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中村文則『去年の冬、きみと別れ』を読みました。

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今日、中村文則の『去年の冬、きみと別れ』(2013)を読みました。
この作品の内容等については以下の通りです。
愛を貫くには、こうするしかなかったのか?

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか? それは本当に殺人だったのか? 何かを隠し続ける被告、男の人生を破滅に導いてしまう被告の姉、大切な誰かを失くした人たちが群がる人形師。それぞれの狂気が暴走し、真相は迷宮入りするかに思われた。だが――。(幻冬舎HPより)

◆まず、二人の女性を殺害したとして一審で死刑判決を受けた木原坂雄大と、彼の事件を本にしようとしているライターの「僕」が登場します。やがて事件の真相は明らかになりますが、なんか後出しじゃんけんされたみたいな気分。「去年の冬、きみと別れ」た人物がこの作品のキーパーソンです。
◆芥川龍之介の「地獄変」がモチーフとして使われています。2月に読んだばかりだったので、とてもわかりやすかった。
◆中村文則の作品を読むのはこれで12作目です。どの作品の登場人物も心に闇を抱えており、僕としてはなかなか共感しにくい人物ばかりです。最初に読んだ「何もかも憂鬱な夜に」を越える作品に出会えないのが残念です。

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