昨夜、佐藤賢一の『小説フランス革命10 ジロンド派の興亡』を読み終えました。
この本の巻頭や巻末には前巻までのあらすじや関連地図、主要登場人物一覧、関連年表があり、読者にとってはたいへんありがたい配慮だと思います。以下、第10巻に該当する部分を関連年表から引用しました。(一部改編)
この本の巻頭や巻末には前巻までのあらすじや関連地図、主要登場人物一覧、関連年表があり、読者にとってはたいへんありがたい配慮だと思います。以下、第10巻に該当する部分を関連年表から引用しました。(一部改編)
1792年 1月24日 立法議会が全国5万人規模の徴兵を決定 3月 3日 エタンプで物価高騰の抑制を求めて庶民が市長を殺害(エタンプ事件) 3月23日 ロランが内務大臣に任命され、ジロンド派内閣成立 3月25日 フランスがオーストリアに最後通牒を出す 4月20日 オーストリアに宣戦布告 ――フランス軍、緒戦に敗退―― 6月13日 ジロンド派の閣僚が解任される 6月20日 パリの民衆がテュイルリ宮へ押しかけ国王に抗議、しかし蜂起は不発に終わる
◆フランス革命をその始まりから終わりまで描こうと考えた時、作家は誰を主人公にするか大いに迷ったことでしょう。この革命には「主役」から「端役」まで数多くの人々が登場しますが、誰の視点でこの壮大なドラマを描くかは大きな課題です。ある時点で革命の「主役」になったとしても、ほとんどの場合その人物は革命の途中で死んでしまいますから。
◆作家は主人公を一人にするのではなく、革命の各段階の「主役」たちの目を通してこの革命を描いています。この手法だと革命に関わる事件を満遍なくカバーすることはできますが、章ごとに「主役」が入れ替わるので、登場人物へのシンパシーが感じにくいように思います。
以下は第10巻の章ごとの「主役」たちです。
1~ 6 ロラン夫人 7~ 9 デムーラン 10~11 ルイ16世
12~13 ロラン夫人 14~17 ロベスピエール
18~21 ロラン夫人 22~23 ルイ16世
24~25 ロラン夫人 26~28 デムーラン 29~34 ルイ16世
ちなみに、この4人の「主役」たちは革命の過程で全員処刑されています。( )内は死亡年月日。
ルイ16世(1793.1.21) ロラン夫人(1793.11.8) デムーラン(1794.4.5)
ロベスピエール(1794.7.28)
以下は第10巻の章ごとの「主役」たちです。
1~ 6 ロラン夫人 7~ 9 デムーラン 10~11 ルイ16世
12~13 ロラン夫人 14~17 ロベスピエール
18~21 ロラン夫人 22~23 ルイ16世
24~25 ロラン夫人 26~28 デムーラン 29~34 ルイ16世
ちなみに、この4人の「主役」たちは革命の過程で全員処刑されています。( )内は死亡年月日。
ルイ16世(1793.1.21) ロラン夫人(1793.11.8) デムーラン(1794.4.5)
ロベスピエール(1794.7.28)
◆正直に言って、この第10巻は退屈でした。でも、革命もクライマックスに近づいてきたので、続けて読んでみようと思います。