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池波正太郎『剣客商売四 天魔』を読みました。

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 今日、池波正太郎の剣客商売シリーズ第4作『剣客商売四 天魔』(1974)を読み終えました。
 この作品について、ブックカバー裏表紙の解説を引用します。
 音もなく小兵衛の前に現れ、「秋山先生に勝つために」、8年ぶりに帰ってきたとうそぶく役者のような若侍の正体は? 次々と道場を襲い相手を一撃のもとに殺していく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作。愛弟子に〔なれ合い試合〕の許しを求められ、苦衷を察して許可を与えた小兵衛が、皮肉にもその試合の審判を引き受けることになる「雷神」など全8編。シリーズ第4作。

【感想等】
 この作品は、秋山小兵衛・大治郎親子がその剣の力を使って、さまざまな事件を解決していくというものです。小兵衛と大治郎のうち、多くの事件では小兵衛の働きが目立っていますが、中心となった方に★を付します。

雷神
 秋山小兵衛は愛弟子から八百長試合の許しを求められます。その事情を聞いた小兵衛は許しを与えますが、小兵衛はその試合の審判を務めることになります。意外な結末です。

◆主な登場人物(登場順)
・秋山小兵衛★
・落合孫六
・花田新左衛門
・秋山大治郎
・佐々木三冬
・脇坂淡路守安親
・上田源七郎

箱根細工
 秋山大治郎は、父の旧友・横川彦五郎を見舞うため、小田原に赴きます。しかし、彦五郎は箱根の塔の沢で湯治中とのことで、大治郎は塔の沢へ向かいます。途中、怪しげな浪人と出会いますが、やがてその浪人と剣を交えることになります。

◆主な登場人物(登場順)
・秋山大治郎★
・秋山小兵衛
・横川彦蔵
・横川彦五郎
・桔梗屋徳右衛門
・弥七

夫婦浪人
 「念友」という言葉を初めて知りました。男色の関係にある相手、または男色の関係を言うそうです。「念友」の三角関係と、敵討ちの話です。いつもながら、秋山小兵衛は強過ぎる。

◆主な登場人物(登場順)
・秋山小兵衛★
・おはる
・秋山大治郎
・高野十太郎
・稲田助九郎
・山岸弥五七
・村尾源蔵
・山崎達之介

天魔
 秋山大治郎も強過ぎる。

◆主な登場人物(登場順)
・秋山小兵衛
・笹目千代太郎
・金子孫十郎
・佐々木三冬
・秋山大治郎★
・牛堀久万之助
・笹目庄平

約束金二十両
 秋山小兵衛と同じくらい強い剣客が登場。小兵衛とその剣客・平内太兵衛は友情を結びますが、今後の展開が楽しみです。

◆主な登場人物(登場順)
・佐々木三冬
・秋山大治郎
・秋山小兵衛★
・平内太兵衛
・おもよ

鰻坊主
 居酒屋〔鬼熊〕で詐欺事件が起こりますが、そこに居合わせた秋山大治郎は、その騙り坊主に見覚えがありました。

◆主な登場人物(登場順)
・秋山大治郎★
・秋山小兵衛
・文吉
・おしん
・善空(津田庄之助)
・鰻売りの又六

突発
 真相を知った時、友五郎はどうなるだろう?

◆主な登場人物(登場順)
・秋山小兵衛★
・友五郎
・おたよ
・山口幸庵
・市口瀬兵衛

老僧狂乱
 茶店の茶汲女の色香に惑わされた老僧の最期が哀れ。しかし、真実を知らずに逝ったのは幸いだったかもしれません。秋山小兵衛と四谷の弥七の連携が素晴らしい。まるで捕物帳のようです。

◆主な登場人物(登場順)
・秋山大治郎
・無覚和尚
・小川宗哲
・秋山小兵衛
・弥七
・傘屋の徳次郎
・小山田左京
・お崎

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