今日、山本周五郎の『赤ひげ診療譚』(59)を読み終えました。
この作品は、「狂女の話」「駆込み訴え」「むじな長屋」「三度目の正直」「徒労に賭ける」「鶯ばか」「おくめ殺し」「氷の下の芽」の、それぞれ独立した8つの短編からなる連作集です。以下、この作品について、ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
この作品は、「狂女の話」「駆込み訴え」「むじな長屋」「三度目の正直」「徒労に賭ける」「鶯ばか」「おくめ殺し」「氷の下の芽」の、それぞれ独立した8つの短編からなる連作集です。以下、この作品について、ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎遊学から戻った保本登( やすもとのぼる)は、小石川養生所の狎屬劼沖瓩箸茲个譴覦緜洪圭亠酊蝓覆砲い任ょじょう)に呼び出され、医員見習い勤務を命ぜれれる。貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、登は尽く赤ひげに反抗するが、その一見乱暴な行動の底に脈打つ強靭な精神に次第に惹かれてゆく。傷ついた若き医生と師との魂のふれあいを描く快作。
【感想等】
◆この作品は、これまでに何度か映画化やテレビドラマ化されています。今回、この作品を読むきっかけとなったのは、11月3日に始まったNHKのBS時代劇『赤ひげ』です。最近、船越英一郎にシンパシーを感じていましたが、彼の演じる赤ひげはなかなかだし、ドラマの制作スタッフの力の入れようも相当だと思います。
・映画(1965):監督:黒澤明、主演:三船敏郎・加山雄三
・テレビドラマ(1972):主演:小林桂樹・あおい輝彦
・テレビドラマ(2017):主演:船越英一郎・中村蒼
◆「こんなはずじゃなかった」から
主人公・保本登は許婚に裏切られ、医師としての立身出世の道を閉ざされ、一時は自暴自棄になりそうになります。しかし、貧しい庶民のために尽くす赤ひげこと新出去定や、貧しさと無知の中で必死に生きる人々に出会い、「こうしたい。こう生きたい」と考えるようになります。
不本意な環境ながら、そこに順応し、自らの生き方をみつけていく。そんな主人公が好きです。
◆この作品は、これまでに何度か映画化やテレビドラマ化されています。今回、この作品を読むきっかけとなったのは、11月3日に始まったNHKのBS時代劇『赤ひげ』です。最近、船越英一郎にシンパシーを感じていましたが、彼の演じる赤ひげはなかなかだし、ドラマの制作スタッフの力の入れようも相当だと思います。
・映画(1965):監督:黒澤明、主演:三船敏郎・加山雄三
・テレビドラマ(1972):主演:小林桂樹・あおい輝彦
・テレビドラマ(2017):主演:船越英一郎・中村蒼
◆「こんなはずじゃなかった」から
主人公・保本登は許婚に裏切られ、医師としての立身出世の道を閉ざされ、一時は自暴自棄になりそうになります。しかし、貧しい庶民のために尽くす赤ひげこと新出去定や、貧しさと無知の中で必死に生きる人々に出会い、「こうしたい。こう生きたい」と考えるようになります。
不本意な環境ながら、そこに順応し、自らの生き方をみつけていく。そんな主人公が好きです。