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みうらじゅん『ぐっとくる! 仏像』を購入しました。

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先日購入した『ぐっとくる! 仏像』(構成・編:みうらじゅん、写真:帆足てるたか)を眺めています。
この本について、みうらじゅん氏による巻頭の口上(「はじめに」)を引用します。この本の内容がよく理解できます。

全て、仏像をぐっと感じるため

 幼い頃から仏像を見続けてきて、感想は何も変わらない。ぐっとくるのである。
「どこが?」とか、「何が?」とか、聞かれても明確な答はない。ただ、ぐっとくるとしか言い様がないのだ。
 仏像と大きく言ってもその中には古代インドの神様や日本の神様(本地垂迹)も含まれる。要するに仏教の真理を貫き、それを守護するために集合したスーパーヒーロー戦隊なのである。ぐっとこないわけがない。
 敵は誰か? それは人間が生み出す三大怪獣(貧とん・瞋じん・痴ち)だ。奴らを総して猗冉梱瓩函呼ぶ。そんな三大怪獣を心の中に宿しながら人は苦しみ、悩み、生きているのである。
 真理は決して理想などではない。誰しも、犁ど佞瓩あれば必ずや三大怪獣を退治出来ると説く。
 優しい顔の仏像、険しい顔の仏像、もう手が付けられないほどアラブってらっしゃる仏像もおられるが、それは三大怪獣の強弱に合わせ変化されているお姿と解釈していいだろう。
 この本はぐっとくる仏像を、さらにぐっと撮れるカメラマン・帆足てるたか氏によるものである。
 僕はエラソーに写真セレクトと、構成レイアウトまでやらせて頂いた。
 予てより、仏像写真にはぐっとくるものと、こないものが存在した。これはみなさんも感じておられたことと思う。何も文化財の資料写真を見たいわけじゃない。その仏像の背景にある世界観(教義)まで感じ取れる写真が見たかったんだ。
 たとえ堂内でなくても、より爛螢▲覘瓩亡兇犬蕕譴詈像を。そのためには当然、カメラマンは苦心と努力、そしてセンスが要求されるだろう。
 でも、帆足さんは苦労話が苦手のようで、一度もお聞きしたことがない。だから、爛灰譟∩蠹聞發気竜嗄で寄ってるよ瓩箸、爛灰貉るの何時間くらいかかってんだろ?瓩箸、想像するしかない。
 それも全て、仏像をぐっと感じるため。
 人生、一度は拝観したいと写真を見た人が強く思うため。そこは間違いないだろう。
 どうです? 国宝や重要文化財など、仏像にレッテルなど貼らず、
 素の心でぐっとこられては如何でしょうか?

◆ほんとに「ぐっとくる」写真集です。どの仏像も美しく、気高く撮られています。僕自身の目を通しても、実際の仏像がこのように見られたらいいなと思います。見仏の旅に出る思いが募ります。

※三毒(さんどく、Wikipediaより)
 仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩。「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」を指す。貪とは、むさぼり(必要以上に)求める心。瞋とは、怒りの心。痴とは、真理に対する無知の心。

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