとその昔ファーブルの瞳(め)で告げたるひとよ
  瓦斯タンクにのぼってみたい、と囁かれ、ぼくらはこんなにも、風のなか

  恋人のあくび涙のうつくしいうつくしい夜は朝は巡りぬ
  本当のおかっぱにって云ったのに、意気地なしの床屋め
  はい、と頷いて、しばらく考える、イエーイの方がよかったかしら
  蛸といえば吸盤、冬といえば雪、夜の散歩といえば私たち。
  もうずいぶんながいあいだ生きてるの、ばかにしないでくれます。ぷん

  時間望遠鏡を覗けば抱きあって目を閉じているふたりがみえる
  それはそれは愛しあってた脳たちとラベルに書いて飾って欲しい
  「美」が虫にみえるのことをユミちゃんとミナコの前でいってはだめね
  外からはぜんぜんわからないでしょう こんなに舌を火傷している
  恋びとの腋剃りあげて口づける夜明けのなかに夏がきている

  ピアノの調律師が来たよ、と云いあってシーツのなかで息をころせり


きいやま商店の“ドゥマンギテ”と“ダックァーセ!”を買いました。

$
0
0
今日、きいやま商店の3rdアルバム“ドゥマンギテ”(2012)と4thアルバム“ダックァーセ!”(2013)を買いました。
“ドゥマンギテ”は‘行ってくるよ’のPVがよかったから。“ダックァーセ!”は俵万智作詞の‘がんば’を聴きたかったから。

イメージ 1
ドゥマンギテ
  1 きいやま商店知ってるかい?
  2 ドゥマンギテ
  3 行ってくるよ
  4 永遠の高校球児
  5 八重山アイランドワルツ
  6 Everybody ワン・ツー
  7 足りない日々でも…
  8 ドゥミンガセ!
  9 また明日
  10 星を数えているうちに
  11 ゆーしったい(Live ver.)

イメージ 2
ダックァーセ!
  1 あがやファーナ
  2 カチャーシ☆ブギ
  3 ダックァーセ!feat.GIPPER
  4 がんば
  5 頼れる男
  6 この街の空に
  7 まるまんでぃ
  8 ハンジてた!
  9 みんなでさぁタイム
  10 幸せ近くにありました
  11 おかえり南ぬ島
  12 ファーヒーのうた

今日のドライブミュージック~きいやま商店“ドゥマンギテ”

$
0
0
イメージ 1

今日は仕事の行き帰りに、きいやま商店の3rdアルバム“ドゥマンギテ”(2012.8.15)を聴きました。
きいやま商店は沖縄音楽をベースに様々なジャンルの音楽を取り入れていますが、このアルバムのタイトル曲はラテンのリズムがとても心地よい作品です。でも、このアルバム収録曲中どの曲が一番好きかと聞かれれば、迷わず‘行ってくるよ’と答えるでしょう。

◆収録曲については、きいやま商店本人による解説を引用します。(旧「きいやま商店 OFFICIAL WEB SITE」より、一部改編)
1 きいやま商店知ってるかい?
 昭和のアイドルチックに仕上げました。パーカションと管楽器がかなりいい味出してます!
2 ドゥマンギテ
 このアルバムのタイトルにもなっています。ラテンのリズムで、聴くと体が勝手に踊ってしまうほど凄いサウンドに仕上がりました! ドゥマンギテとは、方言で「驚いて」という意味ですが、タイトル同様驚いてしまうくらい良い作品です!
3 行ってくるよ
 沖縄テレビのドラマ「オバー自慢の爆弾鍋」のエンディングテーマにも使われたバラード曲です! 新しい楽器、サンレレの心地よい音色と泣きのスライドギターが、胸にグッと入ってきます。台湾公演では、1番評判が良かった曲です。
4 永遠の高校球児
 2ndアルバムに収録の「沖縄ロックンロール」に続き、ローリー・クックさん(THE WALTZ)のカバー曲です! ローリーさんらしいロックサウンドに仕上がったこの作品は、沖縄の興南高校が全国高校野球で春夏連覇を果たした時に書いた曲だそうです。沖縄県民が長らく待っていた、優勝までの歴史を歌詞で感じられると思います。
5 八重山アイランドワルツ
 ワルツのリズムがとても心地よく、八重山の情景が浮かんでくるようなゆったりと聴ける曲です。子供達の歌声がとても印象的。そしてなんと!この曲は、歌人の俵万智さんによる作詞、元ザ・コブラツイスターズの川畑アキラさんによる作曲という豪華コンビの作品です!
6 Everybody ワン・ツー
 スカのリズムで夏にピッタリのアゲ★アゲソングです! ライブではお馴染みの「きいやま乾杯!」も歌詞に出てきて思わずビールが飲みたくなります。八重山民謡「赤馬節」もさり気なく入っています。
7 足りない日々でも…
 少しパンクなミディアムテンポの曲です! 前向きな歌詞とガンガン押していくようなギターとコーラスが聴きどころです。
8 ドゥミンガセ!
 きいやま商店ならではのネタソング! 前作の「バッペータ!」「頑張れ!スミオおじぃ」のように愛されたい作品です。軽快なリズムでコントから入る曲なのでじっくり聴いて欲しいです!
9 また明日
 僕らの母校「登野城小学校」が創立130周年を迎えた記念に、曲をお願いされて書き下ろした曲です。ピアノとストリングスだけでしっとりと仕上げました。卒業ソングとして歌ってもらえたら嬉しいです。現在、登野城小学校の体育館には、子供達が一字一句彫り上げ完成した木彫りの歌詞が飾られています。
10 星を数えているうちに
 このアルバム最後に相応しい作品です! 僕たちが大好きなTHE BOOMのカバー曲で、アレンジはDJ SASAさんが手掛けてくれました! SKA LOVERのサウンドで石垣島の夜空が浮かんできます!
≪Bonus Track≫ ゆーしったい(Live ver.)
 きいやま商店お馴染みのこの曲! 1stアルバムにも収録されてますが、今回はフルバンドでの「ゆーしったい」です! 常に進化していく「ゆーしったい」は今後も楽しみです。


◆このアルバムの5曲目‘八重山アイランドワルツ’は、歌人・俵万智の作詞です。紙ジャケを開くとそこに俵万智によるアルバムと「きいやま商店」の紹介がありました。以下に全文を引用します。

 石垣島のお祭りで、息子と私は「きいやま商店」に出会った。親しみやすいメロディに、まっすぐな歌詞。初めて聴く歌ばかりなのに、懐かしいと思えるほど心に沁みてきた。いつのまにか私は立ち上がり、小学生の息子は最前列に飛び出していった。
 弾けるパフォーマンス、そして笑いのセンスたっぷりのトーク。彼らの魅力は、なんといってもライブにあると思うのだけれど、そのライブの中で育てられてきた楽曲が、完成形としてこのCDには詰まっている。
 ほぼ八重山方言だけで書かれた「ドゥマンギテ」。初演のときには、まだサビの部分だけだった。「Everybody ワン・ツー」の中の「いー、いっいっいー!」は、笑顔になれる「きいやま乾杯」としてライブではおなじみのもの。「行ってくるよ」は、このユニットで全国を飛び回るようになったからこそ生まれた名曲だろう。サンレレという新しい楽器が使われている。
 少年の心が息づく「また明日」は、三人の母校である登野城小学校の百三十周年を記念して作られた。子どもたちが歌うのを聴いたこともあるが、まさに彼らの心の歌になっていた。卒業ソングとして、多くの学校で歌われてほしい。「ゆーしったい」は、ライブの定番で、年々変化というか進歩してきている。今後も目が離せない一曲だ。自己紹介ソング「きいやま商店知ってるかい?」は、ファーストアルバムの「バッペータ!」、セカンドアルバムの「きいやま商店のテーマ」に続くもの。この歌も、さらなる成長の予感がする。「足りない日々でも…」は、初期から一貫している「生きることへの応援歌」。いきなり人気者になったわけではない彼らだからこそのメッセージだ。

 三人は、福岡と東京を拠点に、それぞれ別のバンドを長く続けてきた。しかし、祖父から数えて長男の長男の長男であるであるリョーサは、仏壇を守るため、島に帰らねばならない。数年前、ついに帰島の決心をしたとき、最後の思い出にと、いとこ兄弟、気心のしれた三人が集まって一度だけのライブをした。それが「きいやま商店」だ。評判が評判をよび、ライブは最後の思い出ではなく、最初のスタートとなった。
 1+1+1が、3どころか10にも100にもなっているのが、三人の「今」ではないかと思う。ご親族のみなさまにおかれましては、仏壇も気になるところでしょうが、「きいやま商店」は、歌でご先祖に恩返しをしているのだと思ってほしい。石垣島という故郷で過ごした確かな時間。それが彼らの音楽を、明るく力強く奥行きのあるものにしているのだから。島に住んで二年にもならない私でさえ、豊かな自然と温かな人のつながりと、音楽のある日常を実感している。その思いが「八重山アイランドワルツ」の歌詞になった。
 夢を聞かれて「紅白出場!」と答える三人。そこには、じいちゃん、ばあちゃん、とうちゃん、かあちゃん、そして先祖を喜ばせてやりたいという優しい気持ちが、にじみ出ている。「目指すはドリフ!」とも言って笑いをとっているが、「ドゥミンガセ!」を聴いたとき、彼らは本気だなと思った。
  晴れた日は「きいやま商店」聞きながら
  シャツを干すなり海に向かって

今日のドライブミュージック~きいやま商店“ダックァーセ!”

$
0
0
イメージ 1

今日の仕事の行き帰り、きいやま商店の4thアルバム“ダックァーセ!”(2013.8.7)を聴きました。
アルバム内容については、きいやま商店のオフィシャルウエブサイトから引用しました(一部改編)。どの曲もいいなと思いましたが、俵万智作詞の‘がんば’と崎枝亮作(長男の長男)作詞・作曲の‘幸せ近くにありました’は心に染みました。

◆4枚目となる今作は数々のヒット曲を生んだイクマあきら氏をプロデューサーに迎えて新たな音作りに挑戦! ポップでメロウなダンスビートに今回も石垣島の方言が上手くハマったインパクト大のタイトルチューン「ダックァーセ!」は、彼らにとって言わば冒険の1曲。ヒップホップミュージシャン“GIPPER”へフィーチャリングを依頼し、これまでにない大人のエッセンスを盛り込んだこの夏一押しのキラーチューンが完成!
◆その他、サマフェスにもってこいのアゲアゲソング「あがやファーナ」、歌人・俵万智が作詞を手掛けた切なく泣けるLOVE SONG「がんば」、琉球サウンドをふんだんに取り入れた「カチャーシー☆ブギ」等、バラエティに富んだ10曲がこの1枚に。
◆Bonus Trackには、ファン待望の新石垣空港PRソング「おかえり南(ぱい)ぬ島」、さらに沖縄ファミリーマートのCMでお馴染みの「ファーヒーのうた」2曲を収録。 聴いて損はしません!得します! 沖縄で今一番ノリにノッてる彼らの魅力が爆発した渾身の一作です!!

【収録曲】
 1 あがやファーナ
 2 カチャーシ☆ブギ  ※NHK「みんなのうた」2013年8月9月放送
 3 ダックァーセ!feat.GIPPER
 4 がんば
 5 頼れる男
 6 この街の空に
 7 まるまんでぃ
 8 ハンジてた!
 9 みんなでさぁタイム  ※NHK沖縄「HOT eye~GO!GO!さぁたぁ~」テーマソング
 10 幸せ近くにありました
 11 おかえり南ぬ島  ※新石垣空港PRソング
 12 ファーヒーのうた  ※沖縄ファミリーマート“ファミカフェ”CMソング


       がんば

     いちばん行きたいところは どこって聞いたら
     「あなたのところ」って言ってくれたね
     ぼくはぼくの夢を追いかけて
     それが きみの夢でもあると信じてた
     
     結婚するって聞いたときより
     ママになったって知ったとき
     なんでかな 空の青がすこし滲んで見えた
     あぁ今でもぼくを支えてくれるのは
     きみが言ってくれた言葉
     おはようのかわりみたいに
     がんば がんば がんば…

     いちばん大切なものは なにって聞いたら
     「あなたの笑顔」って言ってくれたね
     ぼくはぼくの歌を歌いたくて
     それが きみの歌でもあると信じてた
     
     結婚するって聞いたときより
     ママになったって知ったとき
     なんでかな こんな僕が花を贈りたかった
     あぁ今でもぼくを支えてくれるのは
     きみが言ってくれた言葉
     おはようのかわりみたいに
     がんば がんば がんば…
     
     いくつもの季節のなかで
     何が 変わっていったんだろう
     ふたり歩いた あの海はずっと
     ずっとそのままなのに
     
     あぁ今でもぼくを支えてくれるのは
     きみが言ってくれた言葉
     おはようのかわりみたいに
     がんば がんば がんば…     
     
     あぁ明日もぼくを支えてくれるのは
     きみが言ってくれた言葉
     元気になれるおまじない
     がんば がんば がんば…
     
     おはようのかわりみたいに
     がんば がんば がんば…



       幸せ近くにありました

     遠くの山を観ていたら
     綺麗な花を見逃してた
     星屑数えて歩いたら
     見えない小石につまずいた
     
     幸せ探しに旅に出る
     結局なんにも見つからず
     足を止めて目を閉じてみたら
     意外と近くにありました
     
     自転車こいで急いだら
     必ず信号に捕まって
     自転車壊れて歩いたら
     いつもの道が綺麗だった
     
     昔の写真が出てきました
     家族4人の記念写真
     弟を抱いてる父ちゃんと
     僕の手を握る母ちゃんと
     
     遠くの山を観ていたら
     綺麗な花を見逃してた
     星屑数えて歩いたら
     見えない小石につまずいた
     
     出会いと別れを繰り返し
     遠回りして来たけれど
     貴方の笑顔がみれた時
     幸せ近くにありました
     
     幸せ近くにありました

『さんぽで感じる村上春樹』を買いました。

$
0
0
イメージ 1

昨日、ナカムラクニオ・道前宏子『さんぽで感じる村上春樹』(2014.5.8)を買いました。久々に村上春樹の長編小説を読もうと思いましたが、何を読むか迷ったので、この本をヒントに作品を選ぶつもりです。
この本は、『風の歌を聴け』(1979)から『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(2013)に至る村上春樹の長編小説全13作品について、それぞれの舞台となった場所を写真や地図等を使って解説しています。
著者はこの「足で読む文学ガイド」を持って、作品の舞台となった場所を訪ねることを勧めていますが、この本の写真や地図を見ながら読むだけでも、これまでとは違った味わい方ができそうな気がします。

ウツギとバイカウツギ

$
0
0
今日、仕事帰りに近所でウツギとバイカウツギを見つけました。もうすぐ日没だったので、急いで家からカメラを持ってきて撮影しました。富士フイルムX-E1用マクロレンズでの初撮影でしたが、思うような写真は撮れませんでした。

イメージ 1
ウツギ

イメージ 2
ウツギ

イメージ 3
バイカウツギ

イメージ 4
塀の外からバイカウツギを撮っていたら不審者と思われたようで、家の方が出てきました。すぐに僕だとわかってくれ、この花の話を聞くことができました。帰る時、一枝切って分けてくれました。

池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

4月末、元プロ野球選手で野球解説者の工藤公康氏の講演を聴く機会がありました。西武時代の経験談など、興味深い話も多く、最後まで飽きることはありませんでした。ただし、もう少し話の展開方法を工夫すれば、もっとわかりやすくておもしろい講演になったと思います。
講演の最後に、今度の日曜日から始まるTBSテレビのドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」に息子がピッチャー役で出演するのでぜひ見てほしいという話がありました。

ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」を「半沢直樹」の二番煎じくらいにしか思っていなかったので見ないつもりでしたが、工藤氏の「息子が出演」という言葉に惹かれて見始めました。このドラマを見てすぐに、工藤氏の息子が昨年のNHK大河ドラマ「八重の桜」で主人公の弟・山本三郎を演じていた俳優だということがわかりました。
毎週このドラマを見ているうちに話の先が知りたくなり、原作の池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』(2012)を読みました。で、この原作の感想ですが、「ドラマの方がおもしろい」というのが正直なところです。ドラマを見る前に読んでいれば感想は違ったかもしれませんが。

ようこそ!

$
0
0

Welcome to my photo diary


イメージ 1
庭のカシワバアジサイが咲きました。(5月31日)

日々の仕事と生活に忙殺され、時間があっという間に過ぎていきます。いつも先のことばかり考えて「いま」を大切にしていないような気がします。日常の出来事を出会った人やモノの写真で記録し、一日一日に異なった意味をもたせていきたいと思います。(2006年5月22日)‥‥‥と言って始めたブログですが、最近は好きな音楽や小説、日々の感想などが中心になっています。

左のINDEXか、下の「最新の画像」から中にお入りください。

庭のカシワバアジサイが咲きました。

$
0
0
庭のカシワバアジサイが咲きました。(富士フイルムX-E1で撮影)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

俵万智『あなたと読む恋の歌百首』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

今日、俵万智の『あなたと読む恋の歌百首』を読み終えました。
 百人の歌人、百首の歌、百通りの恋。それはもう「恋」という一つの言葉ではくくりきれないほど多様なものだけれど、やっぱり「恋」としか言いようがない人の心のありようだ、とも思う。(「文庫版のためのあとがき」より)
俵万智が選んだ100人の歌人の100首の恋の歌。見開き2ページごとに歌1首と彼女の解説が載っています。さまざまな恋愛があり、なかなかの感じです。以下、気になった歌を引用します。


   きみが歌うクロッカスの歌も新しき家具の一つに数えむとする   寺山修司
   いつかふたりになるためのひとりやがてひとりになるためのふたり   浅井和代
   われらかつて魚(うを)なりし頃かたらひし藻の蔭に似るゆふぐれ来たる   水原紫苑
   たとふれば心は君に寄りながらわらはは西へでは左様なら   紀野 恵
   月面に脚が降り立つそのときもわれらは愛し愛されたきを   村木道彦

   わがおもふをとめこよひは遠くゐて人とあひ寝るさ夜ふけにけり   岡野弘彦
   観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)   栗木京子
   あの夏の数かぎりなきそしてまたたつた一つの表情をせよ   小野茂樹
   トホホホホとはわれの口癖 情けなや惚れていしゆえ別れてしまえり   晋樹隆彦
   かの時に言ひそびれたる/大切の言葉は今も/胸にのこれど   石川啄木

   やがて死が堰き隔てむに忘失の刻(とき)あり人は生きて別るる   稲葉京子
   月に立つ君のそびらのひとつほくろ告げざれば永久(とは)にわれのみのもの   青井 史
   謝られ満たされてしまふまた続けるしかなくなつてしまふ   辰巳泰子
   たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか   河野裕子
   約束の果されぬ故につながれる君との距離をいつくしみをり   辻 敦子

   体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ   穂村 弘
   せつなさと淋しさの違い問うきみに口づけをせり これはせつなさ   田中章義
   君かへす朝の舗石(しきいし)さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ   北原白秋
   待つといふ苦しきことを知らぬ身となりたる今日のあはれなるかな   原 阿佐緒
   相触れて帰りきたりし日のまひる天の怒りの春雷ふるふ   川田 順

   息あつくわれをまく腕耐へてきしかなしみをこそ抱(いだ)かれたきを   沢口芙美
   暖かき春の河原の石しきて背中あはせに君と語りぬ   馬場あき子
   別れむとする悲しみにつながれてあへばかはゆしすてもかねたる   前田夕暮
   唇をよせて言葉を放てどもわたしとあなたはわたしとあなた   阿木津 英
   肌の内に白鳥を飼うこの人は押さえられしかしおりおり羽ぶく   佐佐木幸綱

   君に逢ひ得む唯それだけの希(ねが)ひ抱き縁うすき人の葬送にゆく   辻下淑子
   会ひすぎるほど会ひしかどしだいしだいに会はずなりいまはまつたく会はず   安立スハル
   象(かたち)のみ筑紫の国をさまよひぬ心は君に置きて来ぬれば   吉井 勇
   愛うすくなりつつ旅をつづけ来て支線分るる駅に別れき   高嶋健一
   モジリァニの絵の中の女が語りかく秋について愛についてアンニュイについて   築地正子

   タッチアップなど分かっているのか神宮で原を観ている君のまばたき   黒岩剛仁
   あやまてる愛などありや冬の夜に白く濁れるオリーブの油   黒田淑子
   一生の暗きおもひとするなかれわが面の下にひらくくちびる   篠 弘
   ギリシャ悲劇観てゐる君の横がほに舞台の淡きひかり来てをり   高野公彦

ようこそ!

$
0
0

Welcome to my photo diary


イメージ 1
庭のナツツバキが咲き始めました。(6月14日)

日々の仕事と生活に忙殺され、時間があっという間に過ぎていきます。いつも先のことばかり考えて「いま」を大切にしていないような気がします。日常の出来事を出会った人やモノの写真で記録し、一日一日に異なった意味をもたせていきたいと思います。(2006年5月22日)‥‥‥と言って始めたブログですが、最近は好きな音楽や小説、日々の感想などが中心になっています。

左のINDEXか、下の「最新の画像」から中にお入りください。

ナツツバキが咲き始めました。

$
0
0
庭のナツツバキが咲き始めました。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

『寺山修司全歌集』を読みました。

$
0
0
イメージ 1

先日、俵万智の『あなたと読む恋の歌百首』を読み、寺山修司の「きみが歌うクロッカスの歌も新しき家具の一つに数えむとする」という歌に出会ったので、彼の歌集を読むことにしました。
『寺山修司全歌集』は、「田園に死す」「初期歌篇」「空には本」「血と麦」「未刊歌集 テーブルの上の荒野」という構成になっています。代表歌集「田園に死す」はシュール過ぎて共感を覚えませんでした。作家の背景やこの作品の意図を理解してから読むべきだったと思います。
以下、気になった歌を引用しました。


「田園に死す」(1964年)
  われ在りと思ふはさむき橋桁に濁流の音うちあたるたび

「初期歌篇」(1957年以前 高校生時代)
  吊されて玉葱芽ぐむ納屋ふかくツルゲエネフをはじめて読みき
  夏帽のへこみやすきを膝にのせてわが放浪はバスになじみき
  ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし
  ふるさとにわれを拒まんものなきはむしろさみしく桜の実照る
  傷つきてわれらの夏も過ぎゆけり帆はかがやきていま樹間過ぐ

  日あたりて雲雀の巣藁こぼれおり駈けぬけ過ぎしわが少年期
  わが夏をあこがれのみが駈け去れり麦藁帽子被りて眠る
  亡き父にかくて似てゆくわれならんか燕来る日も髭剃りながら
  少年のわが夏逝けりあこがれしゆえに怖れし海を見ぬまに
  遠き帆とわれとつなぎて吹く風に孤りを誇りいし少年時

  かなかなの空の祖国のため死にし友継ぐべしやわれらの明日は
  わが内にわれにひとりの街があり夏蝶ひとつ忘られ翔(か)くる
  君のため一つの声とわれならん失いし日を歌わんために

「空には本」(1958年)
  一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき
  言い負けて風の又三郎たらん希いをもてり海青き日は
  北へはしる鉄路に立てば胸いづるトロイカもすぐわれを捨てゆく
  赤き肉吊せし冬のガラス戸に葬列の一人としてわれうつる
  胸の上這わしむ蟹のざらざらに目をつむりおり愛に渇けば

  かわきたる田螺(たにし)蹴とばしゆく人たち愚痴を主張になし得ぬままに
  うしろ手で扉をしめながら大いなる嚔(くさめ)一つしぬ言い負け来しか
  町の空つらぬき天の川太し名もなき怒りいかにうたえど
  群衆のなかに故郷を捨ててきしわれを夕陽のさす壁が待つ
  火を焚きてわが怒りをばなぐさめぬ大地を鳥の影過ぎてゆき

  テーブルの金魚しずかに退るなり女を抱きてきてすぐ渇く
  わが内の少年かえらざる夜を秋菜煮ており頬をよごして
  マッチ擦るつかのま海に霧ふかし見捨つるほどの祖国はありや
  群衆のなかに昨日を失いし青年が夜の蟻を見ており
  外套のままかがまりて浜の焚火見ており彼も遁れてきしか

「血と麦」(1961年)
  さらば夏の光よ、祖国朝鮮よ、屋根にのぼりても海見えず
  ここをのがれてどこへゆかんか夜の鉄路血管のごとく熱き一刻
  壁越しのブルースは訛りつよけれど洗面器に湯をそそぎつつ和す
  トラックの運転手が去り猫が去り日なたにドラム罐残されたり
  欲望は地下鉄音とともにわが血をつらぬきてすぐ醒むるのみ

  大声で叫ぶ名が欲し地下鉄の壁に触れきしシャツ汚れつつ
  雷鳴に白シャツの胸ひろげ浴(あ)ぶ無瑕(むきず)の愛をみしろ恥じつつ
  トラクターに絡む雑草きみのため土地欲し歩幅十歩たりとも
  センチメンタル・ジャニイと言わん雨けむる小麦畑におのれ瀆れて
  血と麦がわれらの理由工場にて負いたる傷を野に癒しつつ

  すでに亡き父への葉書一枚もち冬田を越えて来し郵便夫
  ひわれたる冬田見て過ぐ長男として血のほかに何遺されし
  きみが歌うクロッカスの歌も新しき家具の一つに数えんとする
  歌ひとつ覚えるたびに星ひとつ熟れて灯れるわが空をもつ
  見えぬ海かたみの記憶浸しゆく夜は抱かれいて遙かなり

  許されて一日海を想うことも不貞ならんや食卓の前
  一本の樹を世界としそのなかへきみと腕組みゆかんか 夜は
  空をはみだしたるもの映す寝台の下の洗面器の天の川
  夕焼の空に言葉を探すよりきみに帰らん工場沿いに
  悲しみは一つの果実てのひらの上に熟れつつ手渡しもせず

  目の前にありて遙かなレモン一つわれも娶らん日を怖るなり
  わが撃ちし鳥は拾わで帰るなりもはや飛ばざるものは妬まぬ
  愛されているうなじ見せ薔薇を剪るこの安らぎをふいに蔑む
  その中に一つの声を聞きわけおり夾竹桃はしずかに暗し
  野茨にて傷つきし指口に吸い遠き火山のことを告げにき

「未刊歌集 テーブルの上の荒野」(1962年)
  女優にもなれざりしかば冬沼にかもめ撃たるる音聴きてをり
  テーブルの上の荒野をさむざむと見下(みおろ)すのみの劇の再会
  古着屋の古着のなかに失踪しさよなら三角また来て四角
  哄笑の顔を鏡にふと見つむわが去りしあとも笑ひのこらむ
  終電車がわれのブルース湯にひたす腿がしだいに熱くなる愛



寺山修司
 1935年、青森県生まれ。早稲田大学在学中に「チェホフ祭」で短歌研究新人賞を受賞。『田園に死す』は畢生の代表歌集。また、俳句、詩、エッセイ、評論などでも意欲作を発表。その傍ら、演劇実験室「天井桟敷」を主宰して国内外で活躍。さらには映画を手がけるなど、終生ジャンルを超えて、時代を先取りする表現活動を行った。1983年没。
 主な著書に、『地獄篇』『誰か故郷を想はざる』『幸福論』『書を捨てよ町へ出よう』など多数。『寺山修司著作集 全五巻』もある。(巻末解説)
Viewing all 681 articles
Browse latest View live